監督・選手コメント

J1リーグ第17節 湘南vsC大阪 試合後監督・選手コメント

監督コメント

曺監督 総括
曺監督

お疲れ様でした。
日曜日の夜遅い雨の中、試合が始まる前の花道から試合終了まで、大きな声援で自分たちのチームを勝たせたいというサポーターの気持ちがひしひしと伝わってきました。
ここ最近勝てていない中、今日本当に声援をくれたサポーターは本当に湘南のサポーターだと思っていますし、その彼らに本当に勝点3を届けたいと思う一心でやってきましたけども、結果としては残念な結果に終わってしまいました。
毎回こういうコメントを言うのが正しいかどうか分からないんですけど、悔しい気持ちでいますし、今日来てくれた人、応援してくれた人には、非常に申し訳ないという気持ちでいます。

試合の展開としては、0-2になった後も、ちょっとオープンになりましたけども、セレッソさんの選手にも相当疲労が見えていましたし、やはり我々のスピード感とか走力で勝つ戦いに持っていくために、僅差で最後まで推移していかなければいけないということが改めて分かりました。
ただ0-1にされたので、少し攻撃的なカードを切りながら、カウンターを食らうリスクを含めてやったことは、今、自分が振り返ると間違ってたという感じはあまりしないです。1点取られてカウンターでもう一回取られるとうサッカーの典型的な敗戦のパターンになりましたけども、サッカーの内容については、自分たちがボールを持った時、それから相手にボールが行った時の、その隙間の事も含めて、クオリティ自体は全然悪くなかったと思いますし、むしろ今までよりも進歩が見えました。ただそれが結果に繋げられない、そういう所のハードルを目前にして、自分たちでジャンプしたが一歩及ばずっというような試合だったと思います。

ただ、ベルマーレの監督としてこのチームに少なくとも3日や1週間じゃなくて、長く責任を持った立場で仕事させてもらってきた所で言うと、敗戦を怖がって自分たちの持ってきたもの、積んできたものを、一気に下から壊して、また違う積み木を積み上げる気は全くありません。自分たちが今、歩んでいる道の中で、当然ですけど、このクラブが持ってる、本当に地底の底にあるエネルギーだったりマグマだったり、そういう見えない所の自分たちの本質というものが、今、試されているなと思っています。
当たり前だけど、選手を信じて、彼らを伸ばしていくということに一点の曇りもなく進んでいかなければいけないと思っています。
厳しい意見も、もちろんあると思いますけれども、普段の練習場や彼らがどれだけサッカーに対して今、向き合っていっているかっていうことは監督としてひしひしと感じることなので、ちょっとコメントとしては、聞くに堪えないっていうか、少し甘いよって言われるかもしれないんですけど、事実は事実なので。その事実をしっかり受け止めて、次の天皇杯とリーグ戦に臨んでいかなければいけないと思います。
周りの皆さんの期待も高まる中、この前期17試合でもう少し勝点を取るように準備はしたかったんですけど、ただこれで終わったわけじゃないので、後期17試合始まりますけど、そこで反撃できるように、悪い所を反省して自分たちで積んでいきたいと思います。

曺監督 質疑応答

- 走ろうとしている時にセレッソの選手がいるような感じで、相手が先に走っているのかブロックを崩さなかったのか、なかなか難しい試合だったと感じたが?

セレッソさんは失点が非常に少ないチームですし、得点より失点が少ない中で勝点を積んできている。ロティーナさんのやり方がチームに浸透して、相手にボールを持たせていても最終的にやられなければ、前のほうの個人技の高い選手たちが点を取るという形がいまできているので、彼らにとって怖かったかどうか分かりませんが、我々としてはキーパーからしっかり動かして彼らに来させないと、チャンスは作れないですし、実際にそれでFKをとった場面とか、その隙間に入った時にチャンスになりそうな空気とかあったんですけど。それ自体は間違っていたとは思いませんけど、セレッソさんとしてはああいうものに慣れているというか、許容範囲の中だったかもしれない。我々としてはあの選択をとったのは、キーパーから長いボールを入れて取られるよりも、多少遅攻は増えましたけど、彼らを動かしながら引き出していかないと点にはならない。セレッソさんの最後、非常に疲労が見えたというのは、そうやって動かされた部分が今までの試合よりもあったんじゃないかなと思いますけど、それは勝ちにつながったわけではないので。ボディブローだけで、最後カウンターパンチとかストレートが出なかったという印象があります。

- いい位置のフリーキックのときにクロスを入れないで短く繋ぐ場面が多く見られたがどうしてか?

