監督・選手コメント

2024J1リーグ第10節 札幌vs湘南戦 試合後監督・選手コメント

監督コメント

山口監督 総括
山口監督

前半に関して言いますと、自分たちから奪いに行くという点では物足りなさがあって、失点もしてしまって難しい試合になりました。
後半に関しては、ハーフタイムに選手に伝えて、選手もそのマインドになってくれて前への推進力であったり、前への意識が多くなったのかなと思います。
もちろん札幌さんのペースが落ちたというのもあると思いますけれども、その中で追いついたことを前向きに捉えたいです。
0-3にされて、試合を決定づけられてもおかしくない状況だったので、良かった部分と悪かった部分が入り混じった試合になりました。
ただ、0-3から追いつけたことを前向きに捉えて帰りたいと思います。

山口監督 質疑応答

- 前半に3失点してしまった要因は?

距離感や、2列目、最終ラインの選手が前に出てくるところが足りなかったのかなと思います。
何度か引っ掛けて、というところはありましたけれども、その後に奪い返されたりミスをして相手ボールになってしまう、ということが続いて、それで消極的になってしまったのかなと思います。
そういうところでひとつ剥がしたり、味方を使ったり、今日はルキアンが先頭にいたので、スペースでボールを運ぶことができていたら、という認識があった中で失点してしまった。その辺りは大事に行き過ぎてしまった、心理的なところも間違いなくあると思います。
後半に関しては、0-2になって、0-3になって、開き直って純粋にゴールを目指さなければいけないというところが出たと思いますし、もちろん形が変わったということもありますけれども、常日頃から求めているところ、ゴールキーパーを使って動かすところも、自分たちが意図的にということではなくて、探しながらというところを作ってしまったので、そういった部分が課題としてあると思います。

- 畑選手が交代で入ってから形が変わり、攻撃にも圧力が加わったと思うが、狙ったことは何か?

0-3でしたし、リスクを冒して前から潰しに行くというか、圧を掛けたい、サイドから行きたいという狙いがありました。
大雅(畑選手)に関しては素晴らしいパフォーマンスとゴールだったと思います。もちろん形なので、最初からそうしていればと思われるかもしれないですけれど、そういったところは自分も含めて、良かったところ、どうしてそうなったのかを検証しながらやっていきたいと思います。

- なぜ、前半から攻撃の圧力が出せなかったのか?

出したい思いは毎試合あります。ただ、相手がいることなので、何回か失敗して同じことを繰り返したくないというのは選手心理ですし、その中で安全に行きたい、ミスをしたくないという心理が働くのはまだまだうちの課題なので、そこはもっと向き合っていかなければいけないところです。
最終的に3-3で試合が終わった、後半形を変えて前向きさが多くなった、ということだけではなくて、それは起こったこととして、なぜ?ということが最初からあるので、その“なぜ”のところは発信する場所と受け手のところの関係性というか、出せるタイミングで出せないといったこともあります。それを出させるようにするのはチームとして大きな課題なので、出せるようにやっていかないといけないと思います。

選手コメント

DF3畑 大雅
畑 大雅

(どういう意識でピッチに入ったか?
0-3で負けていたので、形を変えてとにかく前に出ていこうという話をされて出ていきました。逆サイドのクロスに入っていけということも出る直前に声をかけられて、それが結果的に得点の部分に繋がった。言われたことをしっかり実行できたかなと思います。

(得点で流れがガラリと変わったが?)
変えられたとは思います。そういう部分を期待されての投入だったと思うので、それに結果で応えられたことはよかったと思います。

(0-3になるまでベンチではどう見ていたか?)
守備のところで出してもぐってくる札幌の選手に対して、ワンツーでついていけなかったりとか中央のスペースを広く開けてしまってそこからサイドに展開されてスピードアップされて危ないシーンがけっこうあったと思います。そのあたりはハーフタイムにしっかり話して修正して後半に臨めたと思います。

(3点リードされたところから追いついたがポジティブに捉えているか?)
まずはポジティブに捉えるべきだと思います。最近のチーム状況もありアウェイで0-3から追いつけたことはよかった。でも欲を言えば追いついてから勝てるチャンスもあったと思うので、そこはチャンスを決めきれないといけないと思います。その前の前半のところも課題が多く出たことはしっかり振り返りたいです。

(プロ初ゴールとなったが?)
こんなに時間がかかるとは思っていなかったので、まずはプロ生活の中で1点取れて少し肩の荷が下りた感じがしています。
これからどれだけ伸ばしていけるかだと思うので、貪欲にゴール前に顔を出すシーンを増やして得点にも絡んでいきたいと思います。

MF37鈴木 雄斗
鈴木 雄斗

最低限ですけれど、なんとか勝ち点1を取れて良かったと思います。
ただ、追いつかれて終わるか、追いついて終わるかで言えば、追いついて終わる方がポジティブな感じはしますが、前半の戦い方は良くなかったですし、こういう戦い方をしてはいけないと準備はしてきましたけれど、相手があってのサッカーなので難しいものだなと思いました。
後半も立ち上がりから攻撃に出るしかない状況で、絶対に失点してはいけないという話をしていて、それぐらいの覚悟を持って後半に臨みました。
それでもあのように失点してしまう、そこの戦い方が改善されない限りどうしても苦しい試合になってしまうと思います。
追いついて終われたことはポジティブですけれども、終わって冷静に試合を振り返った時には、このままじゃいけないと思っているのは事実です。

