監督・選手コメント

J2リーグ第40節 カターレ富山vs湘南ベルマーレ 監督・選手コメント

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【監督コメント】
●曺監督 総括
お疲れ様でした。天候が悪い中で湘南からたくさんのサポーターがここまで来てくれて応援してもらい、ホームのような雰囲気を作ってもらいました。そのサポーターの力が選手の後押しになって今日の勝点3をとることができたと思います。本当に選手とサポーターに感謝したいと思います。
今週1週間、リカバーする日をやめて練習する日を1日多くし、開幕当初のスケジュールに戻すスタイルでやったんですけど、我々は当初からコンディショニングがどうこうというより、練習の中で課題を克服しストロングを磨くというスタイルで続けてきたんですけど、最近勝点3がとれなくなってきたことで、そういう気持ちの面でもプレーの面でも少し慎重になりすぎて、最後のところがなかなかうまくいかないところもありました。今日に関してはGET3に立ち返るということで、もう1回原点に立ち返ろうということで戦いました。
我々は技術や戦術で勝ってきたわけではなくて、足を止めないで最後まで相手のゴールに向かう、逆に奪われた瞬間から守備をするということで、ここまできたと思っています。
それを選手に伝えたんですけど、そのことを、本当に難しい今日の難しいコンディションの中、出た選手たち、ベンチの選手たち全員が理解してやってくれたことは本当によかったと思います。
僕自身も苦しかったですが、勝つことがこんなにも選手たちの自信になったり、明るい顔になるんだなということを感じ、監督としてここで話をさせてもらっていることに、改めて充実した気持ちというか、改めて周りの人に感謝しなければいけないなと強く感じています。
富山さんは、安間くんもずっと同じ世代の指導者としてお互いに頑張ってきた仲ですし、本当に我々のストロングを消して、富山さんらしいひたむきな戦いをされてきて、本当に苦しい戦いでした。
でも少し今日に関しては運が我々に向いて、勝点3がとれたのかなと思います。
次の試合、また日曜日に最後のホームの試合があるので、そこに向けて、精神的にも肉体的にも疲れをとって、またこの勝利を次に繋げていけるように頑張っていきたいと思います。

●曺監督 質疑応答
–FWを入れ替えた理由は?

シーズン当初から、前の試合でハットトリックしても次の試合で指定席はないよという話をしていたので、そういう意味で自分たちがやるゲームプランの中で、いいなと思う選手を起用したというだけです。前節出てた選手がダメだったのではなくて、今日は逆のパターンで起用した二人が坂本も含めて非常にチームの力になってくれたと思いますので、絶対的なレギュラーはいないという中で続けてきたことなので、ネガティブな理由はまったくありませんでした。今日のピッチコンディション含めて選択しました。
それ以外の理由はないですし、逆にベンチにいる選手が試合を決めるというふうにも思っていました。

–1点目のセットプレーは狙い通りだったのか?

そうですね、富山さんの陣形を見たところで、ということもあったんですけど、後半、また同じ感じだったらもう一度やろうって言っていたのがうまく決まったんですけど、その次はうまく対応されていましたが。
こういう天候だし、残り3試合セットプレーが重要になると準備してきたことが実になって良かったなと思います。

–遠藤選手がいない中での無失点だったが?

遠藤はキャプテンマークを巻かせるくらい重要な選手であることは間違いないんですけど、遠藤がいなければできないという作り方はまったくしてこなかったので、逆に遠藤がケガでいないこともあったので、そのあたりの不安はまったくなかったです。
彼らにも意地があるだろうし、航がいなかったから負けたとは言われたくないだろうから、そういうことをシンプルに出してくれたらいいなと思っていました。
特に鎌田に関しては、前節ケガでもなく初めてメンバーから外したんですけど、本当にその意図を彼自身がしっかり汲んで、彼自身がアグレッシブに彼らしくプレーしてくれたなと思います。

–京都が敗れて勝点1差となったが?

