監督・選手コメント

J2リーグ第18節 徳島vs湘南 試合後監督・選手コメント

監督コメント

曺監督 総括
曺監督

お疲れ様でした。
今日はJ1の試合が無い代表のマッチウィークで、J2・J3だけがやっている土曜日というのは珍しく、その注目がある中でのゲームでしたけれど、勝点3を取った選手たちは本当によくやってくれました。無骨でしたけれど、これ以上の内容で今年勝てなかった、もしくは引き分けた試合もあった中で、サッカーというのは改めて不思議だなと思います。今日は本当に徳島さんのゲームだったと思います。ピッチの状態や彼らのフットボールで相当自陣に釘付けにされた時間帯もあって、もちろんですが手放しに喜べません。このスタジアムは僕が2009年にコーチになってから、また2012年に監督になって、1度も勝てていないスタジアムなので、そういうスタジアム独特の雰囲気にやられそうになりましたけれど、選手も最後、システムの変更に臨機応変に対応してくれて、もう1点カウンターで点が取れれば楽な展開になったと思いますが、非常に苦しい中でも勝点3を取ってくれた選手にはお疲れ様と言ってあげたいです。
年間を通して本当に苦しい試合もある、逆に自分たちのリズムで進められながらもカウンターで失点して負けてしまう試合もたくさんあるんですが、本当にサッカーというのは一寸先は闇というか、逆に我慢していれば1つご褒美が来る、そういう人生そのものを見たような気もしています。今日の試合で勝点3を取れたのは、監督の采配とか、僕のコンディション作りとか、相手の分析とかやらせ方とかは、それこそほぼ全部間違っていたと思うんで、100%選手の力で勝ったと思いますし、選手にありがとうという気持ちでいます。だけど、自分に対しての目線で言えば、何をしてるんだという気持ちでいっぱいで、勝点3を喜ぶ一方で、まだまだ勉強しなければいけないなと、情けない気持ちです。
徳島さんはこれまで一緒にやってきたことのあるスタッフさんもいて、彼らも頑張っていますし、キャプテンの岩尾(憲)も久々でしたけど本当に堂々とプレーしていて、胸を打つくらい堂々としているなと感じました。徳島さんは本当に良いチームで
、次に戦うのはそんなに時間が空かずに試合がありますけども、我々のスタジアムでやるときは、もう少し我々らしさを出して良い試合をしてお互いに頑張れればと思います。徳島さんは非常に良いチームでした。

曺監督 質疑応答

- ハーフタイムで交代カードを2枚切った意図は?

最後足をつって走れなくなる選手は2人3人出るだろうなという覚悟ではあったんですけれど、ちょっとピッチが我々の想像以上に選手にとってストレスがあったというところもあって、これ以上同じメンバーでやってもゼロが10になるくらいで、それが100にはならないだろうなと感じていたので、先に点を取ることを狙って、あとは彼らの人間力に賭けました。本当は交代は1枚にして2枚カードを残しておく方が良いんですけれど、ここは思い切って、アウェイなので、そういうところも試してみて。最後点を取られたら馬鹿な采配と言われていたとは思いますが最後はなんとか凌いでくれました。2枚代えたところで点をとってくれたというのは相手もシステムの違いや戦い方に苦戦していたところもあったので、いい方にそこはいったと思います。ただ先ほども話した通り自分が準備してきたことが結果につながった実感は全くないので、選手が頑張ってくれたなという感じです。

- 試合前のイメージと最も違ったところはどこか?

