馬入日記

【馬入日記:1月29日】これまでとこれから、決意の2020年。三幸秀捻選手インタビュー

200128-1スペインキャンプも終盤です!
今日は三幸秀捻選手に話を聞きました。
山口から加入した三幸選手、明るく前向きでいつも元気。「全然新加入選手の雰囲気ない!」とみんなに言われているほど、チームのムードメーカーとなっています。

昨年まで在籍したレノファ山口では、24歳の時にキャプテンに指名され、2年間務めました。
梅崎選手が「アイツはすごく頭がいいし、よく考えてますよ」と話していましたが、普段の雰囲気とは裏腹に(?)話を聞くと梅崎選手が言っていることに大きくうなづけました。

山口で活躍し今回移籍加入。移籍の決断とはどのようなものだったのでしょうか。

「湘南から一番最初にお話をもらいました。山口にはものすごく恩があるし、サッカー選手としても人としても充実している状態でした。でも、だからこそ移籍を決断したところもあります。サッカー選手としてもう一段上に行きたい、チャレンジしたい、違う景色を見てみたいという気持ちが強くなりました。山口も全力で話をしてくれて、引き留めてもくれました。にも関わらず自分の決断を優先させてもらったんですけど、最後にはその決断に対して、監督やGMが背中を押してくれた。“ここまで一緒にやってきたから自信を持って送り出してやる”と言ってもらった。何と言っても、1年間チームがない中で山口に拾ってもらったという恩がある。そういう意味でも山口で最後まで、という選択肢も大いにありました。大好きな土地でしたし。でも、それ以上に紘司さん(坂本SD)をはじめ湘南の話を聞いて、行きたいと思った。山口への想いも含めて最後はチャレンジする決断をしました」

三幸選手自身も語るように、経歴を見ていると2015年の1年間、チームのへの所属がない時期があります。(この1年間の話、いろいろなことがありすぎて長くなるのですが、三幸選手の人柄にも直結する話なのでぜひサポーターの皆さんにも知っていただきたいと思います)

「甲府での1年目に前十字靭帯の大きなケガをして半分しかプレーできず、2年目で契約満了になりました。自分の中ではJ2でもできるという自信があったんですけどチームが決まらず2014年は相模原でプレーしました。翌年の話ももらったんですけど、J2以上でプレーしたいという気持ちが強くて、トライアウトに出させてほしいと言ってクラブを出させてもらったんです。そんな中、あるチームに練習参加できる話があったんですけど、行く2日前に、今度は反対側の前十字をやってしまった。これでもうどこかに所属するのは難しくなりました。そのチームがまた夏の時期に、と言ってもらっていたので、2月頭くらいに手術をして、無所属の状態でしたがいろんな人に助けてもらってJISでリハビリをして、なんとか夏のマーケットに間に合せようと4カ月で復帰しました」

前十字人体断裂は通常全治8カ月と診断されることが多いのですが、そこを4カ月で復帰。そして夏、そのチームへの練習参加を、と思ったタイミングでチーム状況が変わっていたため、夏はチャンスを掴むことができなくなってしまいました。
ならば冬のマーケットの時期までに、と自身のコンディショニングを上げるために三幸選手はどうすべきかを考えます。
無所属の場合、チームスポーツであるサッカーのトレーニングをすることは本当に難しいのです。

「一番最初は、僕が一期生としてお世話になったJFAアカデミー福島に戻ったんです。1ヵ月半くらい高校生と一緒に練習させてもらいました。しかも、福島の時に寮母さんだった方がたまたま静岡にいらして(現在、JFAアカデミー福島は静岡で活動中)、その方の家に泊めてもらって、その方の車で練習に行ってました。ごはんも全部作ってもらって、お弁当まで持たせてもらって…。そして、1ヵ月半経った頃に、アカデミーのスタッフからプロとは違うからもう高校年代は上がったほうがいいと言われて、次を探しました。JFAアカデミー1期生の同期で、神奈川大学に池村という同期のGKがいるので相談しました。監督に相談してくれて、長谷川監督が僕を受け入れてくださって神奈川大学で1カ月半くらいプレーさせてもらいました。その時もアカデミーの2期生だった中山という後輩が一人暮らしをしていたので、ずっと泊めてもらって自転車で一緒に練習に行っていました。長谷川監督から、もうプロの段階に行っていいんじゃないかと言われて、最後は相模原にお願いして1カ月半くらい契約せずに練習だけさせてもらいました」

聞けば聞くほど驚いてしまうようなことの連続。三幸選手が「本当に、とんでもない人たちに助けてもらったんです」と話すとおり、たくさんの人のサポートを受けてその一年間を過ごしました。

