監督・選手コメント

J2リーグ第32節 山口vs湘南 試合後監督・選手コメント

監督コメント

曺監督 総括
曺監督

お疲れ様でした。
山口県という遠い地まで、200人を超えるサポーターさんが来てくれたというのは試合前に聞いていました。アウェイで今日は本当に難しい戦いになりましたけれど、今日の勝利はサポーターの応援によるものだなと、会見場に来るまでに改めて実感しているので、彼らにも改めておめでとうございますと伝えたいです。
前節2-0でリードしながら最後のワンプレーで追いつかれた悔しさがありました。この前は僕のやらせ方がまずかったなと思う一方で、点を取る形はできているなと思ったところもあったので、今日は1点取られた後も慌てずに、逆転された後もラッキーな形ではありましたけど1点を返せて、後半は戦術的な修正も含めて賢く選手はやってくれたと思います。山口さんは本当に攻撃の時にいろんな意味で前線のところに力のある選手がいて、逆に守備のところを少し疎かにしてでも点を取りに来て打ち合いになるという相手であることはわかっていたので、今日はその通りの展開になったかなと思います。
開幕からチャンスを作れても点が入らない状況が続いていましたが、後期になって選手のコンビネーションとか、新しく出るようになった選手の取り組み方とか、普段やっている馬入の練習の中でも、アタッキングのコンビネーションの多彩さが出てきたなと感じていました。(藤田)征也が戻ってきたことも大きかったと思いますけれど、中央からもサイドからも攻撃できるようになってきたことがこういう結果につながったと思います。
あと残り10試合となりました。我々は今日の試合でできたこと、逆にできなかったことに向き合ってやっていかなければいけません。褒められた内容の試合ではなかったかもしれませんが、そもそも褒められた選手であればこのリーグでプレーはしていないと思うので、その一つひとつのことを選手に向き合わせて、残り10試合を1試合1試合大切にして戦っていきたいですし、2017年の湘南のサッカーがこれだというものを、例えばカウンターが速いとか、みんなが走るということだけではなくて、サッカーの試合に勝つために大事な目に見えない細かいところを、これからも選手に大事だと思わせられるように、そして心底サッカーを楽しめるように、この10試合をまた選手と一緒に戦っていきたいと思います。

曺監督 質疑応答

- 戦術的な修正をしたとあったが、どんなところか?

ボールの出所に前半の形だとなかなかプレッシャーをかけられずに、シンプルにシャドーが下がったタイミングで斜めにランニングをされてそこで起点を作られていたので、ラインをコンパクトにしながらも出所に行かなければいけないなと思っていました。出所に行けばそこで引っ掛けて相手のDFラインと勝負できるかなと思ったこともあって、それは思った通りと言うと結果論になってしまいますけれど、思い描いていたような形で点が取れたかなと思います。モチベーション高く戦う選手にはどう戦うかという戦略はパズルを組み合わせるように必要だと思いますし、そもそもやる気や戦う気がなければ戦略は無意味ですけれど、そういう点で選手はよくやってくれたと思います。

カルロス アルベルト マジョール監督 総括

とても良いチームとの対戦でしたが、前半はとても拮抗した展開だったと思います。後半は自分たちのミスが目立ってしまい、こういうチームに対してミスが目立ってしまうとやはり試合には敗れてしまう、そういう試合だったと思います。自分たちのミスが目立ち、相手には強力なFWがいるなかで、結果としてもう少し拮抗した展開になるよう努力はしましたが、こういった試合になってしまったと感じています。

カルロス アルベルト マジョール監督 質疑応答

- 5失点だが課題や修正点はどこにあると感じているか?

やはりミスが多かったのが今日の結果にとても表れていると思います。そのミスというのも犯してはいけない場所、タイミングで起きてしまっているので、そういったところが今日の結果に出たと思います。

- ミスは具体的にどのようなプレーを指しているか?

オウンゴールという不運な失点もありましたし、不用意なバックパスから奪われてしまい失点するシーンもありました。繰り返しになりますがこのクラスの相手になるとそういうミスをすれば敗戦につながってしまいます。

- 両ワイドの選手たちのパフォーマンスの評価は?