戦術どうこう以前に自分たちがボールを持った時に、ピッチに慣れなくて思っていた以上に簡単にボールロストしてしまうことが多かった。そこでコンパクトフィールドを作りきれないまま相手にボールを握られてしまうので、選手もどうしたら良いんだろうという気持ちになったと思います。例えばそういう時には少しフィフティフィフティのボールを入れていくとか、相手のディフェンスをひっくり返すような指示を先にすれば良かったなとも思います。ただ本当にピッチの滑り具合が想像以上のものがあったので、選手も受けたがらない、ターンしないというところが、それでは良くないんですけれどあったので、そこは試合前にもう少し伝えておけば良かったなというところも含めてありました。準備が悪くて勝てることもあるし、準備が良いから全部勝てるというものでもないですし、その点、今日は僕の中の準備ができていないなと思った中での試合だったので、僕個人の気持ち的には勝点0で帰るような気持ちです。ただ選手はその中でもなんとか対応して、土俵際で持ちこたえて勝点3を取ったのは、なんでこの試合で勝点1で終わってしまったんだろうとか、なんで勝点3取れなかったんだろうという試合が多い中では、不思議な感じがしています。

リカルド ロドリゲス監督 総括

この引き分けが続いていた時期と同じような総括になってしまうのですけれど、試合全体を通して見てみると支配はできている、相手より良いパフォーマンスがピッチで出せている、だけれども結果がなかなかついてこない。相手よりもチャンスを多く作りましたし、それから勝ち切るために必要なチャンスの数も作れていたと思います。ただやはり、そこを決め切る決定力が欠けていた、そこに尽きると思います。試合が終わった後に曺監督と話した時にも、今回の試合は徳島が勝っていてもおかしくなかった、湘南は何もできなかったという話もあったんですが、実際やっていて、相手より上回っている時間も長かったと思いますし、だけれども彼らは後半の数少ないチャンスでしっかり1点を取ることができた。この決定力の差がこの結果につながったと思います。

リカルド ロドリゲス監督 質疑応答

- どのような狙いを持って試合に臨み、どの程度できていたと評価しているか?

いつもの試合と何も変わりはないんですが、選手に伝えていたのは相手がオーガナイズする前、相手が引ききってしまう前に縦に早く仕掛けて行きたい、そういうことをやっていかないといけない、そういう話をしました。だけれども、先ほど言いました通り自分たちのスタイルをしっかり貫いて戦うこと、奪ったら縦に素早く仕掛けることであったり前からプレスをかけること、相手より長い時間攻撃すること、そういったことをやっていく必要がある、そういう話はいつも選手たちにしています。実際に湘南ベルマーレと対戦した中で、J1から降りてきてJ2の中ではトップのクオリティを持っているチームに対して、非常に良い試合ができたと思います。相手が後半後ろを3枚に変えてきたのは徳島の攻撃を警戒してきたからこそだと思いますし、ただそこから1点取られてしまって、そうなってから湘南相手に点を取ることは難しい。相手が3枚ということでより守備が強化され、なかなか決定力の差が出て、守り切られてしまったという展開だと感じています。

選手コメント

DF 29杉岡 大暉
杉岡 大暉

(ゴールシーンは)隆さん(野田隆之介)が本当に頑張って収めてくれたんで、走りこもうと決めていました。ボールを受けた時点でシュートしかないと思ったので、狙い通り良いところに蹴れたと思います。全体を通しては少しグラウンドに慣れなくて、相手のペースになることが多かったですけれど、全員でよく我慢して守りきれたかなと思います。結果として失点ゼロだったというのは、ピンチはありましたけど良い材料かなと思います。ボールがスリッピーだったので、ボールコントロールは僕も難しいところがあって。ただそれもやれるようにしなければいけないですし、相手が慣れている分ペースを握られてしまったのかなと思います。

FW 15野田 隆之介
野田 隆之介

今日は自分のプレーは全然ダメでした。杉岡君(杉岡大暉)に助けられました。ボールが収まらなかったですし、自分の役割は果たせませんでした。ただああいうワンチャンスを大暉が取ってくれたのは本当に嬉しかったですし、後ろの選手、バイア、大暉、島さん(島村毅)、ハムちゃん(奈良輪雄太)、(岡本)拓也、(秋元)陽太君中心にああいうふうに守ってくれたので、今日は勝てたと思っています。今日みたいなサッカー、試合は必ずあると思うので、今日の勝ちは相当大きい勝ちだとは思います。負けていませんけど、修正しないといけないところもあるので、また一からという気持ちでやっていきたいです。

