ボイス

【ボイス:2017年8月3日】岡本拓也選手

挫折も成長の糧になる
日々の競争がさらなる刺激に
「湘南から声をかけてもらったときは、即決しましたね。『湘南だったら行きます』って、直感ですね、ほとんど。
 長崎にいた2014年にも試合をしましたし、ツボさん(坪井慶介)や直輝くん(山田)が移籍してたんで、試合も見ていて、良いチームだなって思っていた。コンパクトにしてアグレッシブに戦うところは自分ともプレースタイルが合いそうだなとずっと思っていたし、同世代の選手も多かったので」
 
 ベルマーレからオファーが来る前は、2016年も浦和で頑張るつもりでいた。
 
「でも、浦和でもう1年同じ状況、基本的にベンチ外でたまに試合に出るというのと、ベルマーレに行っても試合に出られるかどうかはわからないですけど、競争があるなかで過ごすのとでは……。ベルマーレも去年はJ1だったし、どっちが自分にプラスかなと考えました」
 
 直感でベルマーレへの移籍を決めて1年間フルにシーズンを過ごし、今年は期限付き移籍の期間を延長した。それほどまでに成長の手応えを感じている。
 
「ここの選手はみんな意識が高いし、サッカーに対する姿勢が素晴らしいんで、やっぱり自分も負けてられないなって、常に思わせてくれますね。何が違うって、練習に行くのがみんな早い。早ければいいってものではないですけど、早くて、みんながしっかり練習前の準備をするし、練習でも一人ひとりがサボらないですし。そういう姿勢はやっぱ、湘南ならではって感じがします」
 
 ベルマーレでは、毎日の練習から競争が始まる。誰もが同じ練習をする代わりに、例え試合で結果を残しても、次の試合に出場できるかはわからない。しかし、その競争もまた、岡本選手のモチベーションを上げている。
 
「調子が良くてもなかなかメンバーの入れ替わりがないと、モチベーションを維持するのが難しい。誰にでもチャンスがあると思えれば、常に見てくれているっていう意識のなかで練習や試合に取り組んでいけるので、プロチームとして理想的な形なのかなと思います」
 
 意識高くサッカーに取り組んでいる言葉からは、腐っていたと自ら表現するような時期があったとは思えない。
 
「ホントですね、ホントあの2年間ぐらいやり直したいですね。けど、そういう経験があったからこそ、今があると思っています」
 
 挫折も成長の糧になる。回り道した分を取り戻すべく、まっすぐ真摯にサッカーに取り組む姿がそこにあった。

>リーダーシップも発揮してチームを勝たせるプレーがしたい