監督・選手コメント

YBCルヴァンカップ GS第1節 湘南vs鳥栖 試合後監督・選手コメント

監督コメント

曺監督 総括
曺監督

お疲れ様でした。
初めてのルヴァンカップとなる試合でしたが、今日は9名、今シーズン初めて先発のピッチに立ちました。いつも全員で戦うという話をしてるんですけど、今日出てるメンバーも、この前のリーグ戦に出てたメンバーも、残念ながらこの3試合に絡めなかったメンバーも、ピッチの中で自分たちが自立して、悪いときは悪いなりのプレーをし、逆に自分たちの得意な形のときは仕留める、というようなところがだいぶ選手全員に、全員というのは言いすぎですけれど、大部分に浸透してきたなという感じがしています。今日は、最後押し込まれたときも選手の集中力が切れていなかったので、安心して見ていられるような試合になったかなと思います。
今年は「ALIVE」というスローガンを作って、ボールがピッチにあるとき、外に出たとき、相手がボールを持ってるとき、自分たちがボールを持つとき、すべての面で主導権を握っていこうとやっています。自分たちの力が出しづらいときでも、右手にナイフを持って、右手のナイフが使えなかったら左手のナイフで相手を仕留めに行くというようなイメージで開幕前のキャンプからずっと言ってきています。後半の最後の方は相手がやりたいことをもう少し前から蓋ができれば良かったというように、いろいろ課題はありますけども、非常に戦術理解度も高いですし、ちょっと大人になってきたな、というところは監督としてはすごく頼もしく見えるなとも思っています。
まだルヴァンも1試合で、開幕してから2試合しか消化していなくて、次は中3日ですぐ名古屋さんと試合です。そこに向けてエネルギーをもう1回作って、ホームの名古屋戦では絶対に勝ちたいと思います。

曺監督 質疑応答

- 今季初先発の高山薫選手の今日のプレーへの評価と今後への期待は?

我々のキャプテンとして今年で3年目になるんですけれど、去年大きな怪我をして、その後本当に危機感を持ちながら復帰したのですが、復帰のタイミングがもうJ2の優勝が決まったぐらいの時で、心理的にも乗り切れないところはあったと思います。ただ今日のゲームは本当に溌剌としてやってくれたと思いますし、(岡本)拓也とかミカ(ミキッチ)とか(藤田)征也とか、右にもいい選手はたくさんいる中でそれぞれの個性があって、そういう意味では薫の個性が今日はたくさん出ていたと思います。面白いものでそういう時には1対1は入らないけどああやって打ったシュートが相手の足に当たって入るというような、サッカーって面白いなと改めて思いました。非常に今日は、らしく頑張ってくれたなと思います。

- 新井光選手のプレーはどう感じているか?

高校を出てすぐの試合で、まあまだ3月なので高校3年生なのですけれど、彼の1番良いところは強気だというところだと思っています。寡黙で大人しいんですけれど、1回ミスしても次に2回、3回と前につっかける気持ちでやりますし、普通はああいう前半の入り方したらそのままへこんでいくと思います。強気にやるだろうと予想をしてたので、最後足がつって替えましたけれど、足がつらなかったら最後までやれていたんじゃないかなとい思うぐらい、そういう意識やメンタリティーは非常に良いものを持っています。それが彼のスピードとか技術の高さをより活かしていくと思うし、何よりたぶんピッチの中で(梅崎)司とか(菊地)俊介とか、そういう経験のある選手の背中を見てそれを学ぶことができると思うので、今日の(齊藤)未月とのダブルボランチは本当に素晴らしかったと思います。

- 前半、新井選手を個人的に呼んで何か指示をしていたと思うが?

ちょっと形を変えました。光がの相手のプレッシャーにちょっと戸惑っている感じがあったので未月の前に光を出して、1回ドリブルを気持ち良くできたら落ち着くだろうなと思って。1回それができた後はだいぶ落ち着いてやってましたけれど、去年の特別指定選手として来た時と比べると1年間で相当成長したなと思います。

- 新井光選手を起用した決め手は?

