監督・選手コメント

J2リーグ第7節 東京V vs 湘南 試合後監督・選手コメント

監督コメント

曺監督 総括
曺監督

お疲れ様でした。
悪天候の中、1,300人以上のサポーターに駒沢という地まで来てもらって、彼らの試合開始から終わるまでの鳴り止まない声援から今日は彼らの気持ちを感じました。前節讃岐さんにやられてその中でサポーターが勝利を待っていてくれたことは選手が1番感じていたと思いますし、展開的にはこの前と同じような試合でしたけど、この1週間本当に彼らに求めてきたことをピッチで解決してくれたのは、勝ったことより嬉しいです。
今日ヴェルディさんは予想以上に幅を使ってボールを動かして来て、最初の10分、15分は我々が行こうと思ったところで鼻先を変えられて、技術の高い選手にボールを動かされてちょっとパニックになってしまったところがありました。ただ逆に1点取られて、ヴェルディさんがこれ以上攻めるのか、それとも守るのかというところが少し戸惑ったようなところがあったので、そのスキにいい形で2点取れました。後半は相手が出てくるところでカウンターで、(得点したのは)セットプレーでしたけど、何度かそういう形も作れました。ゲームとしては、勝ったら監督はなんでも言えるのであまり説得力はないですけど、ゲームがこういうふうに進んだらいいなということの大体はそういうふうに進んだかなと思います。ヴェルディさんは本当に若い選手が多くて、非常に小気味いいサッカーをされるという部分は我々も学んでいかなければいけないと思いますし、今度ホームでヴェルディさんを迎え撃つ時はお互いに良い状態で今日以上の試合にしたいと思います。

ベルマーレの監督として6年目になりますけど、周りは「湘南スタイルが」とか「選手がたくさん抜けたから」とか「これ以上行かないんじゃないか」とか様々なことを言われる中で2012年に監督を引き受けていまに至ります。その中でおそらく10代の選手を3人同時にピッチに立たせたのは今日が初めてじゃないかと思います。もちろん、いつも言っているようにドイツやオランダやスペインでは10代の選手が主力としているように、その選手たちがクラブを潤し、そしてまた新しい選手が入ってくる循環を起こす。そういったものですけども、彼らはこのプレッシャーのかかる試合の中、本当に勇敢に戦ってくれた。ユースやJr.ユースで彼らに関わった人たち、それから彼らをサポートする人たちに、本当におめでとうございますと言いたいです。今日の気持ちで、今日の取り組み方で、今日の自分がやらなきゃいけないとい向上心を持っていれば、うまくなるかどうかはわからないですけど、必ずいい選手になっていくんじゃないかと実感しました。
今週は特にチャレンジをする、チャレンジとは挑戦すること、挑戦というのは実体験あるものや簡単なことに取り組むのではなくて、難しいことや未体験のことに取り組むからチャレンジというんだ、と話をして来ました。そういう状態にトランスしてプレーした選手たちは、決して自分の判断を失ってただ慌ててプレーしただけじゃないですし、しっかりフットボーラーとして良いこと悪いことを彼らなりに判断してやったと思います。勝ったことよりそのことの方が僕は嬉しいし、それを支えた(菊地)俊介始め、(秋元)陽太とか(アンドレ)バイアとか今日(今季)初めて出場した岡﨑亮平とか、みんながその気持ちを汲んでプレーしてくれたことは監督冥利につきます。もっともっと強くなって、次はホームに帰りますけど、テンションの高い、皆さんに感動してもらえるような試合にしたいと思います。

曺監督 質疑応答

- 立ち上がりの悪い時間帯からどのような修正を加えていったのか?

ちょっと(システムを)変えましたけど、それでうまくいったかどうかというのはわからないです。ただ僕なりの判断で少しいじりました。ただ、本質はそういうところではないと思っています。

- 石原広教選手のどういったところを評価して起用したか?

普段、彼に関しては全く褒めたことないです。ただ、齊藤未月と石原広教は我々のアカデミーのジュニアチームの最後の選手たちで、小学校からうちにいる子たちという点では、湘南の選手として何をしなければいけないかは他の人よりも確実にわかっているところはあると思っています。そういう彼らの気持ちを買いました。今日のプレーはまだまだお粗末だったと思います。でも今日の気持ちでやれば良い選手になっていくんじゃないかと僕は確信しています。

- 若い選手が次々起用されているが、意図しているものはあるか?

