馬入日記

【馬入日記:3月5日】1年半ぶりの公式戦出場。毛利駿也選手インタビュー

今週火曜日のルヴァンカップGS第1節の浦和戦で毛利駿也選手がピッチに立ちました。

2019年7月にツエーゲン金沢から移籍加入した毛利選手、8月に王者決定戦vsアトレチコ・パラナエンセ戦に出場しましたが、その後ケガをしてしまい、2019年、2020年ともに公式戦で試合出場は叶いませんでした。

本当に長く続いたリハビリ期間、毛利選手の喜びはもちろんのこと、コツコツと頑張り続ける姿を見ていたチームメイトやスタッフにとっても、嬉しい出来事でした。

「やっとピッチに立てた、という想いで本当に嬉しかったですし、何より楽しかったですね。勝つことができなかったということは一番悔しいですけど、でもまずは1年半ぶりくらいに試合に出られたのでホッとしています」と毛利選手。

試合に入る時に意識したことはどんなことだったのでしょうか。

「うまいことやろうとかは考えずに、求められていることをまずはしっかりやるということと、楽しんでプレーしようというその2つだけを考えていました。守備の部分は声を掛け合いながら、意識してやれた部分はあったんですけど、攻撃の部分では去年からの課題である最後の精度のところであまりクオリティが出せなかった。でもやっていけば合ってくると思うので、焦らずやっていきたいと思います」

また、試合感に関しては「頭の部分は思ったよりも鈍ってなかったです。そこは嬉しかったです。上からずっと試合を見ていたので、チームとしてやりたいことはある程度分かっていたのでそこはよかったと思います」と。

1年半は、思えば思うほど、本当に長い戦いでした。

「繰り返しのケガで、多分5、6回繰り返して振り出しに戻るということが続いたので、かなり落ち込みました。でも本当にチームメイトからの励ましが大きかったです。先輩とか一緒にリハビリしている選手とか、いつも声をかけてくれたり話を聞いてくれたり。あと、絶対出られないって分かっていても僕の背番号のユニフォームを着てスタジアムに来てくれていたサポーターの方もいて、終わって帰る時に声をかけてくれたりとか。嬉しかったし、本当に励みになりました。リハビリは精神的にきつかったですけど、チームメイトやそういう方たちの存在によって、“頑張って復帰しよう”ってずっと思っていました」

前向きな姿勢を失わなかったのは、周囲のお陰と話す毛利選手。
さらにこんな話も。

「精神的にはかなり鍛えられたかなと思います。サッカー選手というだけではなくて人として。この1年半は、そういう意味ではとても意味のある、価値ある時間になったと思っています。サッカー選手として、この年齢で1年半プレーできなかったというのはマイナスかもしれないですけど、その時間もよかったと言える、それくらい鍛えられたと思います。もちろん、もう二度と戻りたくはないですけど、でも仮にまたケガをしたとしても大丈夫だと思います。そういう強さは身に着いたと思います。でも…チームスポーツでよかったなと本当に思います。個人スポーツだったら一人でずっとやらなければいけないので、途中でリハビリに来れなくなったかもしれない(笑)。それくらい周りの存在は大きかったと思います」

今シーズンは始動のトレーニングからずっと、ピッチで躍動した姿を見せていました。

「これまで何も貢献できていないので、チームの勝点を少しでも積み上げられるように、練習から全力で取り組むだけだと思っています。だいぶ感覚も戻ってきていて、プレーやコンディションが戻るスピードが早いなという実感があります。試合で実際に動けるか不安もありましたけど、思っていたより大丈夫でした。何より、本当に楽しくプレーできています」

経験を経て、いまどんな選手になっていきたいと思っているでしょうか。

「タフに戦える選手が一番いい選手だと思います。このチームで言ったら拓也くん(岡本選手)のような。去年で言えば厳しい日程の中、ずっと継続して出ていたし、その中でキャリアハイも出しているし、強度も落ちない。同じサイドの選手としては、まったく同じプレーになる必要はないと思いますけど、拓也くんのようなタフさは身に着けたいと思っています」

シーズンは始まったばかり。毛利選手がらしさ溢れるプレーでピッチを思い切り駆ける姿をたくさん見たいところです。

「リーグ戦はまだ出場できていませんが、焦らずやり続ければチャンスを掴めると思っています。まだスタジアムにはいろいろな制限がある中ですが、サポーターの皆さんの声援を聞けることや満員のスタジアムを楽しみにしながら、日々トレーニングしていきたいと思います」

コツコツ積み重ねて日々は裏切らないはず。揺るがぬ強い気持ちでこれからも戦う毛利選手にぜひご期待ください!