ボイス

【ボイス:2023年9月13日】鈴木章斗選手

プロ選手として生き残るために
技術をもっと磨きたい
 現状、途中出場が多い。

「ずっとスタメンで出たいって思っているんですけど。たまに出てもそのときにいつもダメで。それに、相手が今どういう状況なのかも試合のなかで自分で判断しないといけない。途中出場なら監督からこういうところで受けろって言ってもらえますし。スタメンだと声も届かないし、そこはまだ途中出場との違いがあるので、難しさはあります。高校ではやることがはっきりしていて、自分の役割も決まってたせいか、よかったんですけど、やっぱりそれだけじゃ通用しないという。対戦相手も人によって対応を変えてくるし」

 途中出場でもまだまだ学ぶべきことが多い状況だ。とはいえ、選手としてはスタメンでの出場を勝ち取りたいところ。そのためには、やはり結果が必要だ。

「5分でも10分でも出て、結果を残さないとなっていうのはあります」

 同じポジションを争っていた町野修斗選手は移籍したが、新しく二人の選手がやってきて、ポジション争いはまた違う厳しさが加わった。

「経験豊富な選手は、動き出しが違う。最近は阿部(浩之)くんを参考にさせてもらってて。自分はもう『こう』なんですけど、阿部くんはちょっと、『クッ』みたいな」

 鈴木選手は手を動かして自分と阿部選手との動きの違いを示しながら話した。その動きには、まっすぐ進む自分と動きもトリッキーなら緩急もついているような阿部選手との違いがよく表れていた。

「相手の逆を行ったりとか、すごいなあと思います。あとはシュートでも、なんで入るんかなっていうときも多いんで。軽く蹴ってるのに入る、みたいな。見てても全然わかんないですけど、あのすごさは(笑)」

 目指すところは正統派ストライカーなのかと思えるが、ここまでの経験のなかで自分自身を分析する目が変わってきているようだ。

「スピードがあるわけでもなく、高さがあるわけでもなくて、身体が強いわけでもない。ってなったときに、やっぱりそういう選手はボールを失ってはいけないと思うので、技術を武器にしていかないと生き残っていけないと感じました。1つのパスであったり、トラップであったり。そういったところで勝つしかないかなと思っています」

 身長がもう5cmあれば、「違ったかも」とは本人の言葉。

「阿部くんは、背は高くないですけど、それを理解して考えてやってるし、クロスのときでもヘディングでは勝てないから動き出しで勝負しよう、とか自分の特徴を考えてプレーしているんで、そこを目指さないといけないなと思います」

 鈴木選手がここまでのシーズンで感じたのは、これまで通りでは生き残れないということのよう。それでも、前に進んで行くことを考え続けている。その一歩の足跡は、きっと次の試合で見えるはず。試合に映る、成長の証を楽しみにしたい。

取材・文 小西尚美
協力 森朝美