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【ボイス】2023新体制発表会


 
 
【2023新体制発表会】

◆代表取締役会長 眞壁潔 挨拶
皆さんこんにちは。おなじみの眞壁でございます。30年目を迎える新体制発表、こんなにたくさんの方に来ていただいて、ちょっと2人とも足が震えてるんですけど…。(坂本に)震えないんだね、場慣れが違うんですね。本当に大変嬉しく思います。短い時間ですが、いろいろなことをここで共有できればと思います。よろしくお願いいたします。

◆代表取締役副社長GM 坂本紘司 挨拶
皆さまこんにちは。代表取締役副社長GMという肩書で務めさせていただきます坂本紘司です。よろしくお願いします。
今の「副社長GM」という名称が正式名称ということなので、今後統一していただければと思いますし、副社長と呼んでいただく方とGMと呼んでいただく方、お任せしますので、気軽に声をかけていただければと思っています。
昨年末に水谷が退任しまして、年末に代表取締役に選任していただきました。驚きとともに、本当にこれからのクラブを背負って前に進めていかなければいけないという強い覚悟と責任を感じました。
まだまだ何ができるかというのは分かりませんが、本当に全力でクラブを前へ進めていきたいというような気持ちでおりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。今日はよろしくお願いします。
 
 
【2023年度事業説明】
◆眞壁潔
事業説明に入ります前に、今、坂本から挨拶がありましたけども、私がベルマーレに来た1999年秋、坂本が同期入社で次の1月にやってきますけども、私は37歳でした。小長谷社長の後を継いだときが41歳。どうしていいか分からず、水谷が来てくれた。彼があのとき36歳ですね。その半年後に大倉(智)と曺(貴裁)がやってきます。34歳と33歳。
他のクラブからは仲良しクラブとか陰で揶揄されましたけども、まさに上司でも部下でもなく、ベルマーレのために、日本のサッカーを強くするためにどうするんだということを、時間はかかりましたけども毎日議論して今日があります。
そういう中でいうと、今度は坂本紘司、あとで紹介がありますが強化部長に吉野(智行)が戻ってきてくれました。山口智は坂本と同じ歳です。次のさらに30年、50年に向かうために、今年はとても大事な年であるというふうに考えています。
またひとつずつ階段を上がっていきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。それでは事業説明に入りたいと思います。

まず昨年いろんな会で申し上げました新スタジアムについてです。
新スタジアムについてです。新スタジアムは今までお話しましたように一般社団法人グリーンスタジアムというところで希望のある商工会議所の会頭に個人の立場で委員になっていただいて、どこがいいんだろうかと。人様の土地を勝手に26か所挙げて、ここは面積が足りない、ここは民家が多すぎるから無理だ、ここは道路のアクセスが無理だ、そういったことをずっと続けてきました。採算性を計算するうえではサッカーだけではダメだと、ラグビーも必要だ、女子のサッカーも必要だ、そういったことをしながら最終的にはコンサートができるスタジアム。いちいち舞台を作らなくてもコンサートができる舞台になっている、そういうスタジアムがいまアメリカでどんどん増えています。最新のロスアンゼルスのスタジアムもそうです。
この湘南地域に、桑田くんが野球場に幕を張ってやりましたね。2回やったけどもうできません。前田くんが荻野運動公園に幕を張ってやりましたね。あれでものすごいお金がかかっています。いきものがかり然り。
そういうことも一緒にできる、文化施設として作っていきたいという叩き台を作りました。

2019年の9月にアメリカを視察していろいろなデータをもらい、次に投資家を募って民活でやっていこうと。民活というのは民間だけではありません。当然行政も入れてですけども。
どこにしようかと詰めていって、資金を出していただく方の意見を入れて最終的な場所を決めようと。そこまで3か所に絞っていました。3か所のうちどこを優先的に話すか。なぜかというと行政が3か所違うので。こんな大事なことを同時に話して天秤にかけるのは失礼極まりない。従って優先順位を決めなければいけない。
残念ながらコロナという予想もしないこととなってしまいました。動くことができず、なかなかコロナ禍で業績の伸びない法人の皆さんに、間違いなく10億は出す、20億は出すという約束をしてくれというのは難しい状況でした。

