監督・選手コメント

J1リーグ1stステージ第12節 福岡vs湘南 試合後監督・選手コメント

【監督コメント】
●曺監督 総括
お疲れ様でした。
5月のこの時期にしてはすごく暑い気候の中で、やっている選手も観ている方々もすごく過酷な条件での試合になったと思います。
正直0-1で負けたという結果は悔しいですけれど、選手がみなタフに自分たちのやるべきことに対してトライしてくれた結果だと思いますし、この責任は全部俺にあるなと思っています。
今日やった選手が、シュートを外したとか、トラップをミスしたとか、クロスがもうちょっととか、そういったことが幾つかあると思いますが、全くそれを責める気には自分はなれないですし、僕が彼らに提示するものをもっと磨いて、アビスパさんのようなタフな相手に対して勝っていくということを2ndステージやるときにまたしっかりしたチームを作らないといけないという思いだけです。
今日負けて順位は下がって、そういうところだけを見るとネガティブなことばかり出てきますけど、僕自身はこれから先夏、秋と通じて、今年Jリーグはシーズンがちょっと早めに終わりますけれど、最後には今の湘南より強いチームを作って「湘南強くなったな」と、サポーターの皆さんに思ってもらえるような、そういうチームにしたいの一心しかないんで、そこはブレないでやっていきたいと思います。
福岡さんはロングボールが多くて、我々のチームでも昇格に本当に貢献してくれたウェリントンとか、カメ(亀川諒史選手)も五輪代表で頑張ってくれてますし、そういった選手とのセカンドボールの戦いになるなと思っていました。
前半からしっかり自分たちのボールになった時に、自分たちはあまりロングボールを蹴るんではなくて、間、間で動かしてクロスだったり最後のところでトライをして、何回かFKやCKでいい形でいけた部分もあったんですけど、そこが一歩及ばなかったかなと思います。
1点取られたことよりも、あの時間に1点、2点取れていたら状況は変わっていたと思います。
それも含めてまだまだ顔を洗って「あなたたちは伸びられる訳だからもっともっと自分たちの力で這い上がって来い」と神様から言われていると思います。
無理してポジティブになっている訳ではないですが、非常にポジティブに、選手たちを鼓舞するだけじゃなくて、こういう事を前向きに捉えられるかどうかが選手や我々の価値につながっていくと思うから、そこは選手にもそういう話をしましたし、これから湘南が1シーズン戦う上でブレずにやっていきたいなと思います。
井原監督は1つ年齢が僕の上なんですけれど、柏のコーチ時代に練習試合もたくさんやってもらいましたし、今日は試合終わった後に談笑しましたけど、良いチーム作られてるなという印象はありました。
こういう素晴らしいレベルファイブスタジアムの、福岡のお客さんと選手が一体となった雰囲気に改めて感銘を受けました。福岡さんには改めておめでとうございますと言いたいですし、そのおめでとうございますを僕たち自分たちの成長のパワーとして次の試合に向かっていきたいです。

●曺監督 質疑応答
–組織としてうまく機能していた状況で、選手交代がしにくい展開だったか?

ヨシ(藤田祥史)も含めてなるべく先発の選手がやることを長い時間やらせたいなと思っていて、そういう展開になったことは間違いなかったと思います。
失点する前に2人代えて、失点してから優太(神谷)を入れましたが、動きづらいというよりは展開的に別に動く必要がなかったかなと自分では思っていたんで、足が止まった選手は代えましたけど、それについてはもう1回同じ状況になっても同じことをするかなと思います。
みなさんに一つだけ言えるとしたら、神谷は非常に良かったです。
これからアンダーの代表に入っていきますけども、イエローをもらったことも含めてこの環境の中でもボール触る機会というのは非常に多かったですし、存在感もありました。
彼を甘やかして次のステップに送り出せないんであれば、自分とか指導者として今日のプレーを見て本当に責任は重いなと感じましたし、彼のような若い選手と、うちのチームにいる経験のある選手が融合してまた湘南スタイルを厚みのあるものにしてもらいたいなと思いました。

