ボイス

【ボイス:2020年12月29日】岡本拓也選手

もっとできる、もっと良くなる
手応えを掴んだシーズン

 ベルマーレに移籍してきた当初は、最終ラインを主戦場としていたが、徐々に一列前のサイドに配されることが多くなり、今やサイドアタッカーとしての出場時間が最も長くなった。特に現在は、サイドを起点に攻撃を仕掛けることが多いこともあって、より攻撃に重心を置いたタスクを担うようになっている。

「以前とは、全体の形(フォーメーション)も変わっているんで攻守において、見るべきポイントややることは選手同士の距離感も含めて変わっている。今のやり方的にも攻守においてサイドは大事なポジション。そこに慣れていくのは時間がかかったかなとは思います」

今シーズンは、4得点4アシストを記録。得点は、キャリアハイ。自身でも手応えを得ている得点に絡む動きは、味方との連携も高まり、アシストの記録はなくても好機を演出するシーンは数多くあった。攻撃のタスクの比重が高まったサイドの選手として、まずまずの結果を残した。

「うまくなったねと言われることは多くなってきたんですけど、うまくなったというよりはしっかり周りの状況が見えることが多くなったとは思いますね。今までは、とにかく前にいくことを考えていたんですけど、今は落ち着いてしっかり周りを見て、プレーを選ぶということができているんじゃないかと思います。クロスが良くなっているのも、正直これといった理由は説明できないんですけど、本当に継続というか、続けていくうちに自分のなかでタイミングを含めて、何かコツみたいなものをつかんできたのかなと思います」

周りが見えると感じたのも、自身が勝利を引き寄せた柏戦から。

「1点目のゴールも周りがよく見えて判断をいろいろ変えながらドリブルできていました。そういった意味では、余裕がありましたね、あのときは」

自身、自覚があるのは、「継続してきた」という事実だけ。試合でも練習でも、自分のタスクに忠実に向き合い、プレーとして表現し続けてきた。そしてある日、周りが見えてきた。

「僕自身、あの試合で得点に絡めたのは大きかったですし、本当にそこからはもう乗っていけたというか、うまく流れに乗れたなと思います。本当に一つのゴール、一つのアシストが自信になって、成長意欲を高めてくれるんだなと思います」

もちろん課題はまだまだ多い。

「最後の精度は課題だと思うし、他のプレーでももうちょっと落ち着いて状況を把握してプレーを選べるようにしないといけないと思います。中盤の繋ぎもそうですし、最後の1/3の突破のところも。僕は一人で突破するタイプの選手ではないので、やっぱり味方に使ってもらったり、味方を使ったりというのが主になる。そこでの工夫はもうちょっと必要かなと思いますし、味方とのすり合わせっていうのは、もっと積み重ねていかなければいけないところかなと思います」

いまや話す内容もアタッカーそのもの。しかし、もともとはファイタータイプのディフェンダーだったはず。そんな役割について、自分のなかで意識の変化はあるのかを確認すると、「いやもう、全然ディフェンダーですよ。ゴールや得点に絡みたいという気持ちは常に思ってましたけど、そこはいい守備があっての攻撃だと思っているので。攻撃ありきの選手ではないって、常に思っています」という。ポジションにおけるタスクの比重がより攻撃にかたむいている分、攻撃への意識が高まっているが、それができるのも良いディフェンスがあってのことというのが自論だ。

そうはいっても、自分に託されているタスクへの理解は深い。

「今のやり方的に攻守においてサイドが重要だし、特に攻撃の部分は最後と仕上げに関わってくるところ。攻撃的に見えるのは、そういう役割を担っているのが大きいのかなとは思います。もっとよくなる実感や手応えもあるし、もっと得点に絡む動きもできるんじゃないかなと思います」

重ねた努力の分だけ成長が見える。今シーズンもまた、選手として新しい境地を開いたようだ。

>仲間と共に積み重ねた1年 キャプテンとしては50点