小学校高学年のとき、京都サンガF.C.が運営するスクールのセレクションに受かり、毎週金曜に福井から滋賀に通っていました。
その頃トレセンで集まる機会も増えて、関西の上手い子たちのレベルを知り、チャレンジしたいと思ってJFAアカデミー福島のセレクションを受けました。
いま思えば、親はよく出してくれたと思います。
全部自分で決めなさいという教えで育ったので、ああしなさい、こうしなさいと言われたことは一度もないですね。
アカデミーに入学したのは、東日本大震災があった2011年でした。
Jヴィレッジには行けなくなり、静岡の時之栖で中高6年間を過ごしました。
朝5時ぐらいから自主練をやり、学校に行き、帰って練習し、勉強や洗濯をして、22時に寝る。
そんな生活なので、ある程度のことはひとりでできるようになりました。
サッカーに関しては、中2のときに昔読売クラブでプレーしていた菊原志郎さんが監督になり、センターバックに固定されて、いろんなことを教わりました。
そこからU-15日本代表に選ばれたりするようになりました。
アカデミーに行ってよかったと思います。
でも当時は大変でしたね。
携帯電話は30分しか使えなかったし、門限が18時だったから遊びに行くという概念もなかった。
唯一の楽しみは、親が試合を観に来ると一緒に外食できるんですよ。
「寿司食える」みたいな、それがめっちゃうれしくて(笑)。
それでも高校時代は楽しかったですね。
僕の代は15人で、6年間みんな親元を離れて生活をともにして、チームメートの絆があった。
いま振り返ると、いい時間だったなって思います。
今季の目標はもちろんJ1に昇格することです。
チームとしては戻ることかもしれないですけど、僕個人としては、その舞台に行きたい、J1のピッチに足を踏み入れたいという強烈な想いがある。
そのためには日常が大事です。
時期によっていろんな感情があると思いますが、つねに同じ熱量で取り組めるかがほんとに大事だと思う。
僕自身、年齢も少しずつ上がってきて、ここでもう一度熱量を出せれば、また違う景色が見られるはず。
若手のようにギラついているときが自分のいちばんいい状態だと気づいたので、もう一度ギラギラしたい。
個人的な数字の目標はないですね。
それより、強いチームになりたい。
強いプレーヤーになりたい。
その強さが何なのかはまだわからないですけど、絶対そういう存在っているんです。
たとえば前所属の大宮で言えば、濱田水輝さんは試合に出れば必ず勝ちを持ってきていた。
必殺仕事人じゃないけど、コンスタントに出ていなくても出場したときにしっかり結果を出す。
徹さん(長澤監督)にも言われたことがあるし、自分も今年湘南に来て、そういう存在になることを意識するようになりました。
自分の判断基準ではまだまだ足りないので、もっと追い求めていきたいし、チームの調子がよくないときに状況を打開できる存在になりたい。
「稚葉が出たら勝てるよね」「稚葉がいたら雰囲気が締まるよね」という、自分が思い描く選手像に少しでも近づけるシーズンにしたいと思っています。