MATCH試合結果

第95回天皇杯

2015 天皇杯3回戦 vs 松本山雅FC

10月10日(土) 14:04キックオフ @Shonan BMW スタジアム平塚

湘南ベルマーレ 松本山雅FC
湘南ベルマーレ 2 1 前半 1 3 松本山雅FC
1 後半 2
14分 菊地 俊介
83分 高山 薫
得点者 18分 前田 直輝
52分 オビナ
57分 安藤 淳
選手 シュート シュート 選手
GK 25 イ ホスン 0 STARTING
LINEUP
0 村山 智彦 1 GK
DF 14 藤田 征也 0 2 田中 隼磨 3 DF
DF 2 菊地 俊介 1 1 安藤 淳 36 DF
DF 4 アンドレ バイア 0 0 飯田 真輝 4 DF
DF 17 三竿 雄斗 1 0 酒井 隆介 30 DF
MF 5 古林 将太 0 0 岩沼 俊介 6 MF
MF 8 山田 直輝 3 0 岩間 雄大 5 MF
MF 6 永木 亮太 0 1 前田 直輝 22 MF
MF 10 菊池 大介 0 0 工藤 浩平 23 MF
FW 11 藤田 祥史 1 0 喜山 康平 11 MF
FW 19 大槻 周平 0 2 オビナ 9 FW
GK 1 秋元 陽太 SUB 白井 裕人 25 GK
DF 20 坪井 慶介 0 大久保 裕樹 2 DF
DF 30 島村 毅 2 鐡戸 裕史 16 DF
MF 16 石川 俊輝 飯尾 竜太朗 17 MF
MF 48 武田 英二郎 1 石原 崇兆 20 MF
FW 18 アリソン 0 池元 友樹 14 FW
FW 23 高山 薫 2 0 阿部 吉朗 39 FW
警告・退場 スタッツ 警告・退場
10 シュート 7
9 ゴールキック 13
2 コーナーキック 2
12 直接フリーキック 7
0 間接フリーキック 3
0 オフサイド 3
0 PK 0
得点経過
◆14分
2 菊地 俊介
左-1 11 ~ → 8 ~ → 10 ~ 中央-1 → 2 ワンタッチプレー 右足S
◆83分
23 高山 薫
中央-1 6 ~ → 23 右足S 相手FP こぼれ球 23 ~ 右足S
~:ドリブル
→:グラウンドパス
↑:浮き球パス
S:シュート
◆18分
22 前田 直輝
中央-2 直接FK 23 → 36 → 22 ワンタッチプレー 左足S
◆52分
9 オビナ
中央-3 5 → 6 ~ → 11 ~ ↑ 中央-1 9 2タッチ以上 左足S
◆57分
36 安藤 淳
右-2 30 ~ ↑ 中央-1 6 H ↑ 36 ワンタッチプレー 右足S
選手交代
◆62分

19 大槻 周平 → 23 高山 薫

◆74分

14 藤田 征也 → 30 島村 毅

◆78分

11 藤田 祥史 → 18 アリソン

◆78分

9 オビナ → 39 阿部 吉朗

◆84分

22 前田 直輝 → 20 石原 崇兆

◆90+3分

6 岩沼 俊介 → 2 大久保 裕樹

入場者数 天候 気温 湿度 ピッチ状態 試合時間
3,646人 曇、弱風 19.8℃ 70% 全面良芝、乾燥 90分
コミッショナー 主審 副審 副審 第4の審判員 記録員
高林 敏夫 吉田 寿光 馬場 規 植田 文平 森川 浩次 野田 翔太
●曺監督 総括