僕自身もそうだったと思いますが、チャンスは掴むものという言葉があって、どこにもないから自分で掴まないといけないものだと思います。ただそれは確かにそうなんですが、僕はチャンスは与えるものだと思っています、掴むものというよりは。その与えられたチャンスで普段の自分の生き様が見えるということがその子にとっては大事で、それが良かろうが悪かろうがその責任は監督にあるわけです。だからチャンスはやっぱり責任を持って与えるべき時期に与えていかないと、草も伸びないですし、花も咲かないですし、蒔いた種が花を咲かせないままくすんでいってしまうと思います。彼らはしかるべき時期に、僕がチャンスを与えた、もちろん僕からの一方的なものではないですけど、彼らも努力をし、僕もそういうことをしたというのが良い形につながってくれたら良いなといつも思っています。だから今日出られなかった選手も下を向かずにやってもらいたいし、何より僕も今チャンスを与えてもらっていると思っているんで、そのチャンスを自分の中で、失敗しようが成功しようが悔いのないようにやりたいと思っています。

- 高山薫選手が離脱する中、そこを埋める選手のめどが立ったと感じているか?

話が少しずれてしまいますが、薫が初めてピッチに立った時と石原は本当にそっくりだなと思って今日見ていました。薫も手術をして今は入院していますが、キャプテンとして薫がやって来たことを、今日のように魂として引き継いでやってくれるんだというふうに思いました。それは石原(広教)だけでなく他の選手もそうです。1番本当に苦しくて、チームのことを思っているのは高山なので、彼がピッチに姿を見せられないという現実をみんな、その気持ちを汲んでやるという試合だったと思いますし、薫にもおめでとうと言ってやりたいと思います。

ロティーナ監督 総括

僕にとっては今シーズン1番良いプレーができていた試合だったと思っています。ビルドアップからボールを動かし、コンビネーションを使いながら良いプレーができていたと思います。良いプレーができている時に、相手に1点取られてしまい、その時にメンタル的に少し崩れてしまい、そこが2失点目に繋がってしまったと感じています。後半、コーナーキックから失点した後にゴールまで迫るシーンを何度が作れましたが、2点目を取るのが遅すぎたと感じています。ただ基本的に選手の姿勢や我々のプレーには満足しています。一方で相手がすごく良いプレーをした、良いチームだったと思います。

ロティーナ監督 質疑応答

- 今日はスタメンで安西幸輝選手と渡辺皓太選手を起用したが意図は?

皓太は怪我から回復しました。強度が高いプレーができるようになってチームにダイナミズムを与えられるようなプレーをしてくれるからです。幸輝もプレシーズンの怪我で出遅れていましたが、フォームを取り戻しましたし、とても良い選手なので起用しました。

- 落ち着いた展開の前半終盤から一転して後半立ち上がりはテンポが上がったが、ハーフタイムに選手にはどんな働きかけをしたか?

前半に2失点しました。長らく点を取られていなかったためか少し下を向いている様子があったのでハーフタイムは、この良いプレーを続けていこう、自信を持って続けていこうと話をしました。後半は良い入りをして、巻き返すことができそうだったがコーナーキックから失点してしまい、それがとても痛かったです。

- 以前プレシーズンの湘南の完成度を讃えていたが、そこからどれだけ差を埋められたと感じているか?

湘南については昇格候補のチームだと思います。上位4、5チームには入ってくるでしょう。彼らのアドバンテージは何年間も同じプレースタイルで戦っているということです。僕たちはまだスタートしてから3ヶ月ですので、まだまだ彼らにアドバンテージがあると思っています。ただ今日の東京ヴェルディのプレーにはすごく満足しています。具体的な差を言うことは難しいですが、今日の我々は相手より良いプレーができていたと思います。ただサッカーで大事なのは得点であり、それが今日は足りていなかったです。