もう本当に、(2位の時に)一時は3位のチームと勝点5くらい離れた時期もあるので…。まぁ京都さんが負けたからどうこうということはないんですけど、僕たちは「GET3」に立ち返ってやっていくしかないので、いい意味で周りの結果などを気にせずに今後もやっていきたいですし、勝点3をとるために何か決め事を多く作って、選手をがんじがらめにして良さが出ないというのもよくないと思っているので、最後まで信じたスタイルを貫いて、相手チームに対して全力でかかっていけるような形をとっていきたいと思います。次の試合だけに集中してやっていきたいと思います。

–プレッシャーのかかる中、後半になってより選手の自由度が解放されたような印象だったが?

サッカーって基本的にはひとつのボールを奪い合う11対11のスポーツなので、決め事っていうのがもともとないところからスタートしているスポーツだと思うんです。
そのルールとか決め事がチームの中にあって、それを守っているだけでは選手のよさは出ないし、発展的に破っていく勇気がないと選手もチームも成長しないと思っています。
僕は選手に言っているのは、パスかドリブルかシュートかクロスかというのは、全部自分たちで決めろ、と。ただ、決定機を多くするためには、ホルダーに対してのパスコースとか、ボールを持っている選手がいろんな判断ができやすいような選択をしなければいけない。そういう意味で最後の2点目は、ボランチのハングギョンがあそこまで入って行って、相手の守備陣を困惑させたという意味では非常にいいプレーだったと思います。
そういった、アイデアを選手が出すというのがサッカーの醍醐味だと思いますので、こういう状況の中、選手たちがゲームを楽しんでやってくれたのかなという感じはしています。

●安間監督 総括
0-2の結果はうちと湘南との現在での差を表したフェアな結果だと思います。その差を受け入れたくはないと思って試行錯誤して準備をしてきた。試合のポイント、ポイントで差を埋めていけるタイミングはあったが、自分たちで良い方向に持っていけなかったことが痛い。しかし、失点後も盛り返せるようになり、今日もうつ向くことなく挑んでいた。これまで通り、勝負どころでのプレーをもっと追求していきたいと思います。
足もとの悪い中にもかかわらず3000人を超す来場があり、勝って残留を決めたかった。
自ら行動を起こし、ノルマを達成したいと思います。

●安間監督 質疑応答
–負けたが収穫のあった試合だったか?

徳島戦では相手のスピードを止めパスコースは切っているが、ボールホルダーにチャレンジできずゲームが停滞した。その課題に1週間にわたり取り組み、ボールにチャレンジして守りにリズムができたと思う。
攻撃でも、苔口とGKの1対1やこぼれ球から朝日のシュート、國吉のエリア内への侵入など得点の可能性のある場面を作ることができた。しかし、そこでしっかり仕留めないと上にはいけない。それが湘南との差でもある。

–ハーフタイムにはどんな指示があったのか?

前半の出足は自分たちのペースで入ることができた。湘南のプレッシャーの波を相手にするのではなく、越えるように指示していた。
途中、泰次郎(森)とニシ君(西野)のところで横パスを奪われた場面があり、それ以降に相手のセットプレーが増えたと思う。ひとつのプレーで試合の流れは変わるので、この対戦相手に対して今求められていることは何かを一度整理して後半に向かわせたいと思います。

–最下位の町田が勝って勝点差が縮まったが今後どう戦っていくか?

今季は厳しい状況の時もあったが目線を変えずに取り組んできたので、勝点4差をつけることができている。これについては選手を誉めたいし、支えてくれたみなさんに感謝しています。ただ、4差に頼ることなく、自ら行動し勝ちにいって決めたい。
町田が勝ったとの情報は入っていたが、自分たちが勝点を取れば自然に決まることなので特に話はしなかった。今まで通り積極的にやろうと伝えた。徳島戦は消極的だったが、今回また積極的なゲームができるようになった。勝負を決めるチャンスを増やすこと、先取点を奪う、無失点に抑えることが大事になると思います。

–負傷した大西選手に代わってボランチに國吉選手を起用したが狙いは?