お疲れさまでした。
今日天皇杯をやっているのは我々と松本さんだけということもありますし、全国放送もあったので非常に恵まれている中、良いゲームをしようというところで臨みました。
立ち上がりから自分たちのビルドアップの形を変えたりとか、前で蓋をしたりとか、相手のストロングである長いボールとそのセカンドボールの奪い合いみたいな所は、何試合もやっていて分かっていました。
おおむね前半から点を取った形とか、シュートに至る形、それから90分通して自分たちでボールを動かしながらミドルなのかクロスなのか、ワンツーなのかセットプレーなのか、そういう所で多彩な攻撃を仕掛けたいなと思っていたんですけど、それは選手は本当に勇気を持ってやってくれたと思います。もちろん最後のクオリティとか点の取られ方に関しては、非常に反省すべき点はたくさんありますけども、今、選手に言ったんですけれども、それは今日みたいな展開が、もしかしたらJ2の去年でもあったかもしれないし、今年もあったかもしれない。
今年、2ndステージで1点以上取られたのが1試合だけで、久しぶりに複数失点しましたけれども、そういうことはないほうが良いんですけれども、こういうことがあった後にどういう風に振る舞うかっていうのがすごく大事だと思っています。
ただ、自分たちのやるべき事、ボールを持った時、相手に持たれた時、それから切替えのところというのは、我々が長い間進めてきたコンセプトの元で選手はやったと思いますし、途中から出た選手も含めて、今の選手がやろうとした中の力だという風にも認識しています。
監督として負けたのはすごく悔しいですけども、全然後ろ向きな話じゃなくて、残り4試合の中で、どれだけ強豪チームに立ち向かっていけるかっていうことを試されている時間だと思っています。

さっき、松本さんに初めて負けたと言われて、そんな印象は僕は無かったですけれども、今年やった中でも、対松本さんの試合に関しては、内容的にはベターな試合が出来たんじゃないかなっていう風に自分では思ってます。
ただ、皆さんが見て、まだここが足りないだろうとか、ここは良くなかっただろうとかっていう風に仰られると、それはそれで多分真実で当たっていると思います。
彼らの良さを出来るだけ出させないようにして、我々の良さを出していくゲームの中で敗戦したっていう風に感じているので、ここ何試合が勝てないとか、先に取られる、今日は逆転負けしましたけれども、全部後ろ向きに考えるんじゃなくて、全て良いように考えて次に向かいたい。
僕らにはあと4試合しか残されていないので、その4試合を本当に溌剌と大事に戦いたい。溌剌と戦い、見ている人に最後に良い印象を持ってもらえるように、そういう戦いを選手と協力して続けるだけだと思ってるんで、それにまた向かって頑張っていきます。

●曺監督 質疑応答

–湘南らしさが出た試合だったが今日の収穫を残り4試合にどう活かすか?

ここ最近、逃げるようなプレーが多くなっていて、チャレンジするような感じがなかったんですけど、今日は久しぶりに出た選手も含めて、ボールを早く動かしながらアングルを取って、1点目に俊(菊地)が入れたゴールもファンタスティックでしたし、ああいう形を偶然ではなく必然で取れるようにということを、選手と一緒に作ってきているつもりです。今日の攻撃に関しては、松本さんに最後身体を張られて止められたところもありましたが、後半も何度か崩していい形で攻められたところもありました。今までだったら松本さんとやった時にあそこまで入っていけるケースはあまりなかったと思います。なので、内容的な上向きはあったけど試合に負けたというような、それが負けたということなんですけど、そういう風に自分では捉えているので、強豪相手にさらに自分たちの中の軸をブラすことなく、相手に対して向かっていくサッカーをやっていきたいと思います。

●反町監督 総括

J2参入以降初めて湘南に勝つことができて、しかも90分で勝利を決めることができて非常に嬉しく思っています。しかも逆転勝利ということで、最初はディフェンスのリズムが作れずに苦労しましたが、そのハンデもすぐに返すことができました。安定したゲームができたと思います。
全体的には中盤の構成力とかサイドのインアウトとか、後手を踏むのはある程度理解していましたが、最後の一つ手前当たりのところでしっかり抑えることができたのが勝因だったかなと思います。最後の失点さえなければここでもっと笑って話せたんですが、リーグ戦への良い薬としてやっていきたいと思います。

●反町監督 質疑応答

–岩上祐三選手とキムボギョンの2選手が欠場となったが。

シーズン途中で新しく加わった選手がチームの総合力を高めているのは分かったと思いますが、それが今日の勝因の一つであると思います。つまり誰が故障とか出場停止になったとしても、層が厚くなっているので、そんなにチーム力が落ちずに戦うことができるということですね。それは今日証明されたと思います。

–新潟戦に向けて、弾みがついた?

