馬入日記

【馬入日記:1月9日】「感謝と決意」高山薫選手、柏レイソルへ。

年末に発表がありましたが、高山選手が柏レイソルへ移籍することとなりました。
専修大学から加入したのが2011年。
1年目から活躍し、試合を重ねる毎に大きく成長を遂げていった3年間。
何と言ってもあのスピードと運動量、そして全力を出し切るプレーで多くの感動をもたらしてくれました。

まずは、今回移籍をするという決断をした時の想いを聞きました。

「自分は、フロンターレのユースも大学も、もちろん湘南も、在籍したチームは全部好きなチームで、これまで新しい環境に行きたいと強く思うことはありませんでした。湘南は人もすごくいいし、監督にいい指導をしてもらえるし、環境としては最高でした。ただ、J1でやりたいという気持ちが強くあって、今回オファーをもらった時に、理由とかそういうものはなく、素直に“行ってやってみたい”と思った。その後、曺さんや大倉さんから一緒にやろうと言ってもらったし、チームのことを思ったら申し訳ないと思ったんですけど、でも“チャレンしたい”と思った自分のその気持ちを大事にしたいと思ったんです」

高山選手の湘南愛は、誰もが感じられるほどのもの。それでも、新たな場所でチャレンジすることを選択しました。

「自分にとっては初めてのプロのチームだし、湘南は街も人もすごく好きだし、特別な場所です。サッカー以外でも、お店や近所の人など本当によくしてもらいました。こういう感情になるのは、もうあんまりないんじゃないかと思います。本当にこの湘南は第二の故郷だと思っています」

改めて3年間を振り返ると…

「3年以上いたんじゃないかと思うくらいの経験をさせてもらったと思っています。1年目は反さんというカリスマ性のある監督に指導してもらって、よく怒られては凹んで(笑)、でも言われてることは確かにという感じで。徐々に試合に出るようになって、まったく予想していなかった1年目でした。思えば、髪型も(アフロ!!)奇をてらうつもりはなかったんですけど、今見たらヤバイなという感じでしたね(笑)。2年目は、試合に出続けなければいけないという中で戦って、最後に昇格をすることができたのは、今までのサッカー人生で一番大きな経験だったと思います。今でも鮮明に、ひとつひとつを思い出すことができます。去年は、結果としてはうまくいかなかったですけど、課題もみつかったしJ1の厳しさも味わった。その中で、少しはできると思えるところもありました。本当に、1年・2年・3年とどの年もすごくいい経験ができた3年間だったと思います」と。

貪欲に学び、成長を重ねた3年間でした。

「曺さんや反さんに教わって、徐々に自信がついてきて、今すごく自信があるわけではないけど、自分の長所は出せるんじゃないかと思っています。それは、チームのみんなが練習で成長させてくれたんだと思う。みんなとの切磋琢磨があったから成長することができた。そのことに感謝しなければいけないと思っています。よくその気持ちを忘れちゃいけないって言うけど、本当に絶対に忘れないで、頑張ろうと思います」

一番印象に残っていることとは。

「初ゴールかな。愛媛戦の後半の頭から出て決めたプロ初ゴール。鳥肌がすごかったです。サポーターのほうに走って行ってガッツポーズしたのをすごく覚えてます。初出場の時のことも印象に残っています。開幕戦で途中出場だったんですけど、交代で入る時にすごい鳥肌が立っていました」と。

そして、新天地で迎える今シーズンに向けて。

「気持ちをしっかり持って戦いたい。僕の場合はすべて気持ちだと思ってるので、全て出し切ったと思えるくらい頑張ってサッカーに向き合いたいと思います。強い気持と共に、常に謙虚な気持ちを忘れないでやれればと思います。今年は、ある意味、誰も言ってくれない世界に初めて飛び込むことになると思うので。中学の時から曺さんに、プロは誰も言ってくれないぞと言われてたし、今は曹さんに教えてもらっていたから、結果的に言ってもらえていたけど、人に頼らず、しっかり自立して、ブレない気持ちで頑張らなければと思っています」

最後に、サポーターの皆さんへメッセージを。

「3年とは思えないくらいの時間を過ごさせてもらって、このタイミングで移籍することになりましたが、サポーターの皆さんには本当に感謝しています。応援がなかったら鳥肌が立つようなこともなかったし、シュートを打って喜ぶ場所があったから走っていくことができた。昇格をした時には一緒に喜べたことなど、本当に応援してくれる人たちがいたから、自分は幸せな気持ちでサッカーができたと思っています。新天地でもその気持ちを決して忘れず、応援してもらえることの幸せに感謝しながらサッカーをしたいと思います。本当にありがとうございました」

いつも明るくチームを照らしていた高山選手。
左サイドを駆け抜ける姿は、常に存在感抜群でした。
まだまだ成長を重ねていくであろう高山選手に、どうか変わらぬご声援をお願いします。