馬入日記

【馬入日記:4月1日】向上心を抱き充実の日々。立川小太郎選手インタビュー

今日から4月。新年度となり、新生活を始めた方や新しい場所でチャレンジをしている方も多いことと思います。

チームのほうは開幕からの7連戦を終えて、ここ2週間は代表ウィークだったこともあり週に一度の試合だったので、じっくりトレーニングをすることができました。
そして明後日3日(土)の横浜F・マリノス戦からは再び3連戦となります。

新しい場所でのチャレンジと言えば、ゴールキーパーの立川小太郎選手も今シーズン、長野パルセイロから移籍加入し、日々頑張っています。
加入して3カ月、どんな毎日を送っているのでしょうか。

「だいぶ慣れてきてはいますけど、これまで本当に身体能力と勢いでやっていたんやなということを身に沁みて感じている3カ月です。このレベルになるとスピード感も全然違ってきますし、やっぱり基礎がしっかりしていないと止められない。基礎の大切さを痛感しています」

トレーニングの中で、学ぶことが多い毎日のようです。

「練習が終わった時の充実感がすごくあります。ちゃんと身についていっているなと思える。プレーも少し変わったかなと思います。もちろん基盤はあまり変わらないですが、構えとか細かいところが変わってきていると思います。普段キーパー練習でやっていることがとっさのプレーで出せた時は嬉しいです。本当に実感できるのが一番いいですね」

目下の課題と感じているのは…

「身体の使い方がまだまだで…。もっとうまく使ったらもっと飛べるし止められる範囲が広くなる、と誠一さん(齋藤GKコーチ)から言われています。身体能力を使いきれてないと。でも練習を重ねることで、うまく身体を使えた時は今までにない感覚で飛べたりします。そういうところはやっていて楽しいです」と。

昨年プレーしていた長野はJ2昇格が目前でした。しかし、最終節で勝利すれば自力でJ3の2位となるところ、勝利することができず3位の相模原が勝利したため逆転される形で3位に。あと一歩のところでJ2昇格を逃しました。

その時にゴールマウスを守っていた立川選手の悔しさは計り知れません。

「湘南への移籍の話は最終節が終わってから聞きました。有難かったですけど、自分が試合に出ていて昇格させられなかったので、自分だけステップアップしていいのかなという葛藤はすごくありました。でもノブさん(阿部伸行選手)とか津田さんといった先輩に相談して、絶対上でやるほうが身になるし、上で活躍することが長野への恩返しにもなる、と言ってもらえたので決断しました。湘南で試合に出て活躍することで長野に恩返ししたいという気持ちは強く持っています。去年は緊張感の中で戦った一年で、大きな経験をさせてもらいました。最後の昇格がかかった5連戦くらいを出させてもらったので、本当にいい経験になりました」

ベルマーレにも2011年から2014年まで在籍した阿部選手が「めちゃくちゃお世話になった先輩」だったそうです。練習生で行っていた大学生時代から送り迎えをしてもらったり、食事に連れて行ってくれたという阿部選手。
そんな先輩に後押しされ、新しい一歩を踏み出しました。

ひとつしかないポジション、4人でしのぎを削る日々。まだ公式戦には出場できていませんが「常に、いつ出てもいいように準備はしています。まずは僕自身がレベルアップしなければいけないと思ってやっています」と。

ピッチに立てない時の心の持ちようについては、長野の2年間で培われたそうです。

「大学では試合に出させてもらっていて関西のベストイレブンとかに選んでもらったりしてちょっと調子に乗っていたところもあったと思います。長野で最初は全然試合に出られなくて、そういう時にノブさんと一緒にプレーさせてもらって、いい意味で鼻を折られたというか。出ていない時の、ノブさんの姿勢を見て、気持ちの持ちようが変わりました。今までだったらなんでやねんとか思う感じでしたけど、逆に練習で成長できるチャンスと思えたり、プラス思考になれたと思います」

長野の経験は大きかったという立川選手。影響を受けた先輩、出会った人の存在は大きかったようです。

「だから今後は、そういう影響を与えられる人になりたいと思います。今はまだまだですけど」

湘南でのゴールキーパー4人のタイプはそれぞれ違い、互いに刺激を受け合う毎日です。

「それぞれ強みが全然違うので、練習で他の3人の姿を見ながら学ぶことが多いです。どうやって身体を動かしているのかとか。トミさん(富居選手)はステップがめちゃくちゃ速くて最初本当にびっくりしました。晃生(谷選手)はパワーがあるし、堀田くんは落ち着ているし。それぞれに個性があるので、いつか相手の特徴に応じて、この試合はこのキーパーのほうがいいんじゃないかとか分けられるくらいのレベルにになっていきたいです」

改めて、2021シーズンをどんなシーズンにしたいと思っているでしょうか。

「もちろん試合に絡められれば一番いいですけど、まずは吸収できるものはすべて吸収する一年にしていきたい。サッカー面でも人間的にももっと成長の一年にしたいです」

向上心を抱いて過ごす毎日。
ますますの成長に、ぜひご期待下さい!