最後はプレイヤーのジャッジで、こういうところを崩していこうという練習はもちろんすんですけど、(松田)天馬が(鈴木)冬一に出してその折り返しを天馬が打ったロングシュートが上に行った場面を言ってると思いますが、セレッソさんのディフェンスは高いボールに関しては非常に強いので、少し変化をつけてというのはひとつ狙ったところではありますが、あの空気感とあの感じだと入れてもよかったのかなと思います。
ただ、過去に起きたことをそこから向き合って未来に向かうというよりは、我々はいま自分たちに起きた事象ではなくそのことを通じて未来のことを語らな
ければいけないと思っているので、一つひとつのプレーを取り上げてよかったか悪かったかという議論は結果論なので、このチームにふさわしくないと思っているところも正直ある。そのことを通じてなにか言葉を言い換えて、あの場面で自分たちが狙ってきたものではないものを勝負しなければいけないんだよということを本質的に選手に理解させなければいけないと思っていますし、それが今後の湘南の選手たちにいちばん大事なのかなと感じます。

- 杉岡大暉選手はコパアメリカで3試合フル出場して木曜日に30時間かけて帰ってきて中2日、それでも先発に送り出したのは彼が持ち帰ってきたもの、成長した部分が勝利のために必要だということでスタメン起用したのか?4年前に遠藤航選手が東アジアから帰ってきたときも顔を見て決めたと話していたが?

同じような理由ですね。彼も3試合A代表で行くなかで、カバーニや世界のストライカーを前にして感じたものもあるでしょうし、もちろん疲労はあったと思いますけど、表情を見たらその経験をチームに還元してもっと上手くなりたいという形で帰ってきたので、たぶん飛行機に乗るぐらいから週末の試合に出るつもりで帰ってきたと思いますし、それはシンプルにチームの力に活かさなければいけないと思っています。
3試合出るということは、1試合も出てない選手もいるので、もちろんどちらの選手もいい経験をしたと思いますけど、生で感じたものを彼は持っていたと思うので今日疲れもあったと思いますしミスもちょこちょこありましたけど、タフによくやったかなと思います。

ロティーナ監督 総括

前半はボールを快適に持つことができましたが、チャンスを作るまではいけないという内容でした。それには2つの理由があって、ひとつは湘南がいいディフェンスをしていた。もうひとつは、我々が攻撃で深さを取ることが少なかった。
ただ、守備の面ではほとんどチャンスを与えていなかったですし、悪い試合ではありませんでした。後半も同じような展開が続いたのですが、運もあって1点目が入りそれによって試合の展開が変わりました。湘南がよりリスクをかけて前に来て、後ろにスペースができました。それにより、試合が壊れた状態になって動き始めた状況になりました。湘南というチームは魂と情熱を持って戦うチーム。そういったチームを相手に難しい試合でした。

ロティーナ監督 質疑応答

- ここ数試合、清武 弘嗣のボールを受ける位置、チームの中での機能性がより増しているように見受けられるが?

キヨ(清武)は大きく貢献してくれています。我々のプレーの仕方によって、もしかしたら昨季よりプレーする回数、ボールを触る回数は減っているかもしれませんが、より効果的なポジションでプレーすることを要求していて、それを果たしてくれていると思います。
今日のゴールは彼にとって自信になると思いますし、中盤の選手がゴールをすることは、我々にとってもとても重要なことです。

- 試合全体を見るといつもなら相手より圧倒的に走る湘南が、今日はセレッソに走り負けていたように思うが?

我々も仕事量の多いプレーを求めていますし、走る量も多いと思います。我々がいいポジションでボールを持つことによって、湘南のプレスを難しくした、というのなら、それは選手の姿勢が良かったということだと思います。
それに加えて、我々は常にボールを持つことを目指していますが、持てない時は、走る、働く必要がある。そういう部分でも満足しています。

- 前半は両チームにチャンスが少なく重たい試合になったが、その展開になった原因をどう考えますか?

