ボイス

【ボイス:2016年6月2日】坪井慶介選手

攻撃的な強みをさらに強化して
湘南スタイルは深化し続ける

 身体的な充実度が高まっていることに加え、スピードがあり、ピッチ全体を見渡すなかで最終ラインをコントロールする能力にも優れたプレースタイルは、湘南スタイルとの相性も良く、出場機会を増やす後押しをしている。また、これまで様々な監督のもとでプレーし、ワールドカップにも出場して世界レベルのサッカー観を培ってきた坪井選手は、客観的にチームの力量を推し量る目をも持っている。実際に湘南スタイルを体現する選手として、開幕から約4ヶ月が経つなか、昨年からさらなるスケールアップを志して挑みながら、思うような結果を得られないチームの状況をどう感じているのだろうか?

「僕も長い間やっていますけど、結果についてはやっぱり絶対的なものってどうしてもないんで。ガンバ(大阪)のように前半負け続けていても途中から勝ち続けて優勝したりってこともありますし。これが正解だというのは正直わからないし、ないと思うんで。もちろん僕らは結果を出すためにやっているんですけど、大事なのはそこまで何をどういうふうに積み上げてきているか? ということだと思う。そこをブレずにやっていれば良い結果が付いてくるんじゃないかと思っているんですけどね」

 チームを外から見ると、昨シーズンから今シーズンにかけての変化は、曺監督が指揮を執る5シーズンの中でもっとも大きかったように感じる。チームの中にいる立場からは、そういった変化をどう感じているかも気になるところ。

「うーん、多分あまりないんじゃないですかね。もちろん、特徴やストロングポイント、そういうものは変わっているかもしれないですけど。今年の初めから曺さん中心に動いてやってきて、どちらかといえば去年のものをどうやって引き続きやるかということよりも、今年のチームに合った新しいものに取り組んでいる印象が強い。
 なかなか結果に結びついていないけど選手の入れ替わりが原因だという感覚は、やっている僕らにはないですね。トップにいる人が、ガシっとしてますから」

 なかなか勝点3を積めなかった序盤から、自分たちの原点を見直して勝利をもぎ取った横浜F・マリノス戦やサガン鳥栖戦を経て、勝ったり負けたりを繰り返す状況のなか、今、何が一番必要なのだろうか?

「プロだから結果が出る出ないで自信が持てなくなることもあると思うんですけど、少し前の負けが込んだ時期も、今もそうなんですけど、そこが僕自身、大事な時期だと思っていて。やっぱり何かうまくいかないときに変えてしまうのは簡単だと思うんですよ、だけどそこで貫き通してやる、やり続けることができるかどうかっていうのが、そのチームの本当の芯の部分の強さが試されるところだと思う。だから今は、結果とか周囲から言われることにも一喜一憂しすぎなくていいのかなと。それはもちろん、自分たちがやるべきことをしっかりやるという前提があっての話なんですけど」

 変えるべきではない、そう言い切るのは今シーズン志している「湘南スタイル」について。曺監督は昨年までをベースに新しく加えた選手たちの特徴を活かして、より攻撃に重心を置いたスタイルの上積みを目指している。

「さらに洗練させているっていう感じですかね? 今はまだ結果になっていないので、多分もっと積み上げなきゃいけないと思うんですよ。一般的には主力が抜けたと言われてますけど、それをチームとしてネガティブに捉えるのではなく、むしろプラスにしていけると捉えている感じ」

 曺監督が志向する湘南スタイルに触れ、練習するなかで、新しいサッカーを経験することによる成長を感じている坪井選手。昨年とは違う要素も加えた今年の挑戦は、続けた先に得るものが必ずあると考えている。だからこそ、自分のストロングポイントをこの状況で活かしたいという思いもある。

「僕はどんな時でもやり続けることが自分の特徴という一番のストロングだと思っているんで。プレーの部分でも、守備のこととか足が速いとか言っていただけることも多いですけど、自分の一番のストロングはそこ。どんな状況でもやり続けられること。執念深いっていうんですかね(笑)」

 ピッチの中で、ぶれない姿勢を示し続ける存在は、他の選手たちへの影響も大きい。なるほど、出場機会が増えているのもうなずける。

>良い時こそもっと自分に要求するとき あとから気づく大切なこと