ただこれ以上遅れると、スタジアムも老朽化が進んでいますし、そもそも昨年、ターゲット35という35億円の規模に持っていければシャーレに手が届くんだよという計画の発表をさせていただきましたが、この中には重要なポイントとしてJ1平均入場が9億5千万、3千万くらい。我々がマックス入れられたコロナ前で4億ちょっとなんですね。ここで5億の差が出ている。
皆さんに本当にご苦労をおかけして、クラウドファンディングで補填をしていただいたりしましたけど、それではそもそもちゃんとした経営が成り立たない。従って急がなければいけない。
最終的には長年検討してきた委員の皆さまの投票で優先候補地を決めました。

第一候補地が約半年交渉してみて、行政側にその流れがないのであれば、次に話を持っていかなければいけない。そういう形になります。
第一候補地は平塚市。総合公園、もしくは近隣ということに決定しました。
これは市長にご報告申し上げまして、市長も検討を必ずすると言っていただいています。ただこれはまだゼロベースの話ですので、何かが約束できた話ではないことをご理解ください。
皆さん、SNS等で発信する時に「平塚にできるんだって、よかったね」という風に発信するのは少々早いので。順次、行政と合意したことには報告していきますので、もうしばらくお待ちいただきたい。

我々が提案しているコンセプトは、総合公園というのは平塚市で一番大きい防災公園なんですね。昨年のマリノス戦でしたか、20分くらいトイレの水が出ないという大事件がありました。ご迷惑をおかけした皆さん、申し訳ありませんでした。
よくよく考えたら、防災公園の水が止まるというのは大変なことです。防災公園のリニューアル、そして防災のための拠点としてこのスタジアムを作ったらどうなんだろうか、と。

そして昨年、ウクライナの件で皆さんにまた大変な応援をいただきましたが、あの時なぜ関係ないウクライナに支援をするんだというお手紙をいただきました。その時初めて、我々の世代はよく知っているんですけど若い世代はよく分からないと思いますが、あの公園は軍事基地だったんですね。弾薬を作っていました。
終戦の年に平塚大空襲という空襲を受け手たくさんの人が亡くなった跡地なんです。そこをいまあれだけの大きな公園にしている。
そして、夏のユニフォームは七夕ユニフォームですね。あの七夕というのはその焼け野原になってしまった平塚の復興祭として始まったものなんです。従って平塚にとっては非常に大事なキーワードなんです。

そのスタジアムには、戦争はいけないという永遠の平和を発信できるような機能を持たせたらどうかという我々の思いが入っています。
まずこちらから始めて、2番目3番目というのは、1番目がダメだった場合に、現委員の方にはそのまま残っていただきますのでそこの投票で決めると。

昨年湘南ベルマーレとは別に、湘南ベルマーレの資金を入れずに湘南メディアスタジアムという会社を作っています。ここが実際の開発の案件をまわしていきます。
どのチームも、フットボールチームがそのまま建設をしたという事例はありません。
パナソニック然り、パナソニックさんからの寄付はありますが。
従ってこの会社にそれに興味があるという投資家なり企業が増資等でお金を入れていってこの仕事をまわしていくと。
「メディア」というのは、このスタジアムのひとつの特徴として売り出したいのは、先ほど言ったコンサートもあるんですけど、立体映像というもの、分かりますか?野球の立体映像。あれをやると大変お金がかかるんですね。ものすごい数のカメラを入れなければならないから。
もともとそれがスタジアムに入っていれば、DAZNの映像はベルマーレだけ立体映像になります。
コンサートの配信も立体映像になる。これはかなりの価値になります。

それを含めてまったく新しいスタジアムを作っていく所存です。皆さんの声が必要です。市民の声が聞こえるか聞こえないかは大事なことになります。
優しい声でお願いしたいんですけど、ぜひ皆さんの声を挙げてください。

スタジアムに関して報告しました。次になでしこリーグ1部の大和シルフィードと事業提携をいたします。1名ここで参加してもらいます。大和シルフィードの代表取締役、大多和(亮介)くんです。お願いします。
大和シルフィードは加藤さんという方がNPO法人でやられていてですね、あのドイツの優勝のピッチにはたくさんの選手が出ていました。この大和と提携をします。
なぜかというとですね、皆さんご存知のように、やはり総合型と言ってやっていながら、女子の選手の受け皿がない。地域からも、うちの娘は遠くまで行ってるんだよというお話を聞いて、5年前に女子の中学生のチームを始めました。
中学の部活では女子がないものですから、中学からスタートしました。おかげさまで今年から高校3年までフルで活動します。ご存知のように、後追いで始めたチームですけども、かなり成績が良くてですね、今日も大会に出ていますが、この子たちが行く次の場所、女子の大学のサッカー部に入るのが一番いいんですけども、できればやはり違うカードがほしい。
ただ先ほど申しましたように、我々は今しっかりまずJ1に残留して定着して、いつの日かシャーレを獲るようなチームにならなければいけない。ということでいくと、今すぐにWEリーグを目指します、なでしこを目指しますというチームを作るのは少し早すぎる。