それは分かりません。
ただ、おっしゃる通り、前半はボールを持ってはいたけど、どこか引き分けで満足するような戦いにも見られました。その中で、ハーフタイムに「勝ちにいこう」「引き分けではなく試合を取りにいくんだ」と選手たちに話しました。1点目によって試合が変わったことは事実ですが、それ以上に、後半は、よりゴールに向かう選手たちの姿勢が出ていたと思います。

選手コメント

MF 16齊藤 未月
齊藤 未月

今週やってきたことは少なからず出た試合ではあると思いますけど、ボランチの僕と天馬くん(松田選手)がもっと前向きでボールを奪えるシーンというのが増えないと相手のリズムになるなということを改めて感じました。そこは自分自身、まだまだ未熟だなと思いますし、もっとそこの強度や精度は上げていかなければいけないと感じています。
(惜しいシュートもあったが?)チームの状況を考えれば、惜しいではなく得点を決め切って終えなければいけない。それは僕自身も、チーム全体としても思っているところです。
(今後に向けては)今は、リーグ戦が半分終わったという段階。僕らも色々と考えることはありますが、僕らもそしてサポーターの皆さんも、勝ちを求めること、プラス湘南らしいサッカーを出して勝ってほしいと思ってくれていると思うので、そこは変えずにやりたいと思います。

GK 1秋元 陽太
秋元 陽太

不甲斐ない試合をして申し訳ない気持ちです。
(1失点目はアンラッキーな形だったが?)アンラッキーで片付けられるような状況ではないですし、しっかり改善しなければいけない。
後ろから見ていて、今日だけでなくチームの戦う姿勢は感じていますが、それが勝利に繋がっていない。我慢しなければならない時間に失点していることがこの結果に繋がっていると感じています。
下を向いている場合ではないので、今からしっかり顔を上げて、なにが悪かったのか、話すべきところは話して次に向かっていきたいと思います。

MF 28鈴木 冬一
鈴木 冬一

この一戦に懸ける想いというのは本当に強くて、でもかと言ってあまり考えないようにしていましたけど、いざこの日になってスタジアムに来てセレッソのサポーターの方を見たりしたらやっぱり思い返すものがありました。でも、いま湘南ベルマーレのエンブレムをつけているので、負けたくないという想いもありました。
結果的に負けてしまったことは本当に悔しい。連敗している中でこの悪い流れを断ち切りたかったですけど、それができなかった自分の不甲斐なさはあります。
小さい頃から育ててくれたクラブへの感謝という意味でも自分のプレーを見せたかったですけど、ミスが目立つシーンもありましたし、個人突破もあまりできない状況でチームに迷惑をかけたという想いしかありません。
ここ何試合かゴールが遠いなという印象もありますし、でも点を取らないと勝てないスポーツなので、どうにかして、きれいなゴールとかいらないですけど、泥臭いゴールでもいいから、本当に1点というのを大事にして次の試合に臨みたいなと思います。
(瀬古選手との対戦は?)一番親しい選手なので、こうやってJ1のピッチに一緒に立てたということは本当に嬉しいことです。でもチームとしても個人としてもセレッソのほうが一歩上だったかなと思っています。でも瀬古と僕のサッカー人生はまだ始まったばかりなので、お互いに試合に出るということで高め合っていきたいなと思います。

DF 5杉岡 大暉
杉岡 大暉

チームが苦しい状況だったので、なんとか力になりたいと思ったんですけど、逆に迷惑をかけてしまったところがあったと思います。
(A代表から戻ってすぐだったが疲れは?)疲れはなくはなかったですけど、疲れてるからできないプレーではなかったですし、判断だったり、身体の疲れとは関係ないところのミスがあったと思います。
下を向いても仕方がないと思いますし、切り替えてまた一戦一戦やるしかないかなと思います。去年もそうやってやってきたのでしっかり自分たちのやるべきことをやっていきたいと思います。
(代表でどんなことを学んだか?)世界のフル代表のレベルを肌で感じることができましたし、その中で自分に何ができて何ができないかということを分かった中で、今日の試合だったので、そういうものを見せたかったですけど、なかなかできなかった。また練習して、コパでの経験も忘れずに、やっていきたい。チームを勝たせる力というのを出していきたいと思います。