監督・選手コメント

J2リーグ第37節 名古屋vs湘南 試合後監督・選手コメント

監督コメント

曺監督 総括
曺監督

お疲れ様でした。
これだけたくさんの記者の方がいらっしゃるということは、我々が勝って、対象チームが敗れると今日昇格が決まるということがあって集まっていらっしゃるんだと思います。去年、一昨年と、我々がJ2で戦っている年も、そういうものはそう簡単に来ないと思っていましたし、今日勝っても決まらないなというふうに思っていたなかで、名古屋さんに対して勝つために何をしなければならないかということをトレーニングしてきました。今日の名古屋さんの得点の取り方というは今までの名古屋さんの取り方と少し違っていたかもしれませんが、それも含めて相手の攻撃のパワーがいつも以上にパワフルだったということもありますけれど、うちとしては少しイージーな失点をしてしまって、もったいなかったなという気はしています。ただ昨日川崎フロンターレさんがベガルタ仙台さんに3点取って逆転したように、90分プラスアディショナルタイム、最後までわからないという話はしていましたし、1点取られても怯まず2点返してくれた選手の意気込みを評価してあげても良いと思っています。もちろん、もう一度逆転されて何を言ってるんだと思われる方もいるかもしれませんが、ただ決して下を向くだけの内容ではなかったと思いますし、素直に名古屋さんの勝ちたいという気持ちがシンプルに我々を上回ったという感じがします。
名古屋さんは八宏さん(風間八宏監督)が本当に、シーズン当初から自分たちの信じる道を突き進んで、勝っても負けてもそれを磨いていらして、そのサッカーに対して我々がどのように挑んでいくかという点では、相手に奪われていた面もありますけれど、概ね我々のやりたいことをやれた時間もありましたし、欲を言えば2-2とか同点で推移して、残り10分に挑めば、もっともっとスリリングな展開になったかなと思います。あそこでやっぱり同点とか逆転に近いような匂いが出るプレーをもっともっと増やしていかないといけないなと思います。
後期これで2戦目の敗戦となりますが、シーズン通して6回の敗戦から学んでいかないといけないと思っていますし、次はホームに帰って2試合連続でホームでできるので、この悔しい敗戦を平塚に帰って晴らしたいです。僕自身は悔しい気持ちはありますが、下を向いて「地面に何が落ちているんだろう」というふけって、10時間くらい経った後に切り替えるというような感じではないです。シンプルにエキサイティングで良いゲームになったんじゃないかなというふうにも感じています。

曺監督 質疑応答

- 後半少し勢いが落ちたように感じたがどうか?

始まってすぐの失点で相手に力を与えてしまったなというところがあったと思います。それは注意していたものではあったんですが、そこで失点してしまったことで選手も気持ちが下に向いてしまったなという感じはありました。名古屋さんを相手にするときは、ある時間帯はこちらのリズム、ある時間帯は相手のリズムとなる試合が多いので、そういう意味ではあの時間帯は名古屋さんの時間帯でしたけれど、後半が前半に比べて悪かったというような印象はなかったです。実際にシステムを変えてやったときは我々にもチャンスを作れそうな場面もありましたし、ただ取られ方が少し、前に行こうとした時にフリーキックなどで決められてしまったので難しい展開になってしまったかなと思います。前半と同じように戦おうとはしていましたが、失点が少し足かせになってしまったかなと思いますが、そんなに悪くはなかったと思っています。

風間監督 総括

勝つということは重要なことですけれども、それ以上に選手が内容を突き詰めて綺麗に点も取ってくれました。ですがそのなかにもまだまだ反省材料はありますし、自分たちのなかでリズムを崩してしまう、自分たちがボールを止めることで相手の勢いを引き出してしまったり、まだまだフィニッシュのところで1番確実に成功する確率の高い選択肢を選ぶというところではまだまだ若い選手にも足りない部分があったと思います。ただとにかく一歩一歩成長しているという姿は見せられたんじゃないかと思います。

風間監督 質疑応答

- 逆転勝利を収めた選手たちの精神的な強さは感じたか?

これは両方(精神と戦術)だと思います。自分たちの武器や方法論がなければそれは(逆転)は望めないことです。ですがその武器を自分たちで持っていれば十分に望める。ハーフタイムに自分たちがテンポを落としてしまったことで流れを変えてしまったことについて話をして、この前の試合でもそうでしたけれど相手に体を触らせないテンポでプレーすることが自分たちの武器なので、それをしっかりやって、相手の矢印の逆を常に取るという前半の前半にできていたことをしっかりやろうということを話しました。あとはペナルティエリア内にどうやって入っていくかということも選手の中でわかっていることを確認しました。それによって選手たちはしっかり逆転できるという確信を持ってロッカーを出ていきましたし、それは気持ち、技術が一体だと思うので、そういう部分は少しずつ上がってきているなというふうに思います。

- シモビッチ選手投入の意図は?

彼はずっと練習でもすごく良かったです。今日の場合は前線でボールを受ける回数が少し足りなくなってきていたので、ロビン(シモビッチ)を入れて、前半を0トップのような形でやっていたシャビ(ガブリエル シャビエル)を後半はロビンのところにつけてそこでリズムを作っていくということを考えていましたので、そういう点では(佐藤)寿人もロビンもすごく良くやってくれたと思います。

- チームとして前線までボールを運んでいけるようになったと思うがどう評価しているか?