先発で出た2人については一定の評価はしたいと思っています。その後の交代については攻撃的でスピードのある選手を入れて、点差が開いてしまったのでそこを縮めるために2枚交代カードを切りました。

- 残り10試合で必要なことは何か?

1試合1試合が異なるストーリーの試合になると思います。そのなかで自分たちがやっていくことは、守備からしっかり入ること、そしてアグレッシブに戦うこと。また自分たちの得点機会を生み出すプレーを多くしていくこと、これらを続けていくことだと思います。この前のホームの大分戦も最後の失点で負けてしまいましたが、選手たちは頑張ってくれていました。そしてそのあとのアウェイの京都戦でも選手たちは頑張ってくれましたし、チームとしても良い試合をすることができ、勝ちというふさわしい結果を得られました。今日はホームで首位の湘南に敗れてしまいましたが、そのなかで自分たちに足りない勝ち続けていくことの必要性が見えたと思っています。

- 降格圏脱出に向け選手に何を求めていくか?

1試合1試合を決勝戦のつもりで戦ってくれるように、選手たちには頑張ってもらいたいと思います。そのなかでミスの数を減らしていかないといけないと思っています。これからの10試合は自分たちにとって1試合1試合を決勝戦のつもりで戦わなければいけません。

選手コメント

FW 9ジネイ
ジネイ

今日の試合はすごく難しかったと思います。前半こっちが先制して、そのあと逆に山口に逆転され、前半の終わりに同点にできましたが、ハーフタイムにいろんな話をして後半は少しやり方を変えて臨んで、そこで点が運良く入っていったと思います。この勝ちはすごく良かったことですし、前回の教訓を活かしながら、本当にみんなでおめでとうと言いたい試合です。日本では初めてのハットトリックですね。ブラジルでのバイア州リーグのダービーで1回4点取ったことはありましたが、それ以来です。本当に素直に嬉しいですし、なかなか3点取ることは難しいので。ただ周りからの良いパスがあったからこそ取れたと思いますし、すごく感謝しています。

MF 13山根 視来
山根 視来

1点取った後に少し温度が下がったような感じがあったかなと思います。今日は前半で取れたな、という感じで少し温度が下がってしまって。1点取った後にすぐ追いつかれるということが今シーズンあまりなかったですし、そこから簡単に裏を取られてしまったと思います。相手もロングボールを多用してくる中でそこで人数をかけてくるので仕方のない部分もあったんですが、失点シーンは自分も寄せられるところまでポジションを取っていながら脚の上を通されてしまったり、マークをついていれば問題ないところを少し浮かせてしまったりだとか。そこで2点を取られてからまた全体的に攻撃のスイッチをもう1回入れる、というような感じなってしまって。同点に追いつけたことは良かったですけど、あのまま追いつけずに後半に入っていたらまた違うゲームになっていた可能性もあったと思います。なかなか高い位置でボールを奪うこともできなくて、相手がシンプルに裏に蹴ってくるということもあったので、リズムを出すのも難しかったなと思います。逆に相手陣地でボールを持てる時間もあったんですけれど、それに少し気持ちよくなってしまっている時間も前半はあったと思います。ラストはワイドでプレーしましたが、残り時間も少なかったので、1対1で負けないことは意識しました。ツボさん(坪井慶介)が右のCBに入ってくれていて、声をかけながらコーチングしてくれていました。ただそれでもクロスを何回かあげさせてしまっていたので、そこはもっと対応しなければいけなかったなと思います。
2試合連続でアディショナルタイムに失点してしまっているので、それは改善しなければいけません。クリアをはっきりしてラインをしっかり上げることは今週も意識して取り組んでいたことなので、それを考えると僕もラストプレーでボールをつなぎにいったところで取られたのは今週の連取からすればあり得ないプレーだったと思います。みんな感じていることは同じだと思いますし、今日は失点をしてしまいましたけれど、次は完封して勝てるようにしたいです。

