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【ボイス】共生社会プログラム INCLUSIVE HUB SHONAN 設立記者会見

湘南ベルマーレ代表取締役副社長GM坂本紘司 挨拶

皆さんこんにちは。INCLUSIVE HUB SHONANの設立会見にお集まりいただありがとうございます。湘南ベルマーレ坂本です。湘南ベルマーレになりましてから、地域との関わり、地域へどう貢献していくかということをテーマに、長く活動をしてきています。

多い時で年間2000回を超えるホームタウン活動を行ってまいりました。そういった中で今回、新しく特別支援学校様と手を組みながら、そして湘南ジャーナルの定成さんからもいろいろな知見、アドバイスをいただきながら新たな取り組みを開始しようと思っています。なかなか取り組めていなかった部分でもありまして、我々湘南ベルマーレが地域のハブとなってしっかり影響力を持ちながら、多くの方を巻き込みながら、本当に良い活動にしていきたいなと思っております。皆様もぜひたくさん取り上げていただいて、いろいろな発信をしていただけたらと思います。
概要に関しては後ほどお話がありますが、ぜひよろしくお願いしします。

株式会社湘南ジャーナル社 代表取締役 定成幸代氏

湘南ジャーナル社の定成と申します。よろしくお願いいたします。まずお手元の資料にもありますけれども、私が神奈川県立平塚市内にある特別支援学校の運営協議会委員というものに選ばれまして、そこからこの特別支援校との交流が始まったという経緯があります。学校運営協議会というのは、コミュニティ制度というものが文科省から出ております。そのコミュニティスクール制度の中において、学校と地域ですとかが連携して、子どもたちの健全な育成、子どもたちの教育に積極的に参加していこうという制度になります。

その中で、先生方、PTAの方々、また実際に子供たちと時間を過ごさせていただき、非常にたくさんの課題を目の当たりにしてまいりました。それらは学校だけで解決すべき問題なのか、社会で解決すべき問題ではないか…など非常に深く掘り下げ考える中、地域貢献活動を積極的にしている湘南ベルマーレの渋谷さんにご相談差し上げたのが、このプログラムをスタートするきっかけです。まずは、平塚支援学校との交流が一番最初でした。そこからどんどん輪を広げて、特別支援校、共通の課題っていうものに関しては一緒にやっていこう。また、個々の障害の課題は個々で向き合いつつ、みんなで理解してやっていこうと、このプログラムの形に行きつきました。みんなが手をつないで分け隔たりない活動ができたら、この地域が優しくなるのではないかなと信じています。

株式会社湘南ベルマーレ 社会連携部 渋谷剛

皆様、改めましてこんにちは、湘南ベルマーレ社会連携部の渋谷と申します。私からはこのINCLUSIVE HUB SHONAN、インクルHUBになぜクラブが取り組むかの想いであったり、こんなことを目指してスタートしたいですというところを少しお話しさせていただければと思っております。

先ほど定成さんからお話があったとおり、コロナ禍になりかけた3年前ですね、定成さんから実はこんな課題が地域であるんです、というお話をいただきました。私はベルマーレに在籍して10年以上経ちますが、この地域に支援校が4校あることは当然把握はしてましたが、恥ずかしながらどこか自分の外の世界というか、スタジアムから本当に歩いて数分のところに学校があるにもかかわらず入ったこともなかったですし、関わったことがなかったというのが実情でした。最初お話しいただいたときは、そこに向かってクラブに何ができるんだろうかという思考でした。各学校の中に入らせていただいて、生徒の皆さんの表情を見たり、日々学んでいる姿を少しだけですけれども、見させていただいて、私も感じるものが非常に多くありました。

先ほどお伝えした通り、何がクラブとしてできるのかとか、クラブが何か生徒の皆さんの光になれるのではないかという思考から、少しずつ私の中でも変化してきてきました。本当に学ばなければいけないのは我々ではないかという思いや、当然私もいろいろな人に支えられて生きていますので、同じように手助けしてほしい方が他にもたくさんいるんじゃないかというところに、少しずつ思考が変わってきました。コロナ禍という影響もあって、定成さんと約3年間ぐらい、いろいろな話をさせていただいたり、何ができるんだろうかとか、どうしていくのかベストなんだろうかということを話をしながら、ようやくこの日を迎えられています。ただ、まだまだ私もこの分野に関しては詳しいわけでもないですし、何かすごい力を持っているわけではありません。
ただ、クラブには600社を超えるパートナーの方々、クラブをご支援、応援いただいてるサポーターや地域の方々がいらっしゃいます。今日スタジアムにたくさんサポーターの方々が集まっていただいていますが、クラブの想いについてきてくれるサポーターの方々、そういった方々がたくさんいるのが我々のクラブの強みだと思っていますので、クラブの発信力、影響力、そういったものを活かしながら、この課題にクラブだけではなく、地域の企業、地域の方々と一緒に取り組んでいきたいと思っています。