FW 17端戸 仁
端戸 仁

前半自分がコーナーで(ヘディングで)叩いて決めるチャンスもありましたし、後半隆さんがスルーしたボールも疲れている中でも枠に持っていかないといけない。前半のコーナーは本当に決めるチャンスだったので、あそこを決めていればチームももっと楽になる。あと今日は対戦相手がすごくいい相手だった中で、自分にはまだまだ力が足りないと思ったし、こういう普段慣れていない濡れたピッチの中でもしっかりとした技術をもって、前で収めることだったり、シュートを枠に飛ばすことだったりの精度をもっと高めていかないといけないと思いました。チーム全体としてボールをうまく動かせなかったり、取られ方が悪くてカウンターを食らう形が多かったので、そういう時こを前3人が体を張るなり、自分の技術で(相手を)剥がすなり、ボールを簡単に相手に渡さないということが大事だと思うんで、そこがまだまだだし、練習して自信つけてやれるようにしていきたいです。

MF 6石川 俊輝
石川 俊輝

チームとしてあんまり良い流れではなかったので、その前半に引きずられないように、ある意味開き直って後半をもう一度最初からやるような、ここからだという気持ちでゲームに入りました。そこで杉岡が早めに点を取ってくれたんで、助けられたと思います。勝てたことくらいだと思います、今日良かったことは。相手に押し込まれる時間も長かったですし、そこはもっと自分たちで主導権を握って、自分たちの攻撃を出していけるようにすることが大事だと思います。押し込まれるときついですし、リスクも高くなるので、そういうところはまたチームとしてどう戦っていくかを明確にしていきたい。せかっく勝点3を取れたので、しっかり次に繋げていきたいです。

DF 30島村 毅
島村 毅

前半なかなかうまくゲームを進められていなかったというか、見ていて後ろに重たくなってしまっているというのはすごく感じていて、前線の選手もすごく頑張って戻ってきくれているけど、逆に奪った時に前に人がいないという状態があった。後ろもなかなかパスコースを見つけられずにバックパス、バックパスとなってしまっていました。後半はみんなまた前への意識というのを高めて臨めたと思いますし、ボールを奪った後にシンプルに前につないでいくということはできたと思います。早めに点も取ってくれましたし、相手は前線のターゲットにシンプルに入れてきて、裏だったりサイドアタックをやってくるのがほとんどだったので、落ち着いてみんな対応できていたと思いますし、サイドに振られても慌てることなく対応してカウンターに繋げられていたと思います。前半から大きく修正できたゲームだとは思うんで、そういった部分では成長できてきていると思います。最後ピンチはありましたけど、陽太中心に乗り切れたので、そこは前節、前々節の反省を活かしてやれたと思います。ただもう少しコーチングやポジショニングといったところは修正できる部分もあるので、そういった細かいところを詰めていかないと勝っていけないと思うので、そこは反省してしっかり練習していきたいです。個人的には古巣だったので、気合は入っていました。絶対勝つという気持ちで戦いました。その中でもリスク管理しながら、落ち着いてプレーできたと思います。

MF 27安東 輝
安東 輝

前半はチームがうまくいっていなかったですし、そこが1番良くなかったと思います。僕自身もチームを良い方向に持っていけなかったという印象です。前回出場した金沢戦より出場時間は長かったですし、先発でもあったので、ゲームに最初から入るという、今までより自分を前に進められるような45分にしたかったんですが、良くなかったと思います。次またチャンスを与えてもらえるような準備をして、次出るときはチームのために、チームを良い方向に持っていけるようにプレーしたいと思います。