「そのあと、ベルギーに行った小池龍太や他の人のサポートもあって、山口で2日間練習参加させてもらうことができました。練習試合も1試合戦って、そして拾ってもらいました。それが山口にとってのJ2初年度だったんですけど、僕が山口に入った時は開幕の1週間前。でも3節には試合に使ってもらって4節にはスタメン出場し、そこから36試合使ってもらいました。本当に、信じられないようなサポートをしてもらって、たくさんの人に助けてもらってここまできたんです。だから今回、覚悟を持って湘南に飛び込んできました。助けてくれた、お世話になった人たちがいたからこそ飛び込んだところもあります。湘南が決まったというリリースが出た時も、お世話になった人たちにたくさんの言葉をもらったので、本当にやらなければいけないと思っています」

本当に覚悟をもって臨む、J1でのシーズンです。
始動して3週間が経ちますが、チームに対しては「ナオさん(石原選手)やウメくん(梅崎選手)といった先輩たちの人柄がそのままチームに反映されている感じ。敏さん(浮嶋監督)やスタッフ陣と選手たちで作るいまのチームのいい雰囲気は、この先勝っても負けても続けなければいけないという思いがあります」と。

勝敗によってブレてはいけない、と強く思っています。

「山口でも霜田さんになって8位で終われたシーズンは、途中14戦勝てなかった時期もあったんですけど、それでも8位で終われた。抜け出せた要因は何も変わらないスタッフ陣と何も変わらない選手たちだと僕は思っていました。その時も、やっていることやチャレンジしていることに自信と誇りをもっていました。そういう意味では今年の湘南も、そういうやっていることへの誇りを持ってやっている分、みんながやってて楽しいと思う。みんながやってて楽しいってことは見てる人の楽しいに繋がると思う。一番大事なのは、勝っていても負けていてもサッカーが楽しいと思えて、やってやろうって気持ちで戦うこと。相手もあることなので勝つか負けるかは常に分からない。ただ勝つ確率を上げるとか、そのためにサッカーを楽しむということは自分たちが一番追い求めなければいけないものだと思います。そうじゃないと勝てるものも勝てなくなるし、よかったはずのものが悪くなってしまうので」

これはまさしく、ベルマーレのクラブスローガン「たのしめてるか。」にも直結する話です。
そして、スペインキャンプでは練習試合も多く戦っています。

「新しいことにチャレンジしているチームには、合わない部分での失点に繋がる可能性やピンチに繋がる可能性はありますが、でもそのリスクを承知で自分たちがこのサッカーをやろうとしているし、敏さんについていっているので、そこのカバーがしっかりできていると思います。練習試合を戦う中で、ある程度自信にも繋がっている。でも間違えてはいけないのは自信が過信になってはいけないということ。そのために、着実にひとつずつスタッフ陣が練習の中でクリアにしていってくれていると思うので、選手がそこにしっかりついていければと思います」

表情からも、日々の充実感が伺えます。

「チームにすごく純粋な競争があると思います。紅白戦の強度がすごく高い。練習からあれだけプレッシャーをかけられてプレーして、強度が高い紅白戦をやっていれば公式戦が楽になるなと思います。すごくいい切磋琢磨をして競争できていると思います。しかも、若い選手だけじゃなくて、もともといた選手が本当に走れるし、ボールを奪える。チームがあの基準でずっとやってきたと思うので、あの基準のもとで自分たちの流れに持っていければ勝てる可能性が高くなると思います。僕も切り替えや守備といったサッカーで一番ベースとなるところを追いつき追い越せの状態を常に続けて、やっていきたい」

選手同士のコミュニケーションも活発です。

「よく話しますね。“これこうやってみようよ”みたいな話も多くて、お互いに探りながら。“これ出せる?”“これつけられる?”“これ見れる?”とか、試合中そんな話をしながらやってます。今日も寛斗(中川選手)と練習後にずっと話してたんですけど、あの身長であのポジションやるって相当難しいこと。でも寛斗はずっとJ1で生き残っている。そいう部分ではヒロトの特徴を大いに引き出したいと思うし一緒にやってて楽しい。カズくん(馬渡選手)もいろんな人の下でいろんなサッカーをやってきた選手なので、幅広いサッカー観があっていろんな話ができるので、面白いこと言ってくれたりして勉強になります」

改めて見せたいプレーとは。

「キックの自信だったり、ポジションをとる部分、サッカーを考えながらやるというところをアピールして、その部分で選んでもらって試合に出たいと思っています。両足蹴れるというにも自分の特徴なので、引き出してもらいたいし、仲間のよさを引き出したい。いかに自分より前の選手にノーストレスで前向きにボールを上げられるかが自分の仕事だと思っています」と。

誰が出てもおかしくないという状況の中、本当に切磋琢磨しいい時間を過ごしています。

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ところで!スペインキャンプでは、快適なホテルで過ごし食事もとても美味しい!
のですが…
やはり滞在が長くなってくると、日本の味が恋しくなるものです。

そこで、今年はオフィシャルクラブパートナーのフリーデンさんが「ベルマーレカレー」を差し入れしてくださいました!
2回ほど夕食の時に出されましたが、みんな大喜び。
フリーデンさん、温かいお心遣い、ありがとうございます!!