ONLY ONE STORY

6 DF OKAMOTO TAKUYA

MY STORY

-このままだと終わってしまう

高校1年のときの3年生がレッズの黄金世代と言われる(山田)直輝くんたちの代。僕は下手だったし、直輝くんにも散々下手だと言われ(笑)、自分でも試合に出られると思っていなかったけど、監督の堀(孝史)さんが我慢して使ってくれて、高円宮杯も優勝できた。高校1年のあの1年間はユースのなかでいちばん濃かったし、直輝くんの代から4,5人トップチームに上がったことで初めて僕もプロになりたいと具体的に思えたので、そこでだいぶ人生が変わったかなと思います。

プロになってからはうまくいかないことばかりでした。
最初高校3年生のときにトップチームに上がってホーム開幕戦でデビューできましたが、そこからはずっと出られなかった。秋ごろ怪我人がたくさん出て、右サイドバックが自分しかいなくなったので、そこから10試合ぐらい出たんですけど、よかったのはそこまで。次の年からは監督が代わって全然出られなくなり、自分自身の怪我も多くて腐っていた。夜更かしをして、食生活もめちゃくちゃで、日々ずっとイライラしていて、しっかりサッカーに向き合えていなかった。
やる気もなくなってしまい、このままだとサッカー人生が終わってしまうと思っていたときに、長崎が声をかけてくれました。当時レッズのコーチだった堀さんと天野(賢一)さんにも相談し、行かなければいけないと思った。ほかにもオファーはあったんですけど、練習が厳しくて誰も知らないところに行こうと思い、長崎に行きました。
最初の試合でペナルティエリア内でハンドをしてしまい、PKを与えて負けてしまったんですけど、そのあとも高木(琢也)さんは我慢強く使ってくれました。話に聞いていたとおり練習もかなり厳しくて、ものすごく走った。そうやって試合と練習を繰り返して、だんだん自信が付いてきたかなと思います。
長崎では深井(正樹)さんにもすごくお世話になりました。食生活のこととかいろんな面でもっときちんとしなければダメだと教えてもらい、それから意識も変わりました。

長崎からレッズに帰ってきて1年間プレーしましたが、試合にはあまり出られませんでした。その年のオフに湘南から興味を持ってもらっているという話を聞きました。
湘南には直輝くんや坪さん(坪井慶介)、また(遠藤)航とか同世代の選手もいたので、よく試合を観ていました。「行きたい」という話をして、ベルマーレにレンタルで来ることになりました。

そのときはこんなに長く湘南にいると思っていなかったし、1年で帰るだろうなと思っていた。でも1年間やってみて、10連敗も降格もしたけど、プロに入ってからいちばん自分が成長したと思えた年だったから、翌年J2だったけど、もう1年やってみたいと残ることを決めました。レッズも僕の気持ちを尊重してくれて毎年残っていたら、いつの間にやら(笑)。

MY ASPIRATION 2021

-濃い人生

湘南は紆余曲折がたくさんあるので、僕自身、いいことも悪いことも両方経験できています。ベルマーレに来てものすごく濃い人生を過ごしているなかで、いちばんうれしかったのはやっぱりルヴァンカップ優勝です。
いちばんしんどかったのは去年かな。ほんとうにいろんなことを経験させてもらっているので、ありがたいなと思っています。

去年は不甲斐ない結果で終わってしまったし、湘南はまだまだできるぞというところを今年は見せたい。周りの評価は低いかもしれないけど、自分たちでそれを覆したいと思います。
逆境のときこそ湘南のみんなのエネルギーが出てくると思うので、みんなでまとまって戦いたい。サポーターの皆さんと一緒に勝利のダンスができるかどうかは分からないけど、喜び合えるシーンが増えればと思います。
個人としては、今年もキャプテンをやるので去年の経験を活かしたいし、背負い過ぎず自分らしくやりたいなと思います。