もちろんシャビエル選手は武器になってくれているとは思いますが、ベースはチームのなかでできてきた。そのなかで彼もほとんど無駄にボールを持たなくて済む、それから周りの選手も彼のアイディアによって良いプレーが引き出されています。彼だけにマークがつけられてもいろんな選手がボールを受けられるようになりましたので、そのベースのなかにシャビエルが入ってきてすごく合ってきたと思っています。ですから他の選手も同じようにすごくリズムを自分たちのなかで作れるようになってきたと思っています。ただ何回も言いますがまだまだなところも多いので、少しずつやっていきたいと思います。

選手コメント

MF 2菊地 俊介
菊地 俊介

立ち上がり先に点を取られてしまったんですがそこから自分たちの良さを出して逆転できたところまでは良かったと思います。ただ後半少し押され気味になってそこで踏ん張れなかったので、後半に少し課題が出たかなと思います。後半はシモビッチ選手が入ってそこでボールが収まるようになって、それによって少しうちのディフェンスラインが下がってしまったので、それで相手に多くチャンスが作られてしまったと感じています。(自身は2得点だが)チャンスで得点できたのはすごく良かったですけど、チームが勝てなかったことが1番残念です。

GK 1秋元 陽太
秋元 陽太

立ち上がり、入りが大事だと話していたのですが自分たちのミスから失点してしまって、その後前半のうちに逆転できましたが後半の入りで失点してしまったので、本当に反省の多い試合だったと思います。(後半は)前線でタメが作れずに両サイドが前に出ていけなかったということもありますし、後ろはしっかりつなぐ意識はあったんですが、前線とうまく合わせてプレーできなかったということはしっかり反省しないといけないです。ピッチコンディションは名古屋さんも同じなので、そこで出るクオリティの差が出たということはうちの技術的な部分だと思いますし、そこは突き詰めてやっていかないといけないと思います。この敗戦を引きずることなく、次からはホーム2連戦なので、しっかり勝ってチーム力を上げていきたいと思います。

MF 8山田 直輝
山田 直輝

僕のプレーから最初の早い時間帯に失点をしてしまったので、すごく申し訳ないというか、今日の敗戦は自分がすごく反省しないといけないと思っています。立ち上がりの時間が大事だと話をしていたなかで、自分がそういったプレーをしてしまったので、反省しています。後半は少しボールを奪った後に縦に入ったボールをバックパスで下げてしまうプレーが前半より目立ったので、ゴール前に入っていく回数が少なくなってしまったと思います。もっと奪った後に前に前に出て行って相手に脅威を与える、相手の陣地でプレーすることが必要だったと思います。今日の試合を通して、自分たちももっともっと高いレベルで試合をしなければいけないと思いましたし、相手に合わせるんじゃなく、自分たちのプレーひとつひとつにこだわって地道にやっていきたいです。

DF 29杉岡 大暉
杉岡 大暉

昇格がかかってると周りには言われていましたけど、それは関係なく普通の1試合として名古屋さん相手にしっかり勝つことだけを考えて試合に入りました。(立ち上がりの決定機は)スリッピーだったのでGKは絶対に弾くと思っていたのでポジションを取ったところまでは良かったんですが。あそこで決め切っていればその後の失点もなかったでしょうし、そういう意味では大きな意味を持つプレーになってしまったかなと思います。守備の課題というより、最後の時間帯もボールを結構持てていたなかでチャンスを作れそうで作れなかったので、失点しないということよりあそこからもう一度逆転する力がまだ必要かなと思いました。次はまたホームに帰ってできますし、今年は連敗せずに来れているので、しっかり反省して次の試合では勝ちきれるようにしたいです。

MF 5秋野 央樹
秋野 央樹

お互いの良さが出たゲームだったとは思いますが、そのなかで最後勝ちきれなかったというのは自分たちの力不足だと思うので、そこは素直に結果を受け止めたいと思います。前線から奪いに行ってボールを取れる時ばかりではないですけど、2点目のように取れればチャンスになるとわかっていたので、自分たちの良さが出た場面だったと思います。その勢いのままいければ良かったですけど、後半は入りがあまりうまくいかなくて立て続けに失点してしまったので、ああいうところは課題かなと思っています。J2ではシモビッチ選手ほどの大きくてうまい選手はいないので、そこに対応する難しさはあったと思いますけど、上のカテゴリーになればああいう選手はたくさんいると思いますし、もっとうまい選手もいると思うので、これを良い経験にしていきたいです。負けても収穫のある試合だったと思いますし、これで何かが終わったわけでなくまだ試合は続いていくので、残り5試合に向けてできることを続けていきたいです。

FW 10ドラガン ムルジャ
ドラガン ムルジャ

前半に関しては非常に良いゲームをしたと思いますし、相手に対して高い位置からプレッシャーをかけることができ攻守連動してプレーすることができていたと思います。はじめに先制されましたがその後2点取って逆転できたことは評価しても良いと思っています。後半は無意識のうちの自分たちはラインを低くしてしまったかもしれません。そこで開始早々で2点目、3点目を連続して決められてしまったので、そこから立て直すことができなかったので、反省点だと思います。個人的にはとにかくチームの一員として戦うことが大事だと思っていましたし、今までやってきたことをピッチに出そうと思っていました。そのなかでゴールも取れればと考えていました。良いシチュエーションからシュートも打てましたがGKに止められてしまったのでああいうところを決めていけるようにしたいです。