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【マラガ日記:2月5日】「選手はたくましくなっている」

午前と午後にそれぞれ試合が組まれた2月5日、午前はロシア1部のルビン・カザンと対戦した。元カメルーン代表MFソングらを擁する彼らは、フィジカルに優れ、ボールを奪ってからの展開も素早い。試合開始間もない10分には奪うや鋭くショートカウンターに転じ、ルビン・カザンが先制した。

DSC_5186 copy曺貴裁監督は振り返る。
「体が大きく、ソングのように名前も知っている選手も出ているなかで、様子を見たわけではないが、どういうふうにプレーしようかという想いが選手にあったと思う」

時間の経過に伴い、湘南は次第に落ち着きを取り戻すも、後半ふたたび裏返されて失点した。すぐにセットプレーで1点を返したが、ゲームは1-2で決着した。

指揮官が続ける。
「悪くはなかったと思う。ただダイナミックなプレーがまだ少ない。また、ほんとうに奪おうと思って相手に寄せる、ほんとうにパスが欲しいと思って裏に走るといった『ほんとうに』という意志が少し乏しかったかなと感じる。だからみんな頑張ってはいるけど相手に脅威を与えるまでには至らなかった。ルビン・カザン戦にはそんな印象があります」

午後は同じくロシア1部のロコモティフ・モスクワと対戦した。ペルー代表のファルファンとブラジル人FWマイコンの2トップをはじめスピードやフィジカルに長ける彼らに対し、この試合も立ち上がりは押されたが、高い集中力とともにこれを凌ぐと、コンパクトな組織のもと、先手を取る守備が機能する。スピーディーな展開のなかで、ボールを奪った直後の相手のプレッシャーをかいくぐり、ゴール前に攻め入る場面もあった。ボールを持たれても主導権は譲らず、終盤2得点を挙げて2-0の勝利を収めた。

DSC_5419 copy「今年ずっと言ってるように、試合開始と終わりの5分10分には、球際やセカンドボールなど、よりシンプルにプレーしなければいけない」指揮官は言う。
「ファルファンをはじめヨーロッパ各国の代表選手もいる試合のなかで、立ち上がりはやはり球際や相手のプレッシャーの速さに戸惑ったところはあったと思う。でも相手にボールを持たれて苦しいその時間帯にラインをズルズル下げず、決定的なチャンスを与えなかった。とくに相手の2トップは世界的な選手なので、その意味では自信にしてもらいたいと思うし、なにより全体で0に抑えられたことは非常によかったのではないかと思います」

この日行なった2試合には、出場を回避したメンバーを除き、全選手が出場した。「闘争本能をかきたてられる試合のなかで選手はたくましくなっている印象がある」指揮官がそう語る通り、世界と対峙することでしか得られない感触をそれぞれが手にしているに違いない。

(TEXT:隈元大吾/マラガキャンプ中は隈元大吾氏によるレポートを毎日お届けします)