馬入日記

【馬入日記:12月3日】丸山祐市選手がFC東京へ復帰。感謝を胸に。

141203-1本日発表がありましたが、丸山祐市選手がFC東京へ復帰することとなりました。
今季、1試合の出場停止を除く41試合に出場。その41試合はすべてフルタイムでピッチに立ちました。
3バックの真ん中で絶大な信頼を得て、失点数25、クリーンシート23試合という結果に大きく貢献しました。

来季、共に戦えないことは残念ですが、感謝の気持ちをもって見送りたいところです。
練習後、丸山選手にインタビューをしました。(少し長めですが、ぜひ読んで下さい!)

「シーズンを戦う中で、チームとしても個人としても、いい時もあったし悪い時もありました。満足をしてしまったら成長はないと思うので、満足感というのはないんですけど、本当に充実した一年になりました。シーズンを通してずっと試合に出られるとは思っていなかったし、2年間東京でチャンスを得られなかったから、試合勘があまりなかったので、どんなシーズンになるか分からない中だったけど、本当に覚悟を持ってやろうという決意でスタートしました。プレー面もそうですが、若い選手が多いので、自分が初めて中堅の立場に立つことになって、若い選手の手本になるようにしっかりやらなければいけないという責任感のようなものも芽生えました」

東京での2年間は、意外にもリーグ戦わずかに3試合の出場。
プロ3年目の若さですが「もう後がないと思っています」と練習の始動日に話していたのが印象的でした。

「湘南ではいろいろなことを感じられましたが、大きいのは“一体感”というところ。東京での2年間は、メンバー外の立場で一体感を持つということは難しいものだと思っていました。選手個々の想いはもちろんあるけれど、チームとして優勝したいという気持ちをみんなが持って、優勝に向かって頑張るという気持ちを持てていたからこそ一体感が生まれたと思う。そして一体感があったから優勝することができたんだと思う。なかなかメンバーに入れない選手たちがモチベーションをうまく維持しながら、日々の練習で緊張感高くやってくれたことは、公式戦のような臨場感にいつも繋がっていました。常に競争だと曺さんも言っていたし、本当にいい競争があったから、毎日がすごく充実していたと思います。僕が東京にいた2年間というのは、今湘南でなかなか試合に絡んでいない選手たちと比べたらまだまだ未熟だった。チームのために、という気持ちでやれていなかったし、気づいてはいたけどなかなか実行できていなかったと思う。湘南に来て、そういう部分を学ぶことができたと思います。だから今後、どの立場であっても、全力でチームのためになることをやらなければいけないという気持ちでいます」

チームに加入し、最初の最初からうまくいったということはなく、トルコキャンプでの多くの試合経験によって徐々に掴んでいったという感じでした。

「最初から全部すんなりいったわけではなかったけど、トルコキャンプを経て、チームとしてどういう風にやればいいのかが分かったし、試合を重ねていく中で、それぞれの選手のいいところだったり、癖などが分かっていった。それぞれの特徴をしっかり捉えた中で、試合をこなせていたと思います。あとは、年下が多かったり、年上の先輩も親しみやすい雰囲気を作ってくれて、すごく入りやすかった。全員が本当に真面目にサッカーに取り組んでいたので、当たり前ですけど一生懸命やらなくちゃという想いでした」

湘南の3バックといえば、遠藤、丸山、三竿選手が務めることが多く、その3人の連携のよさは誰もが口にするところでした。

「まず曺さんが自分の長所が出るポジションに置いてくれたということがあると思います。湘南の戦い方の中で、自分がここで活きるということをイメージして取ってくれたと思うので、曺さんや大倉さんには本当に感謝しています。後ろの3人と陽太さん(秋元選手)含め“いいディフェンスだった”と言われることはすごく嬉しいし、しっかりやり切ったと思えるシーズンを送れたと思います。それはもちろん、僕らからすると前の選手の力があってこそだし、でもきっと前の選手は後ろがいるから点が取れると言ってくれると思う。それはチームとしての信頼関係を築けていたからだと思う。そしてそれをまとめていた曺さんはじめスタッフはすごいなと思います」

来季は古巣に戻り、また切磋琢磨する日々です。

「今季湘南でプレーすることも、自分にとってすごくチャレンジの選択でした。J1からJ2にきたから試合に出られるとは思っていなかったし、そこは競争だと思っていました。毎日を大切に過ごす中で、結果的にはずっと試合に出られたけど、その中でもいろいろなことがありました。東京にいる時もプレーの面では自信がありました。でも気持ちの部分は愚かだった。気持ちを整理できていない若造だったと思います。湘南での一体感、全員の力がなければ昇格はできないということを学んだ今は、プレーと精神面を含め、以前の自分よりも絶対的な自信があります。プレー面でも精神的にも成長できたと思うので、そこをしっかり出したいと思っています」

いつも丸山選手の周りには笑いが溢れていました。共に一体感を作り上げた仲間へのメッセージは…

「まず先輩に対しては…。僕は大学で上下関係を学んできたし、初めての移籍だったので、礼儀正しくしなくちゃいけないなと思っていたけど、トルコキャンプから少しずつ湘南のいいところである親しみやすさっていうのが、度を越えてしまって(笑)、つい一線を越えてふざけてしまいました。調子に乗ったことをやってしまっても、先輩方は全然怒らないので、いいのかなと思ってしまって、今に至ります(笑)えー、今後もぜひ深いお付き合いをしていただきたいなと思っています」と!

そして後輩には…

「はじめは後輩との付き合いがあんまりなくて、話しかけずらい感じがあったかもしれないです。ピッチ外とピッチ内では、性格が変わっちゃうというか、熱くなってしまう部分があるので、怖いと思われてたかもしれません。ちょっと時間が経ってから、後輩が僕のことをいじりはじめました(笑)。でも、いじられることは嫌いじゃないし、面白いことは好きだから全然やっていいと思う。でも、今後もし湘南じゃないチームに行くことがあれば、湘南以上に親しみやすく隔たりのないチームはないと思うので、そこは上下関係をしっかり持って、気をつけろよ、と言いたいです(笑)」という温かい忠告メッセージが!

そして最後に、サポーターの皆さんへ。

「一年間、ありがとうございました。昇格、優勝できたのもファン、サポーターの皆さんの声援があったからこそだと思います。声援がエネルギーになって、やらなくちゃいけないという気持ちにさせてくれて、最後まで90分走り抜くことができました。ゲーフラを出してもらったり、応援歌を歌ってもらった時は、そういう経験があまりなかったので、言葉では表せないくらい嬉しくて、胸が熱くなりました。それに恥じないようなプレーをしなくちゃいけないと、より一層責任感が深まったと思います。充実感のある幸せな一年を過ごすことができて、湘南に来れて本当によかったと思うし、微々たる力だったかもしれないけど、昇格とか優勝の瞬間にいられたことは、これから一生、自分の記憶に残るものだと思います。本当にありがとうございました」

言葉にはできない、と言っていた丸山選手。
でも、精一杯の言葉で語ってくれました。

丸山選手、ありがとう。
サポーターの皆さん、ぜひ今後も変わらぬご声援、よろしくお願いします。