馬入日記

【馬入日記:9月21日】3年ぶりの「ベルせん」実施!杉岡選手&山田選手が”先生”に

今日は「ベルせん」が実施されました!
選手が小学校で子どもたちに「夢」についての授業を行う「ベルせん」。これまで平塚市と協力して2012年から毎年実施してきましたが、新型コロナウイルスの影響により、一昨年は実施できず、昨年はオンラインで実施していました。
今回、ついに3年ぶりとなる対面での「ベルせん」実施となりました。

今日は平塚市立中原小学校へ。”先生”となったのは杉岡大暉選手と山田直輝選手です。
以前は教室でクラスごとに行っていましたが、今回は6年生の子どもたちが体育館に集まって一斉に行われました。

 

拍手で迎えられた二人。自己紹介をしたあと、アイスブレイクとして二人が考えてきたゲームをみんなで行いました。
ちょっと頭を働かせて行うもの、仲間と協力して行うものなど、ゲームをしながら緊張していた子どもたちもリラックス。

 

そして、「ベルせん」のテーマである「夢」についての話をしました。
事前に子どもたちにはアンケートに答えてもらい、自身の夢を教えてもらったり、二人に聞きたいことも書いてもらっていました。

まずはどんな子ども時代を過ごしたのか、中学生や高校生の時はどうだったのかを振り返りました。

杉岡選手は「中学生の時は自分の学年であまり試合に出られず悔しい思いをしました。そういう悔しさを力にして、試合に出たいという気持ちを強く持って続けていました。それから、勉強をしっかりやることも大切にしていました。僕は負けず嫌いなのでそこも負けたくないなと思ってやっていました」と。

 

そして二人は高校を卒業しプロになり、つまり夢を叶えましたが、その時に感じたこととは。

「一番の喜びはたくさんのお客さんがいるスタジアムで試合ができること、応援してもらうことの幸せを感じました。でも、サッカー選手になったら上には上がいるので、その舞台に立つために努力し続けないといけないし、日本代表にも選ばれたい。夢は叶ったけど、また新しい目標や夢ができたので、そこに向かって頑張っているところ。好きなことを仕事にできたということは幸せだし、毎日が充実しています」と杉岡選手。

では今の夢は?と聞かれた山田選手は…

「今の夢はワールドカップに出ること。これは小学校の時からの夢であり今も自分の夢です。でも僕はいま32歳で、今年のワールドカップが終わると次の大会の時には36歳。現実的に考えて、周りからしたら“何を言ってるんだ”と思われるかもしれない。でも僕はみんなくらいの年齢で思い描いたその夢を、プロサッカー選手である以上追いかけたいと思うし、周りに何を言われようと自分の夢は自分のものなので、僕はそれに向かって突き進むだけだと思っています。みんなも、自分の夢は人とちょっと違うなと思っても、恥ずかしがるんじゃなくて堂々と言えばいい。自分が本気で思っていればきっと応援してくれる人がいるし、それに向かって突き進んでほしい。僕が32歳でワールドカップに出たいと言ってることも、みんなだったら僕の気持ちを分かって応援してくれるんじゃないかと思うし、みんなも堂々と胸を張って周りに言ってほしいなと思っています」と。

そして、子どもたちから直接質問も受けました。

「将来の絵を描く仕事をしたいと思っています。プロの選手の皆さんは子どもの頃からサッカーが上手でしたか?」という質問に杉岡選手は…

「僕は小学生の時はそんなにうまいほうではなかったし、中学の時も試合に出ていないくらいでした。プロになった選手同士でもそういう話はするんだけど、意外と中学でサッカーを始めたとか中学や高校まで試合に出られなかったという選手はいます。いつ評価してくれる人と出会うかも分からないし、諦めずにコツコツ続けていれば、うまくいくと思う。どこかのタイミングで評価してくれる人というのは絶対いると思います」と。

山田選手は「僕自身は周りにも恵まれて、小中高とうまくいっていて、プロに入って1、2年目も正直挫折を味わったことがありませんでした。でも、その後ケガをしたり試合に出られないとかそういう挫折を味わった時に、辛さを感じて時間を無駄にしてしまった。子どもの時にうまくいかないことを経験すると、大きくなった時にもし辛いことがあったとしてもそれが糧になると思います」と。

 

「プロになってよかったなと思う瞬間は?」と聞かれた杉岡選手は「スタジアムの大観衆の中でゴールを決めたり勝った瞬間の喜びは何にも代えられないし、サポーターのみんなと喜ぶ瞬間は、誰もができる経験できるものではないと思うので、そういった瞬間にやっててよかったなと思います」と。

「一番支えてくれた人は誰ですか?」と聞かれた山田選手は「やっぱり家族です。そして僕にも杉岡選手にもいま子どもがいますが、子どもというのは自分よりも大切な存在です。みんなはまだお父さんやお母さんに迷惑をかけてもいい年齢なのかなって思います。でもその代わり10年後には絶対に両親に感謝しなければという時がくると思う。その時にちゃんと感謝を伝えてほしいなと思います。何かを成し遂げた時や夢を叶えた時に、両親やお世話になった人にありがとうと言える人生を歩んでほしいと思います」と。

選手たちの話に真剣に耳を傾けてくれた子どもたち。
選手たちもこれまでの歩みや様々な経験を通して感じたことを、子どもたちに伝わるように優しく一生懸命話していました。

 

今シーズンのホームゲームは残りわずか1試合となりました。最後にスタジアムでの再会を約束してお別れとなりました。

「スタジアムで、僕たちは喜びや楽しさを表現できるように頑張るので、その姿を見て何かを思ってくれたら嬉しいです。ぜひ試合に来てください」と杉岡選手。

「今日は僕たちが夢の話をしましたけど、みんなの近くにいる先生も先生になりたいと思って夢を叶えた人だと思います。僕らとはさよならになってしまうけど、先生やお家にいるお父さんやお母さんもきっと夢を叶えた人たちだと思うので話をしてみるといろいろ教えてくれると思う。身近な人たちに夢について聞いてみてほしいと思います。そして10月29日、僕らが夢を叶えたピッチで必死に戦うので、スタジアムに来てください。最後にみんなで笑顔になれたらと思います」と山田選手。

時間が足りなくなるくらいあっという間でしたが、素晴らしい時間でした。
中原小学校の皆さん、ありがとうございました!