それであればということで、大和シルフィードの大多和くんと昨年の夏に知り合ってですね、ぜひ提携できないかということになりました。
大和シルフィードも実はWEリーグ入りを目指しています。が、実際今のスタジアムが適合していない。もし平塚が使えると、これは適合するんですね。それでWEリーグを狙いたいということ。不思議な縁でですね、実はここで監督をやっているのは高橋(和幸)という、我々が「ヤカン、ヤカン」と呼んでいました、元うちの選手でコーチをやってたヤカンが監督をやっています。
久しぶりに9月にNPO法人湘南ベルマーレスポーツクラブの雲出理事長と4人で食事をしましたが全く変わらず頑張っていました。そんな縁もありました。
こちらが提携内容です。トップチームの強化、これはそうですね、1丁目1番地みたいなものですから。と同時に、育成チームは当然我々もU-18、U-15があって、この中で良好なキャッチボールができないかということがポイントです。
それとレモンガススタジアムと申し上げましたが、今ひょっとしたら言っちゃいけないかもしれませんけども、うちのホームゲームの後座でできないかという提案をいただいています。
平塚市さんにもご検討いただいていて、そうすると一粒で2度美味しい、ひょっとしたらお金をもらうかもしれないけど、それはちょっとまた後でゆっくり。まさに、だから試合の開催ができる。

そしてサッカースクール。サッカースクールはシルフィードさんもお持ちです。ここには、当然ですが男の子もいます。小学生までは男女一緒ですので。そうすると我々と違うエリアで我々の小学校、今女の子がいて、ベルマーレに上がる子もいれば、シルフィードに行くようになる子もいる。その逆もあって、シルフィードは男の子がいないので。厳密に言うとマリノスのホームタウンなんですけど、ちょっとうちの方が距離感が近いかなと。
神奈川のチームは6チームありますけども、こんな言い方をしたら怒られちゃいますけども、非常に仲良く、ちゃんと筋を通してお付き合いをしてますので、いい関係ができるんじゃないかと思います。
と同時に、当然皆さんちょっと気にされている、WEリーグにある、弊社元監督(菅野将晃監督)のやられているチームがございましてですね。こちらの方が怒るんじゃないかと。しっかり4時間ぐらい飲んでまいりました。もう大賛成。とにかく、皆さまも分かると思いますけれども、女子の人気をもう一度上げなきゃいけないというときに、とくに神奈川、もうサッカーの本当に本山になったこの神奈川で、女子を一緒に、シルフィードとやっていきたいというふうにおっしゃっていただいてですね。ということで、粛々とこの提携をいいものにしていきたいと思います。

その下に地域活動とありますけど、これも女子としてやってる地域活動と、我々の活動とちょっと色が違うんですね。これももっと一緒にしていけば、我々のホームタウンの女の子たちも喜ぶし、その逆もまた発生するということです。

従いましてこの提携ですが、2年間提携をいたします。なぜ2年間というと、期限をしっかり切らなきゃいけない1つの理由は、我々は我々で、我々のやっぱり女子のチームも立ち上げなきゃいけないというふうに思っています。もともとフジタはマーキュリーというクラブがあってですね、皇后杯で優勝しています。
その血をやはりもう一度戻そうという考えは、1ミリも変わっていません。と同時に、この発表は大多和さんが大和市も含めていろんな方に既にお話はしてますが、大和の皆さんは、こんなに長い間シルフィードを支えたのに、「えっ、ベルマーレに吸収されちゃうじゃないか」って思いますよね。これ立場逆なら僕らはそう思うんじゃないかと。ということなので、そういう誤解のないように、しっかり2年間と期限を切って、また2年経ったときに次のステップを考えようということにしました。
そういうことで、これから2年間一緒にシルフィードとやっていこうというふうに思っています。

