馬入日記

2010.11.26

【馬入日記:11月26日】田村雄三選手、現役引退を発表。

101126-1田村雄三選手が今シーズンをもって現役を引退することとなりました。
今日の夕方、このニュースを発表しましたが、本当に多くのサポーターの皆さんからの声をいただきました。
信じられないという声、ショック、驚き、そして悲しみ…。サポーターの皆さんに愛されていることを改めて感じさせられた、田村選手へのエールでした。

引退の理由は、両ヒザのケガです。
ついこの間の清水戦ではスタメンで試合に出ていたのに…と思われるかもしれませんが、普通では考えられないほどの痛みを抱えながらプレーしていました。
気持ちの強い「田村雄三」だからプレーできていましたが、普通ならばもっともっと前に根を上げている痛みだったと言います。
「雄三が“痛い”と言うのだから、相当痛いのだろう」とスタッフも皆心配していました。
それまでは「痛い」と口にしたことすらなかったのだそうです。
「でも、初めて人に“痛い”と言ってしまった。そういう状況まできてしまったのだと思った」と田村選手。

考え抜いた末の決断。
まだ27歳。心中を察すると胸が痛くなります。
「引退を決意したのは、まず100%で練習ができないということ。プロとしてごまかしながらプレーすることは許されないと思った。それに、選手会長という立場でありながら、試合に出て休んで、出て休んで…ということを繰り返すことは、チームにとって、特に若い選手に対していい影響はないと思っていました。プロという、本当にごまかしのきかない舞台でそれはやってはいけないと思った」と田村選手。

いつも真剣で、どんなことにも真摯に取り組み、そしてまっすぐな田村選手。
「ずっと悩んでいた。夏くらいには今年で最後になると覚悟した」ということでしたが、その苦しみは外には見せず、チームメイトにも今日まで知らせることはありませんでした。

全力のプレースタイルは、いつも観る人の心を動かしました。
気迫のこもったプレー、身体を投げ出して相手の攻撃を止める迷いのない潔さこそ、田村選手のプレースタイル。

ヒザのケガは「そんな風に無理をしたから…」と思われるかもしれませんが、きっとそうではないのでしょう。
中途半端なプレーではなく、全力のプレーでなければ自分ではないと、本人が一番思っていたはずです。
全力疾走で駆け抜けた6年間に「まったく悔いはない」と断言していました。

2005年に中央大学から湘南ベルマーレに加入し6年間在籍しました。年を重ねるごとに存在感は大きくなり、2008年からは外池選手の後を継ぎ、選手会長を務めてきました。陰ひなたなく、チームのことを想い続けました。

しかし今、田村選手は感傷に浸ってなどいません。
キッパリと口にするのは「残りの2試合が何よりも重要」ということ。
そして、「チームが17位になることに全力を注ぐ」と。

あさって、28日(日)はホーム最終戦です。
セレッソ大阪を迎えるこの試合、心ひとつに、勝利に向けて戦う一戦です。
試合後に行われますホーム最終戦セレモニーでは、田村選手からサポーターの皆さんへのご挨拶も行います。

ベルマーレを心から愛した選手。
残り2戦、必ずや勝利して田村選手の花道としたいところです。