馬入日記

【馬入日記:3月7日】「前に進んでいきたい」鈴木冬一選手インタビュー

200306-1現在中断期間中ですが、今週はトレーニングや練習試合を通じて、チームとして充実の毎日を過ごしてきました。
今日は鈴木冬一選手に話を聞きました。

「試合がないことは、正直寂しいし悔しいですね。もちろん仕方がないことなんですけど、早く試合をやりたいという気持ちは強いです」

現状は3月15日までの開催延期が発表されており、3月18日(水)の札幌戦より再開という予定となっていますがまだはっきりと決まりません。

「18日から始まるかどうかは分からないけど、そこに向けてまた気持ちもしっかり作っていかなければいけないと思っています。いまリーグ戦は開幕戦しか戦ってないけど、1敗しているという現状がある。それをたかが1敗と思って3週間練習するのと、1敗の重みを感じて練習するのとでは、中断期間が明けてからのチームが違ってくると思います。本当に気持ち次第だと思うし、一人ひとりがそういう気持ちでやるしかないと思う。今そういう人はいないけど、もしそういう気持ちじゃない人がいたら、それではダメだと言わないといけないと思います。チームスポーツだから、時には嫌なことも言わなければいけないと思うので。それくらい、開幕戦に向けて熱を上げてやってきたので、あの熱さというのを継続して持ってやらなければいけないと思っています」

開幕戦に向けて身体も気持ちも上げてきただけに、現状は気持ちの保ち方の難しさがあります。ただ、チームの中は激しいポジション争いにより非常にいい競争が生まれています。

「めちゃくちゃ競争がありますね。もちろん今までもありましたけど、ケガ人もだいぶ戻ってきて、より激しい。同じポジションの選手からはすごく刺激を受けるし、一緒にやっていて勉強になる。そこは絶対負けたらいけないという気持ちでやっています。みんなで切磋琢磨できたらすごくいいと思っています」

そして、少し前になりますが、2月21日の浦和戦を振り返ってもらいました。

「内容的に悪くはなかったと思うけど、やっぱり結果が大事だと感じました。内容が良くても悪くても、試合のあとに取り上げられるのは勝利したチームになる。内容は僕らのほうが良かったとか押していたと言ってくれる人もいるけど、記事で取り上げられるのも、試合を観ていない人の評価もやっぱり勝利したチームになるのが当然やと思う。もちろん、内容も伴って勝つのが一番だけど、やっぱり勝つということが本当に大事だと感じた。勝点の重みというのを改めて感じた試合でした」

今年はより結果にこだわるという気持ちを強く持っている鈴木選手。
ただ、悔しさと共に、チームとしての手応えもあります。そして個人としても2アシストと結果を出しました。

「フォーメーションが少し変わって、僕たちの戦い方というのを、見ている人は分かってくれたと思うので、そこはよかったと思う。やりやすさもあったし、それで得られた自信もあった。個人としては…たまたまです。アップの時からキックのフィーリングがよかったというのもあったので、スペースを狙いました。運がよかったし、運を引き寄せられたと思います」

そして、浦和戦の試合後のコメントにもありましたが、2月21日は「大好きだったおじいちゃんの命日やったんです。だからアシストはおじいちゃんのパワーじゃないかな。それに、だからこそ絶対勝ちたかったというのもありました」と。

そして、サポーターの皆さんに、再開後のチームに期待してもらいたいことを聞きました。

「開幕戦でやったサッカーから変えようとも変わるとも思っていないです。相手の対策をしっかりして、開幕で3失点してしまった部分をなくすこと。でも得点は取れているので得点を取るということをしっかり続けていきたい。浦和戦で見てもらったサッカープラス、結果で示せれば、皆さんにもっと喜んでもらえると思う。やるサッカーとか見せたいサッカーは変わらないけど、とにかく結果を出すということを考えて実現できるように準備していきたいです」

そして、個人的に抱く目標もあります。

「結果を出して出して出し続けて、海外でプレーしたいという気持ちがある。日本で長くやりたいという人もいるだろうし、海外に何年か行って経験して日本に帰ってきたいという人もいるだろうし、海外でずっとプレーしたいという人もいると思うので考え方は人それぞれやけど、僕は小さい時からずっと海外に行くということを夢みてやってきました。小さい時は海外でやりたいという思いだけだったけど、年齢を重ねるにつれて、海外でプレーすることの厳しさも感じています。でも、より厳しいところへいきたいという気持ちがある。今ももちろん、スタメンをとることも大変なことだけど、もうひとつ自分のレベルを上げて、もっと厳しくて激しいところに踏み込みたいと思っています」

オリンピックもひとつのチャンスですが…

「オリンピックはそこまで考えていません。もちろん選ばれたら、その中で結果を出すということを考えるけど、今はとにかくベルマーレで結果を出し続けることを考えています。代表に選ばれなくても、自分のチームで頑張っていれば道は開けると思う」と。

プロ2年目。坊主頭でデビューした鈴木選手がいま逞しくピッチに立っています。

「去年いろいろな経験をしたからこそ今の自分があると思う。いろんなことあって、嬉しいことも苦しいこともあったけど、全部自分中で吸収できた。吸収したことを無駄にするのも、いい方向にもっていくのも自分やと思うので。過去を振り返る必要はないと思うし、前にだけ進みたいと思っています」

いつも溌剌と、前に進んでいくエネルギーを放っています。
今後のますますの成長に、ぜひご期待を!