そして経営的にも、ちょうど私どももさっき言った若返りをしていますので、大多和さんは実はご出身はもともともマリノスなんですね。そんなこともあり、大学を出られてからずっとこの業界にいらっしゃるので、私どもに執行役員COOとして来ていただいて、坂本紘司の体制を支えていただきたい。こういうお約束をしています。
同時に我々からもシルフィードに1名、今は籍はうちじゃなくて福島を見てるんですけども、竹鼻という、ご存知の方いらっしゃれば。なぜか笑ってる人が何人かいるんですけど、とてもいい男ですよ。桃とか作らせたら日本一ですからね、サッカー界では。
彼がしばらく大多和くんのところに行って、いろんな女子のことを勉強するということになっています。ぜひよろしくお願いいたします。では大多和くんから。

◆大多和亮介氏
改めまして、今ご紹介いただきました大多和と申します。このたびベルマーレさんと大和シルフィードで提携という形になりまして、先ほどお話にあった高橋和幸さんももちろんなんですけれども、たとえばベルマーレジュニアで頑張ってきた女の子が、その後うちのトップでお預かりしていたり、いろいろな、これまでもご縁があったんですけれども、それを公式な提携という形でどんどん進めていこうということになりました。
ぜひいろんなアクションをして、ベルマーレさんの価値にも返していけるようにと思っています。

そして同時にベルマーレの執行役員COOということで、もう大変な重責も兼務という形で担わせていただくことになりました。本当にこのクラブはたくさんの方の思いとそれから歴史にあふれた、本当に素晴らしい温かいクラブだと思っています。このクラブが次の時代にしっかり持続的に成長していけるように、私の本当に100%の情熱をかけていければと思っていますし、皆さんと一緒に戦っていきたいなというふうに思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

◆眞壁潔
ありがとうございました。それでは次に、国際事業に関してです。新しい提携クラブが出ているので、それをご紹介します。
BAFA、Bellmare Asia Football Allianceです。ちょうどコロナの時期に始めてるので、皆さん何だろうという方もいらっしゃるかもしれません。
これは我々のアジア戦略です。大きなクラブは、タイのクラブと提携して、そこに選手が行ったり来たり、典型的なのはチャナティップ選手がJリーグに来たり、ということが起きている。
我々もそのアジアのクラブと連携していきたい。でもこれはチャナティップを取りに行くのではなくて、将来のチャナティップを育てるのを一緒にやれないかということ。育成の部門でのお付き合いというのが中心になります。
言い方は悪いけども、お互いあまり裕福なクラブではないので、できることをできる範囲でできるだけ効果が出るように、という非常に得な話をずっとしてます。今、提携クラブがこれだけあってですね、今年もう1チームインドネシアのASIOP(アショップ)と言います。トップチームは3部リーグに所属している。一瞬思うんですよね、インドネシアの3部、何をするんじゃいと。ただこのチームはですね、実は各年代へ代表をかなり出してるんです。もともとはトップリーグで優勝することではなくて、もともと、アジアでは珍しいんですけども、育成をして選手を育てるということを基本にして活動してきているということです。したがいまして、我々とすると、我々はトップで活躍してますし、トップで優勝することを目指しますけども、やはり非常にそのフィロソフィーが合うだろうということで、提携をします。そして4月にはですね、インドネシアでスクール事業も一緒に立ち上げます。日本の指導がどれだけ優れているかという言い方は変ですけども、インドネシアのことにプラスになるかというのをちゃんとお渡しして、結果としてさらに提携の輪を深く大きくしていきたいと思っています。

去年の活動ですと、カンボジアの方にですね、12月にユースのチームが行き何試合か試合をしました。今日本でサッカーをやると、ありがたいことにサッカー界、ガタガタのグラウンドでやることもなく、人工芝が当たり前になり、ときにはトップチームの使っている練習場でできると。