●井原監督 総括
今日も大勢のサポーターが駆けつけてくれて、我々はまだホームゲームで勝ち星がなかったので、そのサポーターに勝点3をプレゼントできたのは本当に良かったと思いますし、今日の勝利はサポーターの皆さんのおかげだと思っています。
湘南さんは我々よりも順位がひとつ上のチームで、前節仙台さんともそういう立場で対戦をして、勝利することができずに少し不甲斐ない試合をしてしまった、その借りを返そうということで今日の試合に臨みました。
本当に90分間選手たちは勝利のためにハードワークしてくれたと思いますし、湘南さんも切り替えが早くよく走るチームですがそれに負けないようにしようということと、あとは今日何人かメンバーを入れ替えながらも出てくれた選手、またベンチメンバーも含めて一体感を持って戦えた結果が勝利につながったのかなと思っています。
厳しい試合でしたけれどこういう1-0で勝つというゲームを続けていくこと、勝つためにはこれだけやらないといけないということは選手たちも身をもって経験してくれたのかなと思います。
次、まだまだカップ戦挟んでリーグ戦も続きますし、そういう中で、これからがまた大事ですんで、良い準備をして一戦一戦、少しでも勝点を増やしていけるように頑張っていきたいと思います。

●井原監督 質疑応答
–邦本選手のトップ下での起用、田村選手のボランチでの起用の狙いは?

邦本は練習でも非常に好調でしたし、Jリーグの出場経験も開幕戦も含めてあります。
その中で彼を前線、トップ下のところでためを作れる個人技に長けている、アクセントをつけられる選手なので、その意図でトップ下で使いました。
期待に応えて、期待以上のプレーをしてくれたんじゃないかというふうに思います。
また田村はもともとボランチの選手でしたので、ボランチのところでの守備の強化と言いますか、そこのストロングを中盤で出してもらいたい、高さももちろんありますし、そういう期待と、しっかりボールも配れる選手なので、その意図で今日ボランチで使いました。
またスピードある相手の3トップがいましたので、ヒョヌンをセンターバックに戻して、という使い方をしました。

【選手コメント】
●高山薫
いい形で前にボールを運べたと思うし、決定機はそんなにたくさんなかったかもしれないけれど良い攻撃ができた中で、こういう試合で点が取れないとああいう失点を食らってしまうし、守備陣があれだけ頑張ってくれたからやっぱりゴールをしっかり取ることが必要だなとFWとして改めて思います。
相手の攻撃はウェリントン選手に蹴って入れてくるというのはある程度分かっていたけど、うちの攻撃については相手がどうかというのは意識しないで、前に早くというのがいつも通り、良い時の湘南を出そうとしていたんですが、結果的にまだまだ足りなかったかなと思います。
しっかり反省するところは反省して、落ち込んでもしょうがないので、しっかり次のナビスコでの勝ちにつなげて、その次のリーグも勝てるように練習をして、頑張りたいと思います。

●パウリーニョ
今日は負け試合ではなかったと感じています。我々のスタイルで戦って、特に前半は良かったと思います。
ただやっぱりサッカーとはそういうもので、いくら良いサッカーをしても点を入れないといけない。
良いサッカーをしながら得点機をものにする、そういうところが勝利につながると思います。
精度というより自分も含めてもう少し冷静さが必要で、ミドルシュートを打つこともありましたけど、そういうシュートを打つ時の余裕、そういうものが足りなかったかなと感じます。
チーム全体に良いシュートを打てる選手がいるので、そこにそういう余裕があればもう少し得点が伸びると思います。
セットプレーは監督の豊富なアイデアを選手が試合で出していますが、あともう少しというところで得点につながると思うんですが、今回はうまくいかなかった感じです。