今日は資料を配付させていただいておりますが、どんなことを具体的にしていくんだろうか、どんなことを目指すんだろうというところをお話させていただきます。本日校長先生4名に来ていただいていますが、平塚には特別支援校が4校ありますので、まずは平塚からスタートして、その支援校の教育現場の課題であったり、地域との連携の課題。また、子どもたちの教育の課題に我々が寄り添うと、そこに課題解決に向けた提案を実際に支援を行っていくというところです。これもベルマーレがやるというところではなくて、課題に対して先ほどお伝えしたとおり、クラブを支援していただいているパートナーの方々もたくさんいらっしゃいますので、そこに特化したり、そこに知識を持っている方々もいらっしゃいますので、連携しながらそのあたりの課題に対して向き合っていきたいなと思っています。

あとは、障害や福祉に関するこの地域の理解を深めるというところです。今日もたくさんのお客さまが集まってくれていますし、我々の背中を押していただいているサポーターの方々と共に、一緒に学んだり、一緒に想いを共有することで、問題を自分ごととして考えてくれる方を増やしたいと思っています。例えば、我々アカデミーの組織に2000人ぐらいの子どもを抱えていますが、そういった子どもたちにも早い段階から、学びの場を提供していきたい。平塚駅に朝いると、支援校のバスが来て乗っていく方々の姿がありますが、ちょっとした時に手を差し伸べられる、地域のために行動できる子どもたちを一緒に育てていきたいと思っています。

サポーターの方々にも少しずつ興味を持っていただいたり、理解していただく方を増やすことで、この地域がより良い地域になり、優しい地域になるのではないかなと思っていますし、そういったイベントも開催していきたいと思っています。あとは障害だけではなくて、サッカー、スポーツの世界では差別や偏見に対して強いメッセージで発信することができると思っていますし、何より選手たちが発するメッセージの影響というのは非常に大きいと思っています。ここの分野に関しては、昨年、キャリベルという名前で若手の選手たちが学びの場として、実際に支援校に出向いて、子どもたちと同じ時間を過ごすような活動もさせていただきました。そんな活動もしながら、選手が自分の言葉で自分の体験で語れるようになると非常にクラブとしても嬉しいですし、選手にとっても非常にいい経験になるのではないかなと思っています。

選手、クラブスタッフ、地域の方と共に、そういった学びの機会を作っていければと思っています。まだ設立には至っていないのですが、一般社団法人を立ち上げる予定です。なぜ立ち上げるかというとこの活動を一緒になって、想いを一緒にしていただける会員の方々を募集しようと思っています。ベルマーレは大きいクラブではありませんし、ボランティアクラブではないので、より良いものをつくっていくためには、人が必要であり、また費用が必要になります。
ですので、この想いを皆様に伝えていただきながら、一緒に取り組むよというメンバーを集めさせていただいて、INCLUSIVE HUB SHONANのメンバーとして入っていただくというところです。さまざまな活動に取り組むプログラムをやっていきますけれども、その活動費用に充てていくというところで、費用のところで支援をしていただくメンバーを集める予定ですし、逆にお金は出せないけど、活動、人として動きたいなという方々もいらっしゃると思いますので、そのあたりの方々とも一緒に動いていきたいなと思っております。

まだまだ我々湘南ベルマーレがどこまでこの分野でリードしていけるかはわかりませんが、カリキュラムも例として書かせていただいています。一つずつやっていっても1年じゃ終わらないと私自身も思っていますけれども、何とか皆様と手を取り合いながら、また校長先生ともいろいろな意見を交換しながら、少しずつですが、活動を進めていきたいなと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

神奈川県立平塚盲学校 校長 萩庭圭子氏

神奈川県立平塚盲学校校長の萩庭と申します。よろしくお願いいたします。

このたびINCLUSIVE HUB SHONAN設立につきまして、感謝を申し上げるとともに、大きな期待を寄せております。私は昨年度より関わらせていただいています。定成さん、渋谷さんの想い、そして私たち県立特別支援学校の想いは共有できても、これをどう前に進めていくのかな、というふうに正直思っていました。それがこの法人設立、それもこの私ども4校のために設立をしてくださったということで、そのご尽力に感謝しております。本校は創立が明治43年、平塚の市に113年あるわけでございます。視覚に障害のある幼児・児童・生徒の教育を行ってまいりました。