本人にボランチでいくからどうだと聞いたら「いやボランチより前の方が良いです」と言ってたんですけど(笑)、さっきも言いましたけれど、たぶん彼は小さい頃からそういうものを自分の中で、「絶対俺は上に行ってやる」という気持ちに嘘くさくなく正直に向き合ってきた選手だなと思っています。福島の最初の試合に使った時も堂々としていましたし、その堂々とした姿はなかなか教えて作れるものではないので、ご両親の教えと今まで指導した指導者の方のおかげだと思います。僕は選手の芽ををたくさん潰してきたと自分で思っているので、僕みたいな指導者に小学生の時に出会ってたら潰されてたかもしれないんで、いま反省してます(苦笑)。でも本当にそういうところが1番良いと思います。

マッシモ フィッカデンティ監督 総括

まず何を言ったらいいかなという気持ちですが、試合開始直後に自分たちでミスをしてこういう試合展開を作ってしまったという流れから始まってしまったのかなと感じています。
湘南のように、しっかり走る部分においてどの試合でも確実にやりきるチームを相手に、こちらからそういう難しい試合展開に持ち込んでしまうというのは絶対にやってはいけないことだと思いますし、特に湘南相手にリードを奪われている状態というのは、難しい展開になる中で、早い時間帯からそうなってしまった。そのあとは逆にこちらもいい形は作れたがモノにできなかったところはもちろんダメで。チャンスをたくさん作れたという、悪い流れからから取り戻したことは良かったが、ああいう入り方をしているようだとどの試合も苦しくなってしまう。
同点にもできなかったわけですし、負けたので良かったという言い方はできませんけど、部分的に良かったのはああいう入りをした中で試合中に改善し修正できたところ。そこはポジティブなところかなと思います。
テクニック的にすごく高いクオリティの試合になるということは予想していませんでしたし、そういう中でフィジカル的な部分でしっかりと走り負けない気持ち、気持ちでは負けない、アグレッシブさでは負けないというところをやらないといけないんだとこの試合に向けて何日か前から準備してきましたけど、入りの部分だけしっかりとやれなかったというところが今日は問題だったかなと、それが結果にそのまま出たと思います。

マッシモ フィッカデンティ監督 質疑応答

- ハーフタイムにどういった修正の指示を送ったか?

私がFC東京にいた時からベルマーレとは対戦していて、どういうチームかというイメージは持っていた中で、前半からベルマーレはイメージ通りのサッカーをしっかりとやってきた印象がありました。逆にそれは先ほども少し言いましたけど「こういう試合が今日待っているぞ」というのは言い続けながら練習から準備してきたので、そこの部分に少し触れながら、後半どう戦うかという準備を改めてしたというよりは、そういうアグレッシブなチームに対してこちらが押し負けてはいけない、そういう部分を確認しました。そういう気持ちでぶつかってくるチームに対して足技だけだったり、そういう軽いプレーで簡単にかわせるほどサッカーは甘くないと。まずそこをしっかりやりあった上で、あとは自分たちが持っているクオリティを更に乗せていくんだと。実際そういう部分で後半良いプレーが前半よりも増えたと思います。ただリーグ戦もそうですしルヴァンカップもそうですが、去年以上にどのチームに対しても最高の準備をして、さらにその日に良い入りをしていかないと、どの試合も相手はプレゼントしてくれないぞと。そういうことは試合の後にも選手に伝えました。
イタリアの独特の言い方ですが「今年は固いパンを食べる年だ」という言い方をしたんですけど、苦しい苦しい毎日を過ごしながら、のんびり美味しいものを味わっている時間はないぞという意味で、そういう厳しい1年であるということは選手たちにも言い続けています。それは今日改めて言ったわけではないのですけれども、3試合終わってやっと実感できたんじゃないかと。ここから先はもうできるかできないかだというところは選手たちに伝えました。

- 喪章をつけてのプレーとなったが、急逝したアストーリ選手への想いを。

イタリアからも彼についてのインタビュー依頼がありましたが、ここ何年と彼と一緒にいて会っていたわけではなく、そちらも答えるのは控えたので細かくコメントは残せないのですが、ただ本当にショックなことで、サッカー界でもそれ以外の場所でもすごく悲しい、ショックなことだと思います。ただ私もイバルボも彼とキャリアの中で一緒に過ごした時期がありましたので、彼の家族の方に向けて、世界中のサッカーに関わる方たちが彼らのことを考えて、一緒に悲しんで頑張ってくれというメッセージを送るべきだと思ったので、サガン鳥栖とルヴァンカップを主催されている方々が喪章をつけることを許可してくださったことに感謝をしたいです。選手としてというよりも人間として私は一緒に過ごしてきたので、そういう形でメッセージを送りました。

