馬入日記

2018.02.02

【マラガ日記:1月29日】「FAST BREAK」

DSC_93341月29日、嵐のような強風が吹きつけるなか、中国1部の天津泰達とのトレーニングマッチが行なわれた。イジョンヒョプが序盤からゴールに迫るなど湘南が攻めれば、かたや天津泰達も押し込み幾度かセットプレーを手に入れた。そうして彼らは30分過ぎ、コーナーキックから先制点を奪う。対して湘南の得点機もそれからほどない。秋野央樹が自陣で奪うや、松田天馬を経てアレンステバノヴィッチが仕留める。ボール奪取から縦に縦に目指した一連は、ゴールまでおそらく10秒と経ってはいまい。今季テーマにしている「FAST BREAK」、すなわち「速い破壊」だ。

ただ、秋野はこの日の自身のプレーをこんなふうに見つめる。
「いいパスを入れたいと思っていたけど、前半は相手のプレッシャーも強く効果的なパスが少なかった。自分の感覚的にはもっとワンタッチで前に入れたかったし、及第点より低いかなという感じです」

1-1で迎えた後半、天津泰達はナイジェリア代表のミケルら主力メンバーが退いたこともあり、プレーの精度が低下した。対して湘南は序盤から攻勢を傾けゴールに結ぶ。大野和成の縦パスの先で齊藤未月が仕掛けPKを獲得したように、彼らはチームとして大切にする「FAST BREAK」をメンバーが入れ替わるなかでも体現した。終盤相手にPKを与え、得点を許したところは反省材料のひとつだが、セットプレーを含め後半3点を奪った湘南が4-2で勝利した。

「ここからうまく修正していければ」秋野は自省も踏まえてチームの今後に目を向ける。
「前に行くことはみんな体に染みついているところもあるし、たぶん練習しなくてもできると思うけど、シーズン中には必ず行けない場面や行ってはいけない場面があると思うので、ブロックの作り方を少しずつ詰めていければと思います。またセットプレーの守備のところでは一人ひとりの責任感がすごく大事。もう少し温度を上げてやっていきたい」

攻撃も然りだろう。速い破壊を成し得ないときには、セカンド、サードと、次なる仕掛けが求められる。チームとしてのベースを育みながら戦いを深めるトライは粛々と続いていく。

TEXT:隈元大吾