馬入日記

【馬入日記:1月5日】猪狩佑貴、フロントスタッフとしての新たなスタート!

150105-1今日からクラブ事務所は仕事始め。希望に満ちた新しい一年がスタートを切りました。

そして、今日から…
フロントスタッフの仲間入りをした猪狩佑貴が初出社!スタッフの一員として新たな一歩を踏み出しました。

2014シーズンをもって8年間のプロ生活に終止符を打ち、現役を引退しました。
平塚市の出身でベルマーレのアカデミー育ち。Jr.ユース、ユースを経てトップへ昇格しました。佐川印刷、福島ユナイテッドへそれぞれ1年間期限付き移籍しましたが、いつも全力でピッチを走り、観る人の心を熱くするプレーを見せ続けてくれました。

「去年のシーズンが終わって、自分の中ではやり切ったと思えました」と。

福島で過ごした昨年の一年間はどんな日々だったのでしょうか。

「最初はすごくフレッシュな気持ちでシーズンに入りました。ずっと湘南のサッカーをやってきた中、福島ではそれまでとは全く違うサッカーでした。ポゼッションサッカーは初めてだったので、新鮮に思いながらやっていたんですけど、どうしても今までやってきた縦にスピード感あるサッカーが抜けなかった。それを思い切って出せていればよかったのかもしれないけど、チーム全員が同じ方向を向かないとできないし、もどかしさや難しさがありました。でも、その中でも、何か見つけてやらなくちゃいけないという気持ちでやっていました。そういう経験の中で、気持ちの面など本当にいろいろ学べた一年だったと思います。それを、次は違う舞台で活かさなければと思ったのが、ちょうどシーズンが終わったくらいでした」

現役中の忘れられない記憶はたくさんあります。
デビュー戦、2009年の札幌戦の劇的ゴール、大きなケガ、移籍…。心の中には様々なシーンが詰まっています。

「充実していました。きついなぁとか苦しいなぁという時もありましたけど、それも自分の歩まなきゃいけない道だと思っていました。試合に出ていても出ていなくても、変わらず充実していたと思います。もちろん、もっと試合に出たかったですけど、でも出られない時期もいろいろ学ぶことができました」

現役引退を決断する時の心境は…

「幼稚園からずっとサッカーをやってきて、ある意味サッカーしかやってこなかった中で、パタっと辞めるのかなと思うと寂しい気持ちはありました。でも、次のステップとしてサッカーのチームで働けるということが救いだった。しかもそれがベルマーレだったから。そのことがあったから辞められたし、先に進めたのかなと思います。もう一度ベルマーレに戻って仕事ができるというのは、本当に有難いと思ったし、これからまた、本当に頑張ろうっていう気持ちになりました」

現役引退にあたり、スタッフとしてのオファーを受けました。

「大倉さんから、指導者を目指しているのか、フロントスタッフとして働きたいのか、どっちかと言ったらどっちだ?と聞いてもらいました。その時に、いまは指導者というよりフロントスタッフとして働いてみたいです、と答えました。福島では、去年スクールをやっていたんです。6歳とか8歳くらいの小さな子どもたちを指導するのは楽しかったですが、フロントスタッフでチャレンジしてみたいと思いました」

同じく元選手である、テクニカルディレクターの田村雄三、営業本部長の坂本紘司がフロントの中心で活躍しています。
二人に負けずとも劣らない人間性やクラブへの深い愛情や情熱を持つ猪狩佑貴の存在は貴重です。

「僕自身、選手としてベルマーレに何か結果を残せたかって言ったら何か足跡を残せたということはなかった。でも、それなのにずっと見ていてくれて、気にかけてもらってこんな風にチャンスをもらえたことは本当に有難いです。ずっとお世話になってきた湘南ベルマーレに、恩返しをしたいという気持ちを強く持っています。今はまだ何も分からないですけど、全部が新鮮で、新しいチャレンジをすることが本当に楽しみです。そして、やっぱり覚悟をもってしっかりやらないと力にはなれないと思うので、メリハリをつけてやっていきたいと思います」

かなり緊張したという初出社。
みんなに拍手で迎えられ、挨拶でも気合い十分!フロント、アカデミースタッフが揃う新年の挨拶では最後に乾杯の挨拶も任されました。
猪狩佑貴の周りは選手の時同様、笑顔で溢れていました。

幼い頃にはお父さんに連れられて平塚競技場の8ゲートでベルマーレを応援し、アカデミーで育ち、トップへ上がり、現役引退後にはフロントスタッフに。
この上ないストーリーを歩んでいます。

「ずっと地元にいたから新鮮味を感じなくなっていたんですけど、1年間離れて改めて平塚のよさを感じています。海が近くにあるし、活気がある。本当にいいところだと思う」

1年目は事業部に配属となり、地域とクラブを結ぶホームタウン活動をはじめ様々な業務に携わります。
変わらぬ明るさと共に、責任感強く仕事に取り組むという気持ちが漲っています。

サポーターの皆さんにも、様々な場所でお会いすると思います。スタジアムで、馬入で、地域で…どうぞよろしくお願いします!