選手コメント

GK 21富居 大樹
富居 大樹

選手全員が体を張ってやるべきことをやれた試合だと思います。平日にも関わらずサポーターの方が多く駆けつけてくれたので、1-0で勝利を届けられたのはよかったです。守備の面ではシュート打たれる前に防ぐという気持ちを自分含めてもっと高めて行かないといけないと思いますし、たくさん課題が出ました。試合の流れをもっと読まないといけないと感じましたし、最後のシュートを打たれた場面も自分のキックのミスからだったので、試合の終わらせ方だったり、細かいところをもっと突き詰めてやっていかないとJ1では難しいと感じました。まだ始まったばかりですけど、リーグ戦もルヴァンも連戦で戦っていく中で、リーグ戦での出場も目指しているので、また明日からGK陣と切磋琢磨して、誰が出ても良いように競い合っていきたいと思います。

MF 16齊藤 未月
齊藤 未月

最初の2試合とは違うメンバーで勝てたことはチームとしてよかったと思いますし、誰が出ても次の試合でまた戦えると思います。そういう意味でまた明日らから競争していかないと試合のメンバーは勝ち取れないと思うので、やっていきたいです。(ボランチでの出場については)今季はあまりポジションに対するこだわりはなくて、プレシーズンから前でプレーしている時もタイミングよく下がって受けてまた前に出ていくというようなプレーが自分の中で良さになっているなと感じていましたし、逆に今日はボランチで出て良い感触も掴めました。両方できるのは良いことですし、ボールを奪ってはたいて前に出ていくというのは自分の良さで、今日もそういうプレーは少しは出せたの思うので、練習からまたそういうプレーを出してリーグ戦や次のルヴァンにもつなげていければと思います。

MF 32新井 光
新井 光

チームとしては前半の悪い時間帯を粘り強く守って、そこからチームとしてリズムが出てきたと思います。個人的にも前半は緊張があって硬い入りになってしい全然ダメだったんですが、途中から徐々に慣れてきて自分のプレーが出せたので、次の試合では自分の特徴を最初から出して、もっとチームに貢献できるように頑張りたいです。初めての公式戦の舞台に立って緊張はありましたが、チームのみんなも声をかけてくれたので、いつも通りのプレーが出せたと思います。ただ今日の出来に関しては自分としては全然満足していませんし、全然ダメだったと思っているので、次の試合では今日以上のプレーはもちろんですし、もっともっと得点に絡むプレーを意識してやっていきたいです。

DF 20坂 圭祐
坂 圭祐

自分のところでミスがあってピンチになってしまったところもあったんですが、みんなが助けてくれて結果的にゼロに抑えられたのはよかったと思います。大人数のサポーターの方の前でプレーすることにあまり慣れていなかったんですが、本当にすごく力になりましたし、改めて頑張ろうという思いにさせてもらえました。まだまだこれからの部分も多いですが、慣れてきたらもっと自分の良さも出していけると思いますし、もっともっと良いサッカーができると思うので、みんなと連携してやっていきたいです。ルヴァンカップだけじゃなくてリーグ戦のメンバーにも関わっていけるようまた頑張っていきたいです。

MF 7梅崎 司
梅崎 司

自分たちのスタイル、やるべきことを一人ひとりが意識しながらしっかりハードワークして戦うことができたと思います。その結果1-0という勝利に結びついたと思います。すごく前半からみんな気合いが入っていて全員がチームのために戦っているのを感じていましたし、1-0でリードしている展開で僕が入りましたが、その流れを断ち切るわけにはいかなかったので、しっかり僕もハードワークして、いま僕ができる最大限のことをしっかりチームのためにやっていこうと思って入りました。復帰してまだまもないですけれど、その割にはキレのある動きはできたと思いますけれど、やっぱりもっとゴールに絡んでいくことが自分の仕事だと思いますし、もっとそこを突き詰めていくことがこれから大事だと思います。開幕してリーグ2試合、ルヴァンカップの今日1試合を2勝1分けという良いスタートを切れているので、これから連戦ですし厳しい戦いが待っていますが、自分たちが信じた道をみんなと一緒に寄り添って力を合わせて、同じ方向を向いて進んでいきたいと思います。