選手コメント

MF 2菊地 俊介
菊地 俊介

讃岐戦で結果が残せなかったので、今日はチームとして結果が残せたことが嬉しいです。今週1週間は自分たちの良さを見つめ直す練習をたくさんしてきたので、それがよく出た試合だったと思います。(同点ゴールは)あの位置で受けて前を向いて、最初は左に打とうと思ったんですけど右にコースが見えたので、下も濡れていましたし、速いボールで狙ったところに蹴れました。(3点目は)セットプレーは今週も練習してきましたし、神谷が良いボールを蹴ってくれたので、ジネイの後ろにいていい形でボールが来たので、どこに当たったか自分でもよくわかっていなかったですけど、入ってよかったです。(1点目を取られた後)前にボールを運ぶところで、下がスリッピーになっていたこともあって慎重になっているところがあったので、ミスを恐れないでやって行こうという話をしました。あとは相手がボールを持った時にコンパクトにしようということも話しました。みんな自然と集まって話すことができました。(高山)薫くんがない中で、自分から声をかけるというのは意識していましたし、苦しい時間もありましたけど、そういうところは前回の試合よりできたと思います。

FW 9ジネイ
ジネイ

難しい試合だったと思います。相手は首位のチームでしたし、前半はかなりうまくゲームをコントロールされてしまいました。ただゴールできたことは自分としてすごく嬉しく思いますし、このリズムで次の試合、ここから先も続けていきたい。(守備面での貢献は)湘南のスタイルだと思いますし、走ってナンボだと思っています。チームに貢献するためいにはそういうプレーも必要だと思います。前節は万全のコンディションでもなく試合には出場できませんでしたけど、今日の試合に関しては首位の東京ヴェルディが相手でチームとしてもすごく大事な試合でしたし、そういう試合に出られて、勝つこともできて、そこでゴールができたことはすごく自分にとっても良かったと思います。

MF 8山田 直輝
山田 直輝

曺さんは、ちょっと攻撃が詰まった時に僕にアクセントをつけさせるという狙いがあって使ってくれていると思っていますし、ちょっと攻撃が遅れた時にまたテンポアップできるように意識していました。始まった時間帯は前に前にという意識していたんですけど、失点した後に試合が落ち着いて来て、そのあたりで僕も(前に行きすぎていると)感じて横パスを入れてみたら結果その攻撃で点につながったので、それは大きかったかなと思います。前節初めて先制点を許して自分たちのサッカーが全くできずに負けてしまって、今日は首位のチームに先制されてもひとつにまとまって逆転できて勝てたので、この間の試合から学んだことは活かせたと思います。

MF 7神谷 優太
神谷 優太

相手がヴェルディということもあって、すごく気合も入っていましたし、前回の0-3の試合もあったので、かなり意気込んで試合に入りました。プレーの手応えはありましたが、攻撃面でのボールの受けるいちのように、まだまだ細かいところで課題があると思いますし、まだまだ成長してかないといけないと感じました。今日の結果は今日で忘れて、次に向けて頑張っていきたいです。先制されたあと、1人1人が思ったことを言い合って、前節とは違って解決してから同点に追いつくことができました。それで前半のうちにも逆転できたので、良かったと思います。岐阜戦は先制されずにゼロで抑えて、攻撃は今日のような形で取れると良いと思います。流れの中からもセットプレーからも取れれば強みになりますし、そうできるようにしていきたいです。

DF 28石原 広教
石原 広教

デビュー戦ということでしたが特に気負うこともなく、立ち上がりは入りがあまり良くなかったですけど、自信を持って自分らしく精一杯やれたかなと思います。思っていたより緊張はしませんでした。どちらかというと興奮というか、高ぶる気持ちが強かったです。曺さんからも相手のサイドハーフの選手には絶対に走り負けるなと言われていたので、そこの面では負けなかったと思っていますし、1対1では甘くなってしまうところもありましたけど、相手に前を向かせなかったりとか、そういうところの手応えはつかめました。攻撃では追い越していくランニングとかは意識してやれたと思うんですが、そのあとボールを受けてからのアイディアやクロスを上げ切る、シュートを打つと言ったやり切るプレーができなかったので、そこは課題としてもっとやっていかないといけないと思います。今日のデビューはスタート位置に立っただけだと思いますし、これに満足していてはいけないと思っています。もっとチームに貢献できるプレーができると思うので、これからも切磋琢磨して競争して、自分がチームを強くするくらいの気持ちを持って毎日練習していきたいです。