ボイス

2017.10.15

【ボイス:2017年10月14日】山根視来選手

ディフェンダーとしての自覚と自信を積み重ね、
チームに貢献して昇格を全力で喜びたい

常に横一線に並ぶメンバー争いを試合ごとに繰り返すなか、
公式戦の舞台に上がる機会をなかなか得られないままシーズンを終える選手がいる。
そんな選手が悔しさを糧に
次のシーズンに出場機会を掴んで公式戦のピッチに立つ姿は、
誰に対しても勇気と希望を与える。
今季、開幕戦でスターティングイレブンに名を連ねた山根視来選手は、
ルーキーイヤーの昨年を怪我で出遅れ、
ままならない思いを抱えてシーズンを過ごした選手の1人。
糧となった経験と、その悔しさを晴らすために胸に期す思いを明かす。

反撃の狼煙を上げた得点が縁
天皇杯の対戦が加入のきっかけに
 毎年、夏を過ぎた頃から少しずつ発表され始める翌シーズンから加わる新卒選手たちの情報。こうした新加入の選手は、既存の選手やアカデミーから昇格してくる選手同様、未来のベルマーレを担う大切な存在だ。しかし、彼らがどんなプレーをするのか、どんな特徴があるのか、気になることはたくさんあっても、そのプレーを目の前で観るには、基本的には次のシーズンを待つしかない。
 ところが、2015年12月に発表されたある新加入選手については、すでに多くの人がプレーを観たことがあり、それが期待を高める理由となった。その選手こそ、発表の3ヶ月前にホームで戦った天皇杯2回戦、対戦相手の桐蔭横浜大学に在籍していた山根視来選手。山根選手は、この対戦が縁で加入に至った。

「天皇杯で対戦して、その日に練習参加してくれと言われて、という感じです。他のクラブの練習にも参加していたんですけど、湘南は(2014年に)J2で優勝して、J1で戦っていたときだったので、やっぱりすごく嬉しかったです」

 アマチュアのチームも参加する天皇杯は、負けたら終わりのノックアウト方式で勝ち上がるカップ戦。プロとの対戦に高いモチベーションで臨む大学生はいつも戦いづらい相手だ。この試合も怖いもの知らずの積極さで仕掛けてきた攻撃が記憶に残る。
 試合自体は、プロの意地を見せたベルマーレが先制し、前半で2点のリードを奪う展開に。そんななか、結果的に一歩及ばず敗戦となったが、大学生らしいハツラツとした攻撃を仕掛けた桐蔭横浜大学で反撃の狼煙を上げる1点を奪ったのが山根選手だった。左サイドハーフを担い、果敢にサイドを駆け上がる姿が印象的だった。

「大学生にとってJ1のチームと公式戦でやる機会なんて本当にないですし、その天皇杯もポジション争いもあって出られるかわからない。そういうところでモチベーションはめっちゃ高かったです。気合いが入っていたから、楽しかったですね、あの試合は。公式戦は練習試合と全然違ったので自信にもなった。でも、最後に2点取って4対3という形になりましたけど、力の差は感じました」

 その戦いぶりが練習参加のチャンスを引き寄せた。実は、いくつかのチームの練習にすでに参加していたが、テレビなどで観る機会の多かったベルマーレのサッカーには、もともと相性の良さを感じていたこともあって喜びはひとしおだった。

「縦に速いとか、前に行くというのは大学のときの自分のプレースタイルと合うと思っていたし、湘南のサッカーは見ていてやっぱり楽しかったです」

 印象の良さは、実際に対戦して、さらに高まった。

「どのチームも得点を取ればうれしいと思うんですけど、湘南はああいうサッカーをしているからか、チームで取った1点をみんなですごく喜んでいた。いいチームだなと思いました。練習に参加しても活気があって、サボる選手がいない。みんなが同じ練習をするというか、ベテランになると疲労やケアの問題もあると思うんですけど、湘南は最年長のツボさん(坪井)も全部一緒にやっていて、すごいと思った。J1だから試合に出られるかどうかはわからないけど、ここで練習をしたら絶対走れるようになるし、自分の身になると思いました」

 たった一度の対戦が結んだ縁。しかし、その後を拓いたのは山根選手の努力だった。

>最終ラインから攻撃を牽引 ボールを運ぶドリブルが武器