そういう環境だけ味わって、本当にその上の世代に行っていいのか、という思いが我々に昔からあってですね。そういう意味でいうとカンボジアの、もう怒られちゃいますけど、あまり素敵ではないグラウンドでも一生懸命走る相手の選手たちと試合をやることによって得るものはたくさんあるはずです。
そしてそういうことがとても大切で、ユースの中から1年にトップに上がる人の人数というのは皆さんご存知の数しかいない。
それ以外の子は大学に行ったり、大学経由でまたJに行ったりする子もいますけども、基本的には社会の中で活躍していく。
その子たちがその年代、若い年代でやはり海外の、とくにアジアの、大変厳しい環境で一緒にサッカーボールを蹴る。その価値をやはりしっかり共有していきたいなと思っていました。
去年行ったカンボジアのチームは、その試合の合間に宿舎だったすぐ近くの施設、障がい者の施設に行ったそうです。そこでいろんな活動をして、子どもたちにすごく喜ばれて。次の日はオフだったんですね。オフだったらそのユースの子たちは自由行動なんですけど、みんなで持ってきた小遣いを出し合って近くのスーパーに行って、お菓子をいっぱい買って、コーチも知らなかったんですけど、自分たちでその施設に持っていって子どもたちに配って歩いた。
子どもたちは前日に来た、日本のプロのサッカーの選手っていうとアジアではそれなりの価値がある。プロではなくU-18ですけど、価値があるんですね。サッカー好きの子は先輩が遠藤航だっていうわけですよ、それはものすごく価値があるわけです。
そこでお菓子を自分たちで配って帰ってきた。後からコーチが聞いてですね、泣きそうになったっていうから、いやそこで泣かなきゃダメだって言ったんですけども(笑)

いずれにしろこういうことを続けていくということが、このBAFAの大きな使命の1つでもありますので。何年やったってチャナティップ来ないじゃないかという声もあるかもしれませんけど、我々はそれ以上に大事なものを継続して持っていきたいと思っています。ぜひご理解ください。
ということで私の事業説明を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
 
 
【2023新体制発表】

◆代表取締役副社長GM 坂本紘司
皆さま、改めましてこんにちは。
昨シーズン、シーズンが終わってかなり時間が経ちましたので、開幕も待ち遠しい方も多くいらっしゃると思います。
昨シーズン、スタートでは少し苦しみましたけれども、終盤に向けてやりたいサッカーというか、目指すことが少しずつ具現化できるようになり、勝ちもついてきたという中で、その流れを汲みながら新たなシーズンを迎え、さらに上に行くんだというような姿勢を見せるためにも、このオフというのは非常に私にとっても重要な期間でした。

昨シーズン手応えもあった中で、ただ、まだまだ課題がたくさんありました。そういったものをさらにチームに還元してくれる、上積みしてくれるというような選手、スタッフが加入してくれたと思っています。
私自身も非常にワクワクした今を迎えています。ただ、簡単な試合は1つもないと思いますので、また今シーズン、チーム一丸となって戦えるように、山口監督のもと、いいチームを作っていきたいなというふうに思っております。今シーズンもご声援よろしくお願いします。

◆スポーツダイレクター 吉野智行
皆さん、こんにちは。この度、スポーツダイレクターに就任させていただきます吉野智行と申します。
もう20年近く前の話になりますけれども、私自身、この湘南ベルマーレに2002年夏から2005シーズンまで選手として在籍させていただいた経緯がございます。この度、再び湘南ベルマーレの一員として働けることを、皆さんに感謝いたしております。これまで本当に多くの方々が関わり築き上げてきたこのクラブを、しっかりと前進させていけるように、皆さまと共に歩んでいきたいと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。

◆監督 山口智
皆さま、改めましてこんにちは。今シーズンも監督をやらせていただきます、山口です。
昨シーズンは本当に難しいスタートになりましたけれども、1年を通して自分がブレずにできたことに幸せを感じ、そして選手の反応を1年間楽しみながらできました。今年はそんな中でも、その反省を活かしてスタートダッシュできるように、1週間弱前からトレーニングを開始しています。昨日もそうだったんですけれども、見学していただいた方は感じていただけたと思うんですけれども、長いオフだったんですけど、選手は非常に良い準備をして現状プレーしてくれてます。あとは僕が邪魔をしないように、去年と同じく1年通してブレないようにできるかどうかが大きな鍵になると、僕自身は思っています。
坂本さんのほうから話もあったように、簡単ではないのは、もうこの世界に僕も長いので分かっていますが、それが楽しみでもありますし、それができる選手・スタッフが揃ってくれました。皆さんの支えのもと、去年以上を求めて、追求して、やり続けたいと思います。今シーズンもよろしくお願いします。

◆スローガン発表(山口監督)