GK 1秋元 陽太
秋元 陽太

2試合連続でアディショナルタイムで失点してしまっているのは反省しないといけないです。そこでみんなチームとしてもっと共通認識を高めていかないといけないですし、あの時間帯にもっとシンプルにやることを徹底しないといけないと思います。つなぐ意識は前の横浜FC戦の反省を活かして、蹴るだけじゃなくつなぐこともテーマとしてはありましたが、改めてシンプルに裏に蹴ってラインを上げるということはできていなかったので、そこは反省してしていきたいです。3失点目は自分のところで防げた失点だったとも思います。最後5-2で終わっていれば1番良かったと思いますし、この2試合で5失点しているということは反省しないといけないです。楽に勝てる試合は無いとういことは選手全員わかっているし、ここからの10試合というのは本当に大事になってくるので、もう少しみんなで割り切る戦い方、アディショナルタイムの戦い方を考えるのは大事だと思います。今日は勝ったことが本当に良かったです。ただそれだけで片付けてはいけないですし、次の讃岐は前期に負けている相手なので、またしっかりやっていかないといけないです。もう一度この2試合での教訓を活かして、次はゼロで終えられるように頑張りたいと思います。

MF 5秋野 央樹
秋野 央樹

先制点を取れたことは大きかったですが、最初の相手の得点のところは僕と(石川)俊輝くんで間を締めないといけないところでしたし、未然に防げた失点だったので、そういう隙を作ってしまったということは良くなかったし、反省しないといけないところだったと思います。ただ後半に2-2で入れたというのは大きかったですし、ジネイが個の力で3点取ってくれたので、ジネイに感謝したいと思います。相手の前線が攻め残りすることはあらかじめわかっていましたし、その中で前に飛び出すタイミングを僕の中では伺っていたんですが、そこを間違えると相手の攻め残りの選手にボールが渡ってしまう。そこで何回かリスキーな飛び出しをしてしまったので反省しないといけないなと感じています。ただリスク管理だけして後ろに残るのではチームの良さは出ませんし、自分の取り組んできたことと逆のことになってしまうので、そこはリスクを取りながらも前に出ていくということは、バランスをみて継続してやっていきたいと思います。後半は俊輝くんと常にコミュニケーションをとりながら、常に相手の40番のところ、攻撃の起点になるところを前を向かせないようにしようと話していたので、意識してプレーしていました。最後、昇格を争うような場面になった時は周りの順位も気になるような状況になるかもしれないですけど、それよりもまず自分たちが自分たちのサッカーをすることが大事ですし、それをすれば勝てる自信もついてきているので、周囲を気にせずに、自分たちにフォーカスしてやっていきたいと思います。

FW 17端戸 仁
端戸 仁

前半から相手の裏のスペースを狙って走っていたんですが、なかなか味方とタイミングを合わせられずボールを引き出せなかったです。チームとしては先制した後に逆転されるという今までにないゲーム展開で難しさがありました。相手は裏を狙ってきていたので、前半のもう少し早い時間から相手のボランチに自分がもう少し絞って長いボールを蹴らせなければ良かったと思います。ただ後半はそこを絞る意識をしたことで対策は少しできたかなと思います。ジネイが後半3点取ってくれて楽になった中で、自分ももっと決定的な仕事をしたいと感じています。途中交代が多いので、後半の残り15分という1番きつい時間にもっと精度の高いプレーをしなければならないと思います。今日も後半40分くらいで横パスを奪われてしまいましたし、そういうのをなくしていかないといけない。自分で運んでも良かったかもしれないですし、乳酸が溜まっている中でもボールを失わないようにしなければいけないと思います。
前節ああいう形で、他の人から見たら負けに等しい引き分けだったかもしれないですけれど、1週間山口戦に向けて準備してきましたし、この状況でプレッシャーはゼロじゃないですけれど、そのなかでもしっかりと難しいゲームをこっちに持ってこれたのは収穫だと思います。ただ後半アディショナルタイムの失点は課題なので、そこはまた次に向けて修正していきたいです。
今チームのみんながチームのことを考えてやっているからこの順位にいると思いますし、それは継続しつつ、個人的にはこれだけゲームに出ているので、決定的な仕事、数字に残る仕事を残り10試合でやらないといけないと思っています。