いろいろな選手を練習試合などで試したが彼が最もフィットすると判断した。キッカーの重要性も考慮した。うちはセットプレーがストロングポイント。なおかつ湘南は前への推進力があり、キックをミスするとチャンスがピンチになってしまうから。健太(吉川)や谷田も候補だったが、真面目な選手なので守備的になり過ぎる可能性もあった。大西と森がボランチに入ってから動きのあるゲームができるようになってきたことも踏まえ、より積極的にいけるようにと考えた。ケガで森を代えたが、その時も同様の判断で調子のよい優大(西川)を入れました。

【選手コメント】
●永木亮太
嬉しいです。ずっと勝ってなかったので本当によかった。
今日は相手がかなり引いてきたので、難しい戦いだった。
前半、風上だったので前半にとりたいなと思ってたんですけどとれなかった。でもそこで焦ることなく落ち着いてやれたことが後半に繋がった。攻め急ぐこともなく前半と同じようにできて、ああいう形でセットプレーからとれたのでよかった。
(先制点について)セットプレーは練習していた形でした。浮かさないようにということを意識してグラウンダーのシュートを打って、何か起きてくれという想いでしたけど、起きてくれました。
そこから少し押し込まれたんですけど、和成(大野)中心に本当によく守ってくれて、危ない場面も凌いでくれた。
2点目をとることも最近なかったのでよかったです。
あと2戦、2連勝したい。悔いを残さないように戦いたい。 

●大槻周平
(ゴールについて)本当に嬉しかったです。みんなで勝ち取った点だと思っています。DFがゼロで抑えてくれたので、それが一番大きいです。DFのお陰だと思うし、シマさん(島村)や亮太くん(永木)がこぼれるようなボールを打ってくれたのが大きいので、本当にチーム皆に感謝したいと思っています。
富山さんは粘り強く守ってきたので難しかったんですけど、セットプレーがカギになると思っていたので、そこを狙えたことはよかったと思います。
点が入って相手も前がかりになってきたので、そこは狙っていました。
1点をとった後も守ることは考えていなくて、もう1点という気持ちでやっていました。
スタメンもベンチも関係なしに1週間1週間準備してきたので、それが結果となって出ていると思うので、そこは続けていきたい。

●阿部伸行
先週の千葉戦が終わった時に、J1に上がりたいという気持ちを見せる試合をしたいと言ったんですけど、それを、来ているメンバーも湘南にいるメンバーも一体となって1週間練習して、それが出せたことはすごく嬉しく思います。
(難しいコンディションの中での試合だったが?)難しかったです。もう少し技術的に高めて、こういう日の守り方については練習が必要だなと感じました。
無失点に抑えられたのは、本当にみんなが身体を張ってくれたからで、自分のところにくる前にみんなが止めてくれました。
(次節に向けて)明後日から、また馬入でしっかり練習するしかないと思っています。実際に今週はそれがいい形で、毎日の練習を大事にやっていこうということでもう一度一体となってやったことが結果に繋がったので、週末のことを考える前にまず明後日のことを考えてやっていきたいと思います。

●高山薫
富山とはシステムが同じで、僕自身は裏に出てもマークの選手がずっと一生懸命ついてきたので、かなり難しかった。普段は相手もきつくなってくると裏に抜けた時についてこれなくなることもあるんですけど、今日は全部ついてこられて全然振り切れなかった。
(2点目について)グギョン(ハン)とワンツーしてグギョンがうまくアシストを決めてくれました。今思えば、ああやってマークに付かれている状況だったので、最初からああいうプレーをもっとやっておけばチャンスが作れたのかなと思います。ずっと1対1になるのを待ってるところがあったので、ああいうプレーをすることが効果的だったんだなと感じました。
(次に向けて)もうやるしかないので、残りの試合をチームとしても個人としても、やり切りたい。後悔しないように、それをちゃんと自分に言い聞かせて、あと2試合を全力で戦いたいと思います。