今シーズンのスローガンですけれども、昨年と同じく「BELIEVE」という言葉を選ばせていただきました。その中でサブタイトルが「road to the future」となっています。
とにかく自分たちを信じ、自分たちがやるべきことを追求し、それが自分たちへ帰ってくる。そういうところを持ってプレーし、日々やっていけたらという思いで、こういうスローガンにしました。
昨年は初めに大きな目標を掲げたときに、自分と周りとのギャップっていうのはすごく感じましたが、僕自身の中ではそこを目指し続けるというのはもう変わりません。なのでそれを信じてほしいですし、僕ら自身も自分たちのことを信じてやり続ける。結果というものはどういうふうに転がるかは、これはわかりません。ただしそこを目指して、自分たちを信じそこに向かう。それが自分たちの未来につながるということを考えながらやっていきたいなと思います。そういう思いをこめて、去年の継続を含めて、この言葉にしました。

◆ゴールキーパーコーチ 油原丈著
初めまして。今シーズン、ゴールキーパーコーチを務めます、油原と申します。まず初めに湘南ベルマーレというクラブ、そしてこのチームに加入できたことを非常に嬉しく思っております。自分にできることを、そして自分がすべきことというのは、まずは選手を最適にサポートしていくこと、そして目の前の1試合に向けて最善の、勝つための最善の準備を1年間愚直に続けていくことだと思っております。
当然、周りのスタッフや選手に力を借りながらにはなると思いますが、より多くのものを積み重ねていきたいと思います。今シーズン、皆さんとともに戦い、ともにチームを支えて、より高みを目指していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
◆No.1ソン ボムグン
(日本語で)初めまして、私はソン ボムグンです。よろしくお願いします。
(韓国語で)湘南ベルマーレというクラブに自分が属せて本当に幸せを感じます。監督もおっしゃったとおり、今年は5位以上を目指して、自分がその一員として活躍できるように頑張るので、応援よろしくお願いします。(日本語で)ありがとうございます。
◆No.9山下敬大
皆さま、はじめまして。FC東京から加入します、山下敬大と申します。
こうやって皆さんとシーズン前に顔を合わせることができ、嬉しく思います。湘南のために全力で頑張るので、1年間よろしくお願いします。
◆No.28吉田新
こんにちは。立正大学より加入しました吉田新です。まず初めに、プロキャリアをこの湘南ベルマーレという素晴らしいクラブで始めることができ、大変嬉しく思います。
今シーズンの目標として、自分の特長であるキックの精度を活かし、1日も早く湘南ベルマーレの勝利に貢献できるよう、強い気持ちを持って頑張ります。応援よろしくお願いします。
◆No.35柴田徹
こんにちは、そしてただいま帰りました。早稲田大学から加入しました、柴田徹です。高校3年時に叶わなかったトップチームへの加入ということが、4年の時を経て叶って、非常に幸せな気持ちでいっぱいです。
この大学4年間、湘南ベルマーレというクラブを外から見る立場になって、改めてこのクラブの素晴らしさ、温かさ、本当に魅力というものを改めて感じることができ、またその一員として今シーズンからプレーできることに喜びを感じているとともに、本当に誇らしく感じています。
去年、ご存知の方もいるかもしれないですけど、右膝の前十字靭帯というものを断裂して、ほぼほぼ去年はプレーできていないんですけど、そういった中でも拾ってくれたこのクラブに感謝の気持ちを忘れずに、1日1日、本当に野心を持って、このクラブのために全力を尽くして戦っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
◆No.88小野瀬康介
皆さんこんにちは、小野瀬康介といいます。知らない人も多いと思うんですけど、早く顔と名前を覚えてもらって、応援してもらえるよう頑張っていきます。
このクラブに来れたことと、皆さんと一緒に戦えることを楽しみにしてますし、嬉しく思っています。どうぞよろしくお願いします。

 
 
【質疑応答】

(山口監督へ)
–昨シーズンから大きくメンバーは変わっていませんが、チームとして継続したい部分はどこでしょうか?また、上位に行くために変えなければならない部分や課題はどう感じていますでしょうか?

