馬入日記

【馬入日記:5月19日】死闘を尽くした戦い。下村選手インタビュー

NACK5スタジアムにて、首位を走る大宮アルディージャとの対戦。
死闘を尽くした90分でしたが、1-2で敗戦を喫しました。

前半15分に先制を許すも、その3分後に永木選手のコーナーキックから大野選手のヘディングシュートが決まり、同点に。
主導権を握る時間も多く、いい形で前半を折り返します。後半も一進一退の戦いが続きましたが、81分、同点弾を決められてしまい、1-2で終了のホイッスルを聞くことになりました。

大宮戦、8試合ぶりのスタメン出場となった下村選手に話を聞きました。

「できた部分もあったけれど、結果としてはついてこなかった。振り返ると後半少し疲れもあって、カウンターを受けるようなミスが増えたかなと思います。そこが少しでも、あと2割、3割でも改善できればもう少しチャンスが作れたと思う。疲れている時に、急いで攻めるということもひとつですが、少し落ち着いて攻めるタイミングを伺うとか、サイドチェンジをするなどそういうプレーも必要かなと思います。ここからの試合はそういう判断も重要になってくると思います」

普段はボランチでプレーすることの多い下村選手ですが、今回はセンターバックの真ん中での起用。90分を通してチームを統率しました。

「意識していたのは、ビビらずにラインを高めにコンパクトにして、入ってくるボールに常にいけるようにということ。3バックの真ん中は、去年から少しはやっていたので、自分の中ではそんなに違和感はなかったです。一番気をつけていたのはラインコントロールのところ。相手にはノヴァコヴィッチもズラタンもいるので、ラインが下がった状態でもし長いボールが入ってくるとこぼれた時に一気にペナルティ付近になってしまうので、そういう状況がないように心がけていました」

コンパクトに保ちゴール前で危機を救うと共に、攻撃に転じる第一歩としての役割も大きくありました。

「繋げるところをクリアしてしまうことのないように意識しました。簡単に蹴って五分五分のボールにならないように、繋げるところは繋ごうと。割と支配はできていたので、苦し紛れのクリアはそんなになかったと思います。やはり、そのちょっとした勇気を持てるか持てないかで、あとの展開が変わってくると思うので、そういうものをチームにもたらしたいと思ってプレーしました」

細やかにチームの状況を感じ、分析する姿は豊富な経験が生きています。

「実際にやっていて、例えばくさびを入れられてそこから崩されるというシーンはあまりなかった。だからいいプレスがかけられていたし、コンパクトにできていたんだと思います。バランスとしてはすごくよかった。もちろん、その中での課題もあるので、そこは突き詰めてやっていきたいと思います」

大宮戦の試合後、ホイッスルが鳴っても、湘南サポーターの皆さんからの止まない応援には心震えるものがありました。
さらに、ロッカールームに引き上げる直前には、メインスタンドの大宮サポーターの皆さんが立ち上がって拍手を送ってくれるというシーンもありました。

下村選手も「大宮のファンの方からも拍手をもらってすごくびっくりした」と話し、曺監督も試合後の会見で「アルディージャのサポーターが我々のプレーに対して拍手を送って下さったことは、一人の大人として非常に感動しました。僕はドイツに2年間いましたが、死力を尽くした戦いというのは相手チームからも拍手が起きることがあって、今日あの瞬間はヨーロッパにいるような感じがしました」と話していました。

リーグ戦の鹿島戦から、FC東京戦、ナビスコカップの清水戦、そしてこの大宮戦と、内容的にはチームの成長を大いに感じられる試合が続いています。

「曺さんからも話があったんですけど、僕たちは柏や広島みたいにJ2で圧倒的に差をつけてJ1に上がったわけではないので、J1で最初から通用するベースがあったチームではなかった。当然、最初の1、2カ月はJ1のプレッシャーや雰囲気に慣れるという時間が必要だったと思います。そういうものに慣れるということに関しては、みんな順応してできてきていると思う。本当にここからですね。昨日戦って、相手のよさを消して自分たちのよさを出すというところはすごくできてきていると感じました。後半、少しバタバタしたところを改善できるよう自分たちが努力すれば、際どい試合も制することができるという感触はあります」

「確実に、階段を上っていると思う」という下村選手。
若いチームの中で全体を見渡し、常に声をかけています。また、情熱をもってサッカーと向き合う姿勢は、言葉以上に影響を与えているのかもしれません。

ぜひ、引き続きのご声援、よろしくお願いします!

中断前の2試合(22日&25日)はどちらもホームゲームです!

※まずは22日 SKYシリーズvs川崎戦
http://www.bellmare.co.jp/81339