これまでも地域の皆様のお力をいただいて、ここまでやってまいりましたけれども、このINCLUSIVE HUB SHONANの力を得て、さぁこれから先、どうやっていこうか、どうしていこうか、わくわくしているところです。地域の中の学校として、皆様にお力添えいただきたいこともありますけれども、私どもが地域のためにできることもあると思います。そこを繋げてくださる、このインクルーシブハブは、組織的に継続的な取り組みになるということを期待しております。校長としてこの取り組みを、より良い教育の充実に活かして参りたいと考えているところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

神奈川県立平塚ろう学校 校長 杉﨑郁夫氏

改めまして、皆さんこんにちは。平塚ろう学校の杉﨑でございます。私はこの4月から平塚ろう学校の校長として着任しました。これまでは他の養護学校で校長を経験しましたけれども、前任の校長がこのような取り組みがいま平塚の特別支援学校の4校と湘南ジャーナル社さん、そしてベルマーレさんと手と手を取り合って、進んでいるんですよという話は受けておりました。そして今、ここでこのような形で記者会見を行うことをつい先日伺ってびっくりしたところではありますけれども、このような形で進んでいるこの取り組みを結んでいるんだなと改めて感じているところです。とても素晴らしい取り組みをしていただいているということに改めて、私としても平塚ろう学校としても期待しているところです。学校だけではできないことを、地域の皆さんが支えてくださっていること、いろんなことをこれから共有しながら、より良い共生社会の実現に向けて進んでいきたいなという風に思っています。

本校は名前の通りろう学校ですので聴覚に障害を持つ、幼児、児童、生徒が選択しています。本校は令和7年度になりますと創立100周年という歴史のある学校ではあります。その学校がどれだけ平塚の皆さんに、あるいは神奈川県の皆さんに周知されているのかなというところも含めて、やはりこれからいろんなことを発信していかなければいけないなと思っています。そこに大きな力を貸していただけれのではないかなというふうに思っております。どうぞよろしくお願いします。

神奈川県立平塚支援学校 校長 樋笠晴美氏

神奈川県立平塚支援学校長の樋笠晴美でございます。平塚支援学校は昭和44年に設立されました。肢体不自由教育部門と知的障害教育部門を並置した学校でございます。「地域を第二の教室にさせて下さい」というスローガンのもと、日々の教育活動を行っております。平塚市寺田縄にありますけれども、その学校を第1の教室として、それからこのINCLUSIVE HUB SHONANの共生社会推進のムーブメントの輪の広がりというところに期待をしつつ、本校にとって第2の教室の広がりを大変期待しています。もう実際にいろいろな形でご支援をいただいているところはございますけれども、この共生社会推進の広がり、このムーブメントが大きな輪となって、本当に誰もが豊かで優しい、そういう社会を実現するよう、平塚支援学校としても一緒に行動していきたいという風に思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

神奈川県立湘南支援学校 校長 本間修治氏

神奈川県立湘南支援学校校長の本間でございます。私のほうは昨年度からこの設立に向けた話し合いにも参加させていただきました。
その中で特別支援学校の現状ですとか、地域の中でのいろいろな課題等を話し合う場に参加させていただきました。そんな中、INCLUSIVE HUB SHONANということで、こういった組織ができることに本当に驚いています。そのパワーに圧倒されております。本当にありがとうございます。湘南支援学校は平塚市御殿にありますけれども、知的障害教育部門をもつ、小学部から高等部までの170名余りの児童生徒が通っております。この組織が立ち上がったことで特別支援学校の子どもたちがこの地域の中で通っていることをより多くの人に知ってもらうことが、まずはそこからかなという風に思っております。

この組織ができたことでいろいろな地域の方々とのつながりを持って、閉ざされた学校の中だけでは経験できない様々な教育活動の広がり、そういったものに非常に期待しております。どうしても子どもたちは学校の中の狭い中で学習していて、なかなか体験できないこともたくさんあります。地域の中のいろいろなことを体験することによって学びが多くあるかと思います。校外学習や、また高等部になりますと、働く学習もしておりますので、職場体験とか進路先等、いろんな意味で繋がりををもつことで、さらに教育活動が活発になっていくのではないかなという風に思っております。また、子どもたちにも地域に何か貢献できること、というのはあるかと思います。そういったことも探りながら、地域の中で共に共同していける共生社会について、ぜひこの組織を活用していきたいと思っております。大いに期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。

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