◆山口監督
本当に多くの選手が残ってくれたのはいいことだと思いますけれども、そこであまりどうこうっていうのは考えていません。
やってきたこと、やるべきことを継続させるのが僕の仕事ですし、上を目指す、何が足りないかということを理解させながら、納得をさせながら一緒に成長していくのが大きなポイントだと思っているので、そういう観点から言うと、残ってくれた選手が多いっていうのはすごく僕自身にとっては大きいなと思います。

継続していきたいポイントは、もうすべてです。物事はよくなっていってるとは思いますけれども、それに満足することはないですし、たとえタイトルを獲っても満足することはない。去年の何をというよりかは、もうすべてを継続しないといけないと思ってます。
課題としては、やっぱり勝ててないので、勝つべきところにもっとフォーカスをさせないといけないですし、自分自身も勉強しないといけないと思っています。何より得点が少なかったので、それは去年一昨年、ずっとこのチームの課題であるように、まず点を取るために準備をさせないといけないなというふうに思っています。

(山口監督へ)
–トレーニングを見ていると非常に前向きな雰囲気を感じます。始動してまだ数日ですが、選手たちからどんなことを感じていますでしょうか?

◆山口監督
そうですね、前向きさを失うと僕がやってる意味がないので、そこは気をつけながら。自分がというよりは、選手が本当によくやってくれてるなと思います。
それを自分自身も楽しめてるのが、この1週間のトレーニングです。選手が良い準備をしてきてくれたなとすごく思いますし、昨日も紅白戦をやりましたが、自分が指導しているんですけど、自分自身が楽しんでたというところもありました。
選手に対しては、まず体と心の準備というものを求めてた中で、それが見えたので、ここから先はサッカーの共通認識を深めていけたらなというふうに思います。何より、何回も言うように、勝てるチームを作っていきたいなというふうに思っています。

(坂本GMへ)
–現役引退から10年が経った今シーズン、新たな立場で臨みますが、クラブ、チームをどのように導いていきたいと考えていますか?

◆坂本GM
もう引退して10年経ったのかという気持ちでいますが、この10年、8シーズンでJ1で戦うことができています。私が引退してからチームがどんどん強くなるので、早く引退して良かったなっていうふうには振り返ってるんですけども。
やはり一番は、いろんなところで少しずつお話しさせていただいてますが、やはり新しいフェーズ、新しいステージに向かうべきタイミングだというふうに思っています。
私が現役のときはもう本当に負けることが多くて、皆さんにも悲しい思いをさせていたと思うんですけど、山口が言ったように本当に勝つこと、勝って皆さまに喜んでもらう、それが地域を元気にするというところだと思っています。
本当に最終的にどこにたどり着きたいかっていうことを、明確に目標を持ちながら、それを発信しながらやっていきたい。1段飛ばし2段飛ばしでいきなり結果が出るっていうことではないかもしれませんが、明確に本当に一番高いところを目指してクラブを導いていきたいという思いはすごくあります。
そのための、そこから逆算をして今年何をしなければいけないか、どこを目指すのかっていうことを明確に持ちながら、みんなを引っ張っていきたいなというふうには思っています。本当に勝つこと、勝って喜んでもらいたいっていうことを明確に持ちながら、クラブを引っ張っていきたいなというふうに思います。

(新加入選手に)
–湘南ベルマーレの印象、そして自身のストロングポイントや見てほしいプレーを教えて下さい。

◆ソン選手
まずは選手をものすごく尊重していると思いました。練習中に、スタッフの皆さんが練習や試合に集中できるようにサポートしてくださって、選手たちもそれに応えるように熱狂的に、情熱的に練習に取り組んでいると感じます。あと昨日公開練習もあったんですが、多くのファン、サポーターのおかげで自分たちも成り立っていると思うので、それに試合の結果で応えたいと思いました。


◆山下選手
湘南ベルマーレの印象は、去年と一昨年、対戦させていただいたんですけど、すごく嫌なチームだなという印象が強くあります。攻守にわたって全員でハードワークして戦って、そういうところが魅力的だなと違うチームでしたが感じていました。
個人のストロングポイントはやっぱりゴール前だと思っているので、得点することを。去年は個人として悔しいシーズンでしたけど、その悔しさを晴らしたい。早く湘南ベルマーレでサッカーを理解して、得点を量産できるように頑張っていきたいと思います。

◆吉田選手
湘南のイメージは90分間アグレッシブに走り続け、球際を戦い続けるっていうイメージで、すごい自分に合っているなと感じました。
個人のストロングポイントとして、左足のキックを武器としているので、その自分のキックで会場を沸かせられるように頑張っていきたいと思います。

