馬入日記

【馬入日記:2月6日】トルコキャンプ4日目!大槻選手インタビュー

今日はトルコに来て初めての練習試合が行われました。

フェレンスヴァロンというハンガリー1部リーグのチーム。ハンガリー人はほとんど在籍しておらずスペイン人やオランダ人の選手が多いチームでした。

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前半は0-0でしたが、後半にバタバタと連続で失点し0-5に。反省も多く出ました。
馬入とトルコでのフィジカルトレーニングでいじめ抜いた身体の疲労がマックスの状態で迎える試合。もちろんこのタイミングで試合を行うということも、この時期ならではのひとつの狙いなのです。

まだまだ試合は続きます。事前に分析などできずどんな相手とも分からない中、学ぶことの多い試合の連続となることでしょう。

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さて、練習後には大槻選手に話を聞きました。

昨年の5月24日アウェイで行われた愛媛戦で負傷。右ハムストリングス総腱付着部剥離という大きなケガを負い、2014シーズンはその後、ピッチに立つことはありませんでした。

来る日も来る日もリハビリに明け暮れ、悔しさを噛みしめ、そして迎えた2015年です。
チームが始動して、3日ほどしたあたりで完全合流を果たしました。

「本当に大きなケガだったのでいろんなことを感じられた。そういう意味では本当によかったと思っているんです。改めて、サッカーが好きやということや、サッカーができる喜びを感じられた。そして、いろんな人に支えられて、自分は生きてられるんやということも改めて感じられました」

ご存知のとおりの明るい性格。
大槻選手が長期入院から馬入に帰ってきた時には「ロッカーが一気にうるさくなった!(笑)」と選手たちが嬉しそうに話していたものです。

「大きなケガ自体が初めてでした。ケガ人の選手の気持ちとかこれまではちゃんと考えたことがなかった。そういう選手の気持ちもそうだし、小川さん(PT)やメディカルスタッフの皆さんが本当につきっきりで、ケガをした選手のためにやってくれていた。僕もこういうふうに人のためにやれることがあればいいなと思えるようになりました。だから本当に、恩返し、感謝の気持ちをもってやることが大切だと思っています」

大槻選手といえば、常に100%の力を出すアグレッシブなプレースタイル。いま、プレーしていて怖さはないのでしょうか。

「怖さはないです。ケガをしてアイツ弱くなったなって思われるのは嫌やし、むしろ強くなったなと思ってもらいたい。さらにレベルアップした自分を見せたいという気持ちがある。自分には負けたくないですね」

“自分に負けたくない”という妥協を許さぬ心で、いま練習に取り組んでいます。

「最初はゲーム感が全然なかったので難しかったんですけど、だんだん慣れてきました。ケガの時期は上から試合を見ることが多かったので、いろんなものよく見えていて、今もイメージを作りやすい。イメージをもってやればうまくいくことも多いと思いました。しっかりサッカーを見て、練習や試合で落とし込むことは大切だなと感じています」

新しいメンバーも加わりました。

「新しいメンバーは本当に特徴をもった選手が多くて、技術の高い選手も増えたと思います。でも僕はそういうタイプではないので、自分のよさをしっかり出して、みんなと違った特徴を出していきたい。人に合わせるのではなくて、ブレることなく自分の特徴を出していくことが大事だと思っています」

最後に、この厳しい厳しいトルコキャンプについて。

「きついですけど…でも、入院とかして身体をまったく動かせない時があったじゃないですか。だから疲れることが本当に幸せやなって感じるんですよね。何もできないのが一番辛いから、本当にいま疲れているのが心地いいというか。今は、楽しいだけですね。なんというか、苦しい時に前向きなことを考えたら、いい人生が送れそうな気がしました」と。

起こったことに対してどう感じて、どう行動するのか。捉え方次第で人生はまったく別のものになる。大槻選手の言葉から、そんな印象を受けました。