ONLY ONE STORY

23 GK TOMII DAIKI

MY STORY

俺が止めていれば

キャンプの疲れがすごくうれしいですね。去年はキャンプインの前日に怪我をしてしまい、みんなが頑張っているときにずっとリハビリだったから。

去年怪我から復帰したあとは、ルヴァンカップに出場したり、リーグではG大阪戦に出て結果を残したり、良いところもありました。でも、どこかで背負い込み過ぎていたのかもしれない。僕は性格的に考え過ぎてしまうんですよ。練習が終わって家に帰っても、寝るときに目をつぶるとサッカーのことを考えてしまう。その日の練習でうまくいかないことがあれば、明日はこういう練習をしようかなと考えるから、疲れているけど眠れない。それでも、試合から逆算して、やらなければいけないと自分で決めていることがあるので、疲れていても練習する。どんどん悪循環になりますよね。プロ10年目で初めての経験でした。

GKは失点に直結するし、失点したらものすごく悔しい。もっとこうすればよかった、俺が止めていればと、練習でもそう考えて、これまでは割り切ることができなかった。でも、もちろん失点しないために完璧を追求することはGKとして大事だけど、割り切ることも必要かなと思うし、全力でやって、起きてしまったことについては反省して、引きずらないようにしたいと考えています。

一昨年は怪我なく全試合に帯同しました。「365日後悔しないように、今日サッカーができなくなってもいいと思えるようにやろう」と(坂本)紘司さんにミーティングで言われ、それを1年間継続してできたので、あのときの感覚で今年もやれたらと思っています。

MY ASPIRATION 2023

やっぱりサッカーはいいなって

(山口)智さんはたぶん僕の性格を分かっていると思うし、僕の話を聞いて自分の経験も伝えてくれるので、そういう考えもあるんだなってすごく参考になります。プレーについても話がスッと入ってきて、自分のなかでうまく消化できている。サッカー観が広がったと感じます。

GK陣は(立川)小太郎と(馬渡)洋樹に加えて、去年は日本代表の(谷)晃生がいてすごく勉強になったし、今年は韓国代表の(ソン)ボムグンが入って、また違ったプレースタイルで発見がある。GKコーチの油原(丈著)さんの練習はバリエーションが豊富で楽しい。実戦的なメニューが多く、練習していたシチュエーションが実際にゲームでも起きて、シュートを止めたこともありました。

ほんとに、一日、一日ですよね。こうして年齢を重ね、いつサッカーができなくなっても後悔しないようなシーズンにしたいし、去年チームに迷惑をかけてしまったので、もう一度チームのために貢献したい。その気持ちはすごく強いです。

去年はつらかったけど、やっぱりサッカーはいいなってあらためて思いました。ガンバ戦みたいに試合に出て勝つ喜びも最高だし、みんなで勝つ喜びをまた味わいたい。それっていましかできないわけじゃないですか。いま置かれている状況はほんとにありがたいことだし、サッカーができなくなる日が来るまでやり切りたいなって思います。