(前半の試合内容の要因は?)
まだ分からないです。これからチームで共有していかないといけないと思います。

(3点差になっても諦めていなかったように見えたが?)
3点差になっても諦めるチームはないと思います。前に出るしかないですし、その中で諦めない姿勢を出して3点取れたことは良かったですけれど、なぜそれが前半からできないのか、という気持ちはみんな持っているので、それが一番大事なところだと思います。
やろうとしているけどできないのは何が問題なのか、もう一度みんなで共有して同じ方向を向かないと、誰かがやろうとしているけど、他の人は違う考えでプレーしてしまうと難しいかなと思います。
もっとシンプルに背後にボールを落とすとか、前向きに守備をするといったことをやっていた時期もありましたけれども、それで上手くいかなかった時期を経て今があると思います。
色々な課題が出てきて、修正して、それをピッチで表現して、また課題が出てきてという繰り返しになっている。気持ちはありますが、全体的にまだ迷いがあるのかなと思います。

FW19福田 翔生
福田 翔生

(怒涛の展開だったが、どんな思いで臨んだか?)
とにかく点差をひっくり返そう、絶対に決めようと思って試合に入りました。

(ピッチ内は前に前に、という雰囲気だったか?)
交代で入った時からこの状況を何とかしようと思っていましたし、2点取られても僕らが取ればいいと思っていました。逆転できなくて悔しいです。

(ゴールシーンを振り返って)
そこにゴールの匂いがして、ボールがこぼれてきたので、最後は魂で押し込みました。
クロスからの折り返しは常に狙っている部分でもありますし、相手の嫌なところ、飛び込みにくいところにいるようにしています。自分が感じたところに野性的に入っていくようにしています。最後にもチャンスがあったので決めきりたかったです。

(得点が増えてきているが?)
最初に得点してから気持ちが軽くなった部分もありますし、もっとチームに貢献したいという思いがより強くなっています。

(今日の勝点1をどのように捉えるか)
できれば勝点3にしたかったですけれど、湘南魂は見せることができたと思います。
先日の秋田戦でも、あの雨の中で濡れながら応援してくださっていたサポーターの方々の姿を見て、絶対に決めようという気持ちもありました。もっともっと湘南のためにやっていきたいです。

DF47キム ミンテ
キム ミンテ

(難しい展開になってしまった前半を振り返って)
最後の際のところで防げたと思っているので、悔しいです。
何とか修正はできましたが、湘南は追い込まれた状態から力が出てくるチームなので、それを自分たちから先手を取れるようにしていかなければいけないと思います。

(戦術ではなく、最後の際のところに課題があると思うか?)
そうですね。クリアや声掛けであったり、ちょっとしたブロックだったりが大事になってくるので、上位にいるクラブはそれを常にやっている。もっと周りの選手にも伝えながら突き詰めていかないといけないと思っています。

(3失点してから意識して立て直したことは?)
立て直しは監督が指示してその通りにやったので、僕は何点取られてもいいからみんなは前に行けと伝えていました。
良くも悪くも、それで前に行く選手がどんどん増えてチャンスが生まれていたので、悪くなかったかなと思います。

(今日の勝ち点1の意味は)
無いです。プロなので勝たなければ意味が無いです。

(遠征続きで体力面での不安はあったか?)
秋田戦はあまり出ていないので僕は大丈夫ですが、連続で出ている選手がしっかり走ってくれていたので感謝したいです。

DF2杉岡 大暉
杉岡 大暉

札幌さんの守備にマンツーマンで、選手間の距離が遠くなってしまって、技術的にもストレスがかかることが多かったです。
それで前半は押されてしまったんですが、前半の終わり頃から、勇気を持って選手間の距離を近くして、テンポが少しずつ出てきたと思います。
その流れで後半に入って、失点してしまいましたけれど、交代選手を含めて得点できそうな雰囲気はありました。
後半の失点が無ければ、と思いますが、あのマインドでできればチャンスは来るなと思っていたので、追いつけたことは良かったと思います。

(0-3になってもピッチ内の選手は諦めていなかったか?)
そうですね。やりきれた部分もありますし、チャンスを作れそうな雰囲気もあったので誰一人諦めていなかったです。
相手もだいぶ落ちていたので、1点取ってからいけるなという感覚はありました。
1点差までいけたので、最後は自分たちのゲームでしたし、逆転まで持っていければよかったのですが。ただ、最低限追いつけたことは良かったです。

(連戦と、今のチーム状況を踏まえて今日の勝点をどう捉えるか)
本当に大きいものだと思いますし、リーグ戦も勝てていない中で、ルヴァンカップもあのような形で負けてしまって、選手同士でもミーティングをして臨んだ試合でした。
必ず結果がほしかったゲームなので、勝つことはできなかったですが、チームがより一つになるきっかけになればいいなと思います。