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【湘南研修キャリベル】特別支援学校訪問の取り組みについて

湘南ベルマーレでは年間を通じ、若手選手を対象とした研修、通称「湘南研修 キャリベル」という取り組みを行っています。
◆“湘南研修 キャリベル”とは
新卒1・2年目の選手を対象に、一人の人間としてサッカーのみならず様々な経験を積み重ね成長を遂げてほしいという思いを基に、講師を招いての講習会や考える力や発信する力を養うための様々な研修を行っています。

今回は、Jリーグの新人研修を兼ねて若手選手とサポートとして中堅選手が一緒に平塚市内の特別支援学校へ訪問し子どもたちと一緒に準備運動やサッカーなど行いました。

経緯として、Jリーグ主催の情報共有会にて某海外クラブの事例でユース年代からTOPチームまで様々なハンディキャップを抱えた方々との触れ合いを通して、子どもたち、選手に多くの笑顔が溢れ、充実している様子がとても印象的でした。スポーツの力を活かしこのような取り組みを行うことで共生社会の一歩へ繋がるきっかけになればと思い、湘南ベルマーレの練習場がある平塚市内の4校の特別支援学校との取り組みに至りました。

まず初めに「神奈川県立平塚盲学校」に9月21日(水)鈴木章斗選手と高橋諒選手が訪問しました。事前に帯同スタッフが学校へ訪問し、先生から施設の見学と障がいについて教えていただきました。
盲学校に通っている生徒さんは、視覚障がいの中でも「盲」と「弱視」に分けられます。見え方もぼやけて見えたり、中心が見えづらかったりと様々あります。
生徒さんだけではなく先生たちの中にも視覚障がいがある方がいらっしゃいます。
そのため、学校の施設内では角を曲がる際に怪我を防ぐため壁にカバークッションが付いていたり、自分のクラスが分かるように各ドアに種類が異なるキーホルダーを付けていたりと過ごしやすいように様々な工夫がされていました。
私たちスタッフも初めて知ることが多くあり、とても勉強になりました。
これらの学びをスタッフから選手へ事前に資料共有と説明をして当日を迎えました。

当日は、ブラインドサッカーやキックの授業、しっぽとりゲームなどを実施しました。
最初は選手、子どもたちはお互いを知ることに試行錯誤しながらも徐々に距離を縮めていき終盤では両者に笑顔がうまれ、充実した時間を過ごすことが出来ました。
子どもたちは選手の言葉に真摯に耳を傾けながら、全力で取り組んでくれました。

 

次に「神奈川県立平塚ろう学校」に9月27日(火)若月大和選手と、9月28日(水)に鈴木淳之介選手とタリク選手が訪問しました。

選手とスタッフは9月21日(水)に学校に訪問し、施設見学や障がいについての学びと共に実施の準備として名前や挨拶などの手話を教えていただきました。
学校内の施設では目で見てすぐ分かるような工夫が施されていました。例えば、体育の授業ではホワイトボードや映像、手話を用いながら行っていました。
人それぞれ聞こえ方が異なる中子どもたちはできることをお互いに補いながら、元気よく授業に取り組んでいました。

当日は晴天の中グラウンドにてサッカーを行いました。
選手は事前学習で教えていただいた手話以外にも自ら勉強し披露してくれました。
実施にあたり透明マスクを着用しました。口元が見えることで子どもたちは選手が何を言っているかを理解しやすくなります。そして、ジェスチャーなどを用いて積極的にコミュニケーションを図りました。休憩中も自ら子どもたちは選手に話しかけにきてくれました。

 
 
※感染対策を講じたうえで実施いたしました。

実際に取り組みをさせていただき、障がいに関わらずコミュニケーションを図り、スポーツを一緒に楽しめたことは両者にとって有意義な時間を過ごすことができました。
「神奈川県立平塚盲学校」と「神奈川県立平塚ろう学校」のみなさま本当にありがとうございました!