馬入日記

【馬入日記:5月19日】劇的ゴールで破竹の14連勝!吉濱選手インタビュー

先週末のアビスパ福岡戦、劇的な勝利にスタジアムは揺れんばかりの歓喜でした。
何度も何度もチャンスを作るも、なかなか決め切れない時間が続き、0-0で推移します。
引分けで終わるのかと思われた試合終盤、監督は83分に吉濱選手をピッチに投入。開幕戦以来のベンチ入り、出場は今季初めてでした。

その吉濱選手が86分、永木選手からのパスを反転してシュート!見事決めてついに得点が生まれます。さらにアディショナルタイムにも吉濱選手が追加点を決め、2-0に!
チームを助ける吉濱選手の2ゴールで、チームはJ2記録タイとなる14連勝です。

吉濱選手に、まずは1点目について聞きました。
「ふかさずにボールを抑えて蹴ることができたと思います。かなり腰をひねって反転して打ちました。実はあの日、陽太くん(秋元選手)と話していて“今日、オレ点がとれそうだな”って言ってたんです。陽太くんも“お前、今日取れそうだよ”って言ってくれてて(笑)。入る時からずっとワクワクしてました。得点してサポーターのところに行ったのは、一昨年、薫くん(高山選手)がやってて、僕もあれをやりたいってずっと思ってたんです。時間帯的にもいいところでとれたのでゴール裏に行こうって」

一昨年のホーム最終戦、鳥取での終了間際のアシストを思い出すような大仕事でした。あの時間帯の投入に、緊張ではなくワクワクしたというのが吉濱選手らしいところです。

「入る時はすごくいい状態だったと思います。テンションは上がってたんですけど、少し抑えていつもの状態を保とうと思って入りました。ファーストタッチがよかったので“よしいけるな”という感じでした。福岡の選手は疲れていたし、途中交代で出るというのは、身体的には楽なので、本当にあれを決めなかったらダメだと思います。今季最初の試合だったし、相手も自分のことを何も知らない状況だったので、本当にあそこで点がとれなかったら自分が出る意味はないと思うから」と吉濱選手。

なかなかメンバーに入れない悔しい日々が続きました。ただ今年、吉濱選手はこんな風に思っていたそうです。

「本当にみんなすごいので。タケくん(武富)や周平くん(大槻選手)は同じポジションで、普段は言わないですけど本当に尊敬しているし、本当にすごいお手本なんです。あんなに走って守備できるFWは、日本にも海外にもいないんじゃないかと思う。身体を張ってチームのために走って、そして得点もとってる。すごくいい刺激を受けてるし、出ている選手の負担を少しでも減らせたらと思ってピッチに入りました」

そして「周平くんとタケくんだけじゃなくて、バックアップでいつも頑張ろうって言い合っている、ボリくん(荒堀選手)とか憲さん(岩尾選手)とか、あれだけいい選手だけどなかなかメンバーに入らなくて、でも本当に、毎回残って練習して、筋トレして、すごくいい準備をしてる。そういうみんながいるから僕もしっかり準備することができたと思う。だから、2点目を取ってベンチに行った後は、バックアップメンバーがいるスタンドのほうへ行ったんです。点を取ったらみんなのところに行くって決めてたので。みんなが立って拍手してくれていたので嬉しかったです」と。

この先、もちろんスタメンでの出場を目指す中で、自分のやるべきことを見つめています。

「同じポジションの選手に、攻撃の部分では負けてないと思ってるけど、90分走り切るとかチームのためにしっかりやるという部分は、全然まだ、足元にも及ばない。必死でやろうとしても足が止まってしまうところがある。でもタケくんや周平くんは連戦の中でも90分絶対に止まらない。本当にちょっとでも追いつけるように、練習でも手を抜かないで、やっていきたい。一年じゃ追いつけないかもしれないけど、でも少しずつでも、走るとかチームのためにやるとか、今までやってきてなかったその部分磨いて、少しでも近づけるように精一杯やりたいと思います」

これまでとは考え方が変わったそうです。

「守備をサボってでも個人技で打開する選手がいいと思ってたけど、考え方が変わりました。今年に入って試合を見て、連勝して、上から見ててすごいなと思っていました。リードしてても、85分とか一番きつい時間帯にも、一人が持ったら4人とか5人が一気に上がっていく光景がすごく好きで、あの輪に僕も入りたいと思っていました。そのためには、やるしかないと。本当に考え方が180度変わりました」

監督が試合後の会見で「なぜ吉濱を入れたかと言えば、メンタルの変化です。自分と戦うことができるようになってきたタイミングだった」と話しました。
その変化を見逃さない監督、そしてその想いに応えた吉濱選手。
2点目を取った後、二人が抱き合う姿はとても感動的でした。

そして。
「あの音楽が流れてよかったです」と吉濱選手。あの音楽と言うのは、選手によって違うゴールした後の音楽のこと。
吉濱選手は「知ってる人、あんまりいないかもしれない」と言いながら「染谷俊の“愛してるよベイビー”」という曲を選びました。

「あの曲は母親が好きな曲なんです。母の日もあったし、あの曲聴いてもらえてよかったです」と。最高の母の日のプレゼントになったことは間違いありません。

次節はアウェイで愛媛FCとの一戦。そして、5月31日(土)は東京ヴェルディを迎えてのホームゲーム!
10,000人プロジェクト、ぜひご協力を!
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