●島村毅
順位も近いこともあって絶対に負けられない相手でしたし、暑さもあってきつさもある試合でしたけど、FC東京戦に比べて攻撃面ですごくアグレッシブに行けていたと思うし、先に1点取っていれば違った展開になっていたと思います。
そうは言っても守備陣がゼロに抑えれば勝点はついてくるわけで、そこができなかったのが本当に悔しいですし、申し訳ないという思いがあります。
相手が基本的に長いボールをウェリントン選手に入れてくることはわかっていたので、そこはうまくチャレンジ&カバーだったり、裏へのボールもみんな意識高くカバーできていたと思うんですけど、失点の場面はもうちょっとみんなで注意しなければいけない所でしたし、最後の所で体を張って守らなければいけない部分だったので、悔しいです。
最下位になると思いますが、上を見るしかないですし、勝点差もそんなに開いていないから、また一つ勝てばまた上がっていけると思うので、しっかり課題を練習で克服して次の試合を迎えたいと思います。
ナビスコもリーグもどっちも大事な試合なので、ナビスコもしっかり勝ってリーグにつながるような戦い方ができればまたチームとして強くなれると思うんで、まずは次のナビスコに向かって良い練習をして、みんな顔を上げて頑張っていきたいと思います。

●藤田征也
試合を通してボールを受けたときに前に出す、前につけるという意識を持ちながらやった中で、クロスも多く上げれましたし、そういうところに関してはある程度やれたかなと思うんです。
ただあれだけクロスを上げたなら得点につながるクロスを上げれれば点が入ったかなと思うし、ある程度ボールも湘南が持っていたと思うんで、その中でもっとチャンスを作って、得点を取れる可能性を上げられればと思います。
相手が長いボールを入れてその後のセカンドボールを狙ってきていたので、そこを拾うということと、ウェリントン選手が競った後に裏に抜ける選手が多いので、それにしっかりついていくというのは意識してやっていました。
今日みんながやろうとして前へ前へという湘南らしいサッカーを続けながら、それで結果が出るようにみんなでやり続けていくしかないと思います。

●神谷優太
自分はここ最近ずっとベンチで、いろいろ見させてもらったり経験させてもらっているんですが、その中でベンチでは自分が出たらどうしなければいけないかということと、どうしたいかということを考えながら試合を見ています。
自分はボランチの選手ですが、ボランチで出たらどれだけゴールに近づけるかだったり、どれだけ自分から勝負を決められるかというのをいつも考えているんですが、今日の試合もそういうイメージをしながら見ていたので、試合に入った時も流れがつかめて、最後負けている状況での出場だったんですが、それでもゴールに向かう姿勢を見せられたのかなと思います。
曺監督からはペナルティエリア前からのミドルシュートだったり、練習でもずっと縦に早くということをやってきたのでそういう縦につけることを意識しながらプレーしろと言われていたんですが、自分で運んで持って行けたり、最後大介さん(菊池)に決定的なパスを出せたというのは今までの試合ではなかった部分を見せられたのかなと思います。
そういう個人的な手応えはありましたけど、やっぱり勝っていかないといけないので、その中でいかに自分が結果を出してチームの勝利に貢献できるかと考えたらまだまだだと思うんで、次の試合でまたメンバーに入って試合に出たとしたらそういうところを意識してやっていきたいです。
試合に入ってからのファーストタッチをうまくできないと試合の流れに入っていけないと思っていたし、そこでファーストプレーがしっかりできればあとは自分の流れが作れると思ったので、まずはボールに絡むことを考えていました。
入ってすぐにボールに触れて、テンポをつかめたので、流れは掴めたかなと思います。
湘南のサッカーはJリーグの中でも素晴らしいサッカーだと思っているので、このサッカーをもっともっと練習中からミスをどれだけ減らしていくかということを考えながら、ミスを減らしていけばチームもどんどん上に行けると思いますし、良いサッカーを見せられると思うので、ミスをしっかり直していきながら次も頑張りたいと思います。