◆柴田選手
ベルマーレの印象は、ピッチの上ではすごい本当に熱く戦っているチームだなと感じていました。みんなが言っていたように、本当にハードワークしてよく戦って、全員で攻撃して全員で守備してっていうふうな、見ている人を熱くさせるような、そういうチームだなというふうに感じていたとともに、クラブに関わる人すべてが本当に温かいクラブでもあるのかなというふうにも感じていました。
今日もこれだけ多くのサポーターの方々が来ていただいて、本当にクラブとしてもいろんな人から、地域の人から愛されている、本当に素晴らしいクラブだなっていうふうに感じていました。
自身の特徴としては、技術的にはあまりうまい選手ではないんですけど、チームのために走るとか戦うとか、湘南ユースで教えていただいたことが今の自分の強みにもなっていると思うので、献身的なプレーに期待してほしいかなというふうに思います。

◆小野瀬選手
やりづらいわー、(柴田選手が)ちゃんと喋れるから(笑)
去年2敗してるんで、まあ、僕らより強いチームだと思ってます。個人のストロングは探してます。


(ソン選手へ)
–Jリーグの印象を教えてください。また韓国代表にはJリーガーが数名いらっしゃいますが、彼らからJリーグの特徴などを聞いていますか?

◆ソン選手
Jリーグの印象としては、動画とかそういう試合を見たり、自分もACLで戦ったんですけど、そのときは非常にスピード感があって繊細な、そういうイメージでした。
自分はまだJリーグの試合には出ていないんですが、本当に多くのファン、サポーターの皆さんのおかげでこうやってJリーグが支えられているというのを感じるので、1日でも早く湘南ベルマーレの一員として試合に絡みたいと思っています。

(吉野スポーツダイレクターへ)
–古巣に戻ってきての今の心境、そしてスポーツダイレクターを務めるにあたって大切にしたいことは何でしょうか?

◆吉野SD
ちょうど多分20年ぶりになると思うんですけど、僕は今日電車で来たんですけども、平塚駅があんまり変わってなかったのですごくホッとした部分があります。
僕がいたときの湘南ベルマーレは本当に、(坂本に)J2でしたね、大変なときでしたね。だったので、それに今はもうこれだけたくさんの人が関わって大きなクラブになったと思いますので、まずはこの湘南ベルマーレというクラブの空気感をしっかりと感じたいなと思っています。
本当に重責で身が引き締まる思いですけれども、私がとくに強化として大事にしているのは、やっぱり「見る」「聞く」というところはすごく大事にしております。コミュニケーションを取るというところですね。それは選手だったりスタッフだったり、クラブのフロントスタッフも含め、そして皆さん、ファン、サポーターの皆様、メディアの皆様としっかりとコミュニケーションを取るというところを、しっかり大事にしていきたいなと思っております。

(油原GKコーチへ)
–今シーズンのゴールキーパー陣はプレイヤーとしても個性豊かで、ポジション争いも熾烈になると思いますが、彼らの成長を促すためにどのような働きかけを行っていくでしょうか?

◆油原GKコーチ
まず、選手は試合に出るために一生懸命やってくれると思います。でも試合に出る出ないというのは選手自身がコントロールできるところではないので、選手がチャンスをもらったときに試合に出て、自分が何ができるか、出たときに本当に自分のプレーを発揮するために準備することが、自分自身の、選手自身の成長につながると思うんで、もう本当に日々準備する、し続けることをサポートしていきたいと思います。

(新加入選手へ)
–ベルマーレに加入を決めた理由を教えてください。

◆小野瀬選手
いっぱいあるんですけど、一番最初に声かけてくれたことと、智さんの存在です。

◆柴田選手
自分が育ったクラブからオファーをいただけたということで、断る理由はなく、話をいただいてからすぐに、行きますというふうに決めました。

◆吉田選手
自分は練習と練習試合に参加させてもらって、そこで評価をしてもらいました。その次の週ぐらいにオファーをもらったので、すぐ行こうと決めました。

◆山下選手
僕もいろいろあるんですけど、やっぱり成長するために、個人としても、湘南の成長を手助けすることとしても決めました。

◆ソン選手
ものすごくいいチームだと思ったから入りました。

(小野瀬選手へ)
–さまざまな経験をしてきた小野瀬選手ですが、チームにどのようなものを還元したいと思いますか?

◆小野瀬
智さん(山口監督)の扱い方(笑)

協力:森朝美