馬入日記

【馬入日記:7月9日】名古屋戦、魂の90分。山根選手インタビュー

190709リーグ戦5連敗と苦しい状況の中で行われた、7月7日の名古屋戦。

キックオフの笛からフルスロットルで走り、前からボールを追い、愚直に粘り強く“湘南らしさ”を貫きました。
開始5分、見事な連携から齊藤未月選手が今季初ゴールを決め先制。
名古屋にボールを持たれるシーンも多かったですが、秋元選手やDF陣を中心に身体を張りました。
1-0で凌ぎ続け、82分には金子大毅選手の素晴らしいミドルで追加点で2-0に。

終了のホイッスルが鳴った時には、全てを出し切りピッチに倒れこむ選手たちの姿が印象的でした。
「自分たちらしさとは何か」という原点に立ち返って戦った90分。
まさに、魂の勝利でした。

この試合で、幾度もピンチを救い、無失点勝利に貢献した山根選手に話を聞きました。

「ボールは全く持てなかったですけど、持たないことで自分たちの強みが出るんじゃないかというところもあった。相手が持っているところでどう仕掛けていくか。奪った瞬間に、入れ替わって加速できるので、名古屋戦は本当にそういう試合だったと思います」

試合後、選手たちが口々に話していましたが「湘南らしさ」を改めて考え体現した試合でした。

「もっと上にいくためには後ろから繋ぐことも大事なんじゃないかといったこともあったんですけど、どちらもバランスよくやるということが難しく、繋ぐことに多少偏ってしまってスピードのある攻撃ができないことが続いていたと思います。そこからもう一度立ち返ろうと臨んだ試合でした。名古屋はボールを持つチームなので、絶好の機会だったと思います」

天皇杯で悔しい敗戦を喫したあとの数日間、トレーニングやミーティングで全体の意思を統一して臨んだ試合でした。

「僕らには、相手がボールを持った時に相手陣地でプレッシャーを始めるということが一番いいんじゃないかと。今年、何試合か勝っている中でも一番湘南らしいゲームができたかなと思います」

立ち上がりから選手たちの気迫を感じ、また生き生きとプレーしていた試合でした。そして、大きかったのはやはり先制点が取れたこと。

「やっぱり先制点って大事だなと改めて感じました。自分たちのサッカーに立ち返って戦い始めて早い時間に得点になったので、これでいいんだって思えてまたテンションが上がった。すごく自信になりました」

さらに、名古屋の強力な攻撃陣に多くのシュートを打たれましたが、失点ゼロで試合を終えました。
後半、連続したシュートの最後に、山根選手がゴールの中に入って決定機のシュートをクリアするというシーンもありました。

「フレイレが一度クリアしてくれたんですけど、また跳ね返ってきて。ジョーにこぼれた時に絶対に打ってくるだろうと思ったし、陽太さん(秋元選手)も前に出ると思ったのでカバーに入りました。ああいう時はゴールの中に入る癖がついてますね。ピンチはありましたけど、ゼロで抑えられるという雰囲気がありました。ギリギリの中でやってましたけど、最後しっかり寄せられていたりしたので、やらせないという感じがありました。やっぱりそれは先制点が取れていたことも大きかったと思います。もし0-0のまま押し込まれていたら、前に前にという気持ちがいきすぎて、隙ができてしまうかなと思います」

複数得点、そしてクリーンシートは自信をより強いものにします。

「名古屋戦は良い時のうちでした。シュートを打たれて陽太さんが怒って、それでも入ってなくて。また僕たちは身体を張るっていう、そういうサイクルができていたと思います。そこは本当によかったなと思います」

山根選手自身も、大きな責任を背負っていたのだということが、試合後のホイッスルの後の姿で改めて感じられました。

「ここ最近、試合をやっていて手応えがまったくなかった。前からプレッシャーにいってるのにどうしてハマらないんだろうって思いながらやっていて、そうすると結果もついてこなくて…。試合が終わった瞬間は、嬉しいよりホッとしました」

珍しく、涙が溢れてきました。

「初めてかもしれないです。泣きそうになるけど泣いたことはなかった。汗がいっぱい出てるからもう泣く水分ないのかなって思ってたけど(笑)、名古屋戦は溢れてきました。みんな、ひとつ重荷がとれたような感じがあると思います。でも、みんな分かっていることですけど、次が大事なので」

山根選手が大事と語る「次」はホームで行われる神戸戦です。
言わずもがな、神戸も強烈な攻撃陣を擁しています。

「もちろん強烈ですけど、名古屋も同じくらい、もしくは崩す能力といったところはそれ以上に強烈だったと思います。名古屋戦でやったベースをしっかり持って戦いたい。でも、毎試合ああいう試合をするのもなかなか難しいと思うので、もう少し自分たちの時間を作るとか、回復する時間を作るということはやっていきたい。次はホームでできるので、名古屋戦よりは戦いやすくなると思います」

名古屋戦後、スタンドに見えたサポーターの皆さんの笑顔は最高でした。
また今週末、共に戦いましょう!
7月14日(日)神戸戦、スタジアムでお待ちしています!

※神戸戦情報はこちら
http://www.bellmare.co.jp/hg20190714