ボイス

【ボイス:2020年12月7日】金子大毅選手

攻守にわたってスイッチ役に
チーム浮上の鍵を握る
 「湘南スタイル」というベースは同じでも、監督が代われば変化するものもある。今シーズンは、浮嶋監督がキャンプからチームづくりに着手し、その独自のカラーを落とし込んでいる。

「根本的にはそれほど変わらないと思いますけど、ボールを持つというか、保持する時間を作るというところ、速攻と遅攻というか。そういうところは変わった部分かなと思います」

 「前への意識」を強く持つ「縦に速い」スタイルに新しい時間軸が加わった。それに伴って、様々な要素が影響を受ける。元々「湘南スタイル」の攻守はシームレス。だからこそ守備のやり方にも変化が起きている。

「守備の部分がちょっと変わって、去年までは前からすべて行っていたんですけど今年はスイッチを入れたところから全員が行くというやり方になりました。そのスイッチの入れ方が、今も完璧ではないんですけど、今に比べて以前はあいまいだったというか、共通意識が少なかったかなと思います」

 これまで慣れ親しんだやり方に変化を加えての前進は、なかなか簡単にはいかない。それが6連敗という結果にも表れた。それでも前を向くのが湘南スタイル。苦しい時間を積み重ねて、振り返れば前進してきた足跡があった。

「自分が声をかければ味方も助かると思うので、そこは意識しているつもり。試合に出させててもらっているので、そこはやらなきゃいけないと思います」

 スイッチを入れる役割を担う選手の一人である金子選手の成長があればこその前進だ。今やスイッチがオンになると同時にピッチにいる全員が同じ絵を描いて動き出す。もちろんまだまだその絵は拙いもの。それでもこれまでの足跡を見れば、これからの前進が加速していくであろうことが予感できる。期待を掻き立てる要因の1つがホームで迎えた横浜FC線を皮切りにした無失点での3連勝。

「チームとしてまとまりがあるのは感じられていますし、ディフェンスに行くタイミングとかも揃って、コンパクトにプレーできていると思います。無失点で終われたっていうのは、大きかったなと思います」

 歩幅はどんなに小さなものであっても全員で同じ方向を向いて歩んで来た自負はある。成長曲線は、右肩上がりで伸びている。

>チームの勝利に貢献するプレーで1つでも多く勝ち星を