カードもなく、大きな怪我も今のところないので、この一週間準備をしたい。新潟にも多くの松本サポーターに来ていただけると思うので、それをバックにやれることをしっかりやってきたいと思います。

–前半は攻撃面で消化不良があったが?

うちの問題なんですけどね。奪ったボールをどう繋いで、相手の速い切り替えに対応していくか。湘南はそういうチームですから、そこでひとつ逃げると大きな新しい世界が開ける。そこを開けるか開けないかで大きく流れが変わる。
まず収まらないのと、奪ってから動き出しては遅いので、例えば前田(直輝)が後半良い形ができたのはスペースがあったということもそうですが、サイドで少し流れたり動き出しが速かったからチャンスができた。そこはハーフタイムにも話をしましたけど。それは後半は修正できたと思いますが、前半からやらないといけないでしょうね。

–リーグ戦への収穫点を挙げるなら。

工藤(浩平)はあのポジションもできるんですけど、これまで実際はもっと前の方で仕事をしてもらっていました。なかなか最初からというチョイスはなかったかもしれませんが、できるのは知っていました。今日も最後までプレッシャー行っては戻ってを繰り返し、時間を作って欲しい時に作ってくれた。向こうのプレッシャーも強い中で、中盤のダイナモとして良くやってくれたと思います。
(岩沼)俊介はどこでもできるという意味でチームに欠かせない存在です。派手なプレーはないが安定して要所要所を締める力はある。今日の3点目に繋がるプレーなど機を見てできる力も持っていますし、それが証明されたことは彼等にとっても非常に大きな試合だったと思います。

–1点目のセットプレーについてと、最後の失点は反省点だったのでは?

2つ目の質問については確かにその通りでしたね。向こうも前がかりにパワープレーのように前に人数を用意している中、最後のシュートブロックのところやクリアなどはっきりしないといけないところをできずに、相手に二次攻撃三次攻撃を喰らった。2失点目も向こうの思い通りの形で、そこは反省点ですね。
一つ目の質問ですが、怪我の功名というかスペシャリストがいない分だけ、何かしら変化を与えないと点を取れない。即興で用意したものがうまくいったというだけの話ですね。

–古巣のチームに勝ったことの感慨はあったか?あと天皇杯の位置づけについて。

他チームに比べて日程的にきつくないというのもありますが、いわゆるベストメンバーを揃えてここまでやってきましたが、その成果として3回戦突破ということになりました。もちろん狙えるタイトルは狙っていきたいと思っています。これからもJ2と違ってスケジュール的にも余裕があるし、選手たちの週末に向けての目標という意味でもマネジメントしやすい。これからシャッフルして相手や会場は分かりませんが、できればアルウィンでやりたいですし、とにかく行けるところまで行きたいですね。FC東京戦の後にも言いましたが、チャレンジしていきたいなと思います。
先の質問については、次も古巣との試合なので、それが終わってから感想を述べたいと思います(笑)

–リーグ戦ではホームが1試合で、あとはアウェイ。プレッシャーもあるのでは。

ホームの方がプレッシャーが強いかもしれないので(笑)。逆にアウェイでも全く同じように戦いたいと思います。ただし、アウェイでもホームのような雰囲気を作り出してくれるサポーターには感謝していますし、これから一戦必勝という中で皆さんも力が入っていると思いますが、その力を借りてこの苦境を脱したいですね。

