馬入日記

【馬入日記:3月11日】悔しさを力に。町野修斗選手インタビュー

昨日、アウェイで行われた鹿島アントラーズ戦で今季初出場、そして湘南ベルマーレでの初めての試合、さらにJ1の舞台で初めて公式戦のピッチに立った町野修斗選手。

今季北九州から加入した町野選手、会見やONLY ONE STORYなどでも語られていますが、横浜FMでプロとしてのキャリアをスタートしましたが、1試合も出場することができず、J3、J2、そして再びJ1と自らの努力で階段を上ってきた選手です。

開幕後続く連戦の中、第2節からスタメンを8名入れ替え、フレッシュなメンバーで臨んだ鹿島戦。
しかし、結果は1-3で敗戦。そして内容的にも到底納得のいくものではありませんでした。

「1-3という点差以上の差を感じました。自分自身も何もできず、シュートもヘディングの1本だけだったので数字にも出ているとおり、何もできなかったと感じています。まだまだ僕は足りないところがあるということは分かっていたんですけど、それがどのくらい足りないのか、レベルの差を痛感させられました。大きな壁にぶち当たりました」と町野選手。

でも、その後に言った一言が、町野選手らしさを表しています。

「なので、楽しみです」と。

試合後に味わった悔しさは相当なものであり、反省の矢印は自分自身に向けられていますが、ずっと下を向いているのではなく、発せられるポジティブな言葉に町野選手のエネルギーを感じます。

「試合が終わってから、試合のことを思い返して考えている時間はたくさんあります。でも、まだまだ全然自分たちのサッカーが出せていなかったし、自分のプレーも出せなかった。もっと出していけると思うし、逆にたくさん成長できるチャンスがあると感じました」

そういう考え方ができるのは、これまでの経験が大きいようです。

「高校までは、サッカーで壁に当たったことはなかったんですけど、マリノスでのプロ1年目で大きな挫折を経験しました。でも、苦しんだあとに北九州で成長できたという実感があるので、それが大きいのかなと思います。でも、僕だけじゃなくてみんなそうだと思う。みんな悔しい想いをして、ここまできた選手ばかりだと思うので、本当にみんなに負けないようにやっています」

鹿島戦に話を戻すと、振り返ると反省の言葉ばかりが出てきます。

「個人的に競り合いの部分も勝てませんでしたしケガ明けだったこともありましたけど、守備で疲れていた分攻撃の時には息が上がってしまってプレーできなかった。チームとして機能できていなかったので、選手個々も活かされなかったと思います。自分の良さはまったく出させてもらえなかったですし、本当にすべてにおいて足りなかったと思います」

チームとして機能しなかった原因は…

「やはり立ち上がりの失点で、勢いを失って完全にのまれてしまったこと。前の大橋くんとは、負けているので前からプレスにいきたいという感じだったんですけど、後ろはセットしてからというところで考え方に違いがあったり、相手の土居選手のところがかなり浮いていたのでそういうところが起点になっていたり。一人ひとりの球際のところで負けていたことも含め、本当にたくさんの原因があったと思います」と。

苦しい中で得たものは何か、と聞かれると。

「得たものは…“課題”です。相手から学べたということ。球際も強かったですし、切り替えも速かったですし、相手のほうが確実に上だった。鹿島から学ぶことはみんなあったと思います」

町野選手、始動からキャンプとずっと順調にきていましたが、開幕直前にケガをしてしまい、開幕戦での出場は叶いませんでした。さぞ悔しいだろうと想像するところですが、こんな言葉が。

「あまりケガをしないほうなので、びっくりしました。でも、もし鳥栖戦に出ていたら、見ていた感じですけどある程度できていたかもしれないと思います。僕はいま、鹿島戦での初出場で逆によかったと思っています。トップクラスのレベルを一番最初に感じられた。ピッチの上で自分自身が体感できた。越えられるような気がするんです。いまの課題はメンタル的なものではなくて、サッカー的な課題、サッカー的な壁。少しは時間がかかるかもしれないですけど、乗り越えられると思うし、成長できると思っています」

謙虚に自分と向き合いながら、折れない心で戦っています。
チームとしても、成長した姿を見せたいところ。

次節は3月13日(土)、中2日で迎えるベガルタ仙台戦です。
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