選手コメント

●菊地俊介
内容的には相手のよさを出させないゲームができて、崩されるようなシーンもあまりなかったのですが、少ないチャンスで失点をしてしまった。自分たちの試合にはできたと思いますが結果を出せなくて悔しいです。
やろうとしていることは、前回のリーグの山形に比べれば全然よかったと思いますし、自分もひとつ取れて気持ち的にも楽になったので、この後のリーグでもしっかり得点を取りたい。
(得点シーンは?)大介(菊池)がいい形でイメージ通りのゆるいパスを出してくれた。ダイレクトで打てるボールを出してくれたのが大きかったです。天皇杯はボールがリーグ戦と違っていて、今週天皇杯のボールで練習している時に芯にうまく当たればブレるような感覚があったので、しっかりミートすることを考えて打ちました。
(縦パスについては?)山形の時にあまり縦パスを入れられなかったので、強引にでも入れることを選択しようと考えていました。前回の試合に比べればできた部分もあったと思いますし、もう少し前線に近いポジションにサポートできる形を取れれば、攻撃に厚みが出たのかなと思います。

●高山薫
(ゴールについては?)亮太(永木)がもった時に横パスで、ダイレクトで打てそうだったのでシュートを打って、こぼれをもう一度拾って打ったんですけど、そこですぐに打ち直しそうなところだったんですけど、意外と落ち着いてコントロールして自分のタイミングで打つことができました。
(ゴール前に人数が多かったが?)相手も足を出してくると思うし、最初のタイミングだったら当たっちゃったと思うんですけど、ちょっと外に逃がして動いたら入ったという感じでした。
(試合に入る時に意識したことは?)直輝が前半からいいところで受けて前を向けていたので、裏で受けるか間で受けてターンで仕掛けることを積極的にやれればということを意識して入りました。
前半から見ていて、決定的チャンスはあまり作れてはいなかったけど、積極的にボールを動かしてゴールに向かうというシーンは多く見られたと思います。天皇杯はトーナメントなので結果が大事になるので残念ですけど、今日の試合を次に繋げられるように、またしっかり準備していきたいです。

●永木亮太
最近課題にしていた先制点を取られないことは前半できて、逆に先制点を取れて最高の立ち上がりでしたが、早い時間帯に追いつかれて、後半はチャンス2本で2点決められてしまったという印象です。
自分たちはいい内容でできていましたが、やはり結果が大事なので、とくに天皇杯は絶対勝たなければ次に進めないので、それができず自分としてはすごく残念です。
(松本に初めて敗れたが)松本とは今までもどちらが勝つか分からない試合が多かったですし、いつも激しい試合になりますが、今日はお互い持ち味を出して、いいレフェリングもあって試合もあまり止まることなく、そのなかですごく攻守に激しいいい試合ができたのではないかと思っています。そこで勝てなかったことが本当に残念です。
(今後に向けて)なかなか勝てていないとチームの雰囲気も悪くなるし、どうしても自信なさげになってしまうところがあるので、やはりリーグ戦に戻ったら勝点3を目指してやりたい。しばらく勝ってないですし、勝てば残留も決まるので早く決めたい。1週間そこに向けて頑張っていきたいと思います。
(今日の収穫について)まずは球際でしっかりウィンできていたし、戻るのも出て行くのも自分たちらしいスピードを出せたと思うし、原点にかえろうというところはしっかりできていたと思います。最後いいところまで行って点が入らなかったですけど、崩しの部分もできていたと思います。

●山田直輝
天皇杯というノックアウト方式の大会なので、90分でも120分でもPK戦でもいいから勝つということが今日のチームの目標だったので、それを達成できなかったことはすごく残念です。
(内容的には?)僕たちのやりたいこともできていましたけど、結果的に相手のやりたいような、縦に当てて前の選手の力で、という失点をしてしまった。もっともっと自分たちの力を上げていって、相手のよさをもっともっと消して自分たちのよさを出せるようにしていかなければいけない。でもマイナスに考えることばかりではなく、自分たちのよさも出せてはいたので、次のリーグ戦に活かさなければもったいないと思うので、次のリーグ戦に活かしたいと思います。人数をかけて攻めたりショートカウンターで攻めたり全員で戻るところを戻ったりということは、運動量でも球際でも負けていなかったと思いますし